選挙は朝日で 2007参議院選挙 アサヒ・コム

ここから本文エリア

現在位置:asahi.com2007参院選地方ニュース宮城> 記事

候補者の思い「声援」 選挙カーに16年

2007年07月20日

 公示後、午前8時になると聞こえてくる「声」がある。

写真

選挙カーから支持を訴える運動員。候補者の思いを正確に伝えるのが仕事だ=仙台市内で

 「おはようございます。○○党公認候補、○○でございます。ありがとうございます」

 選挙カーから身を乗り出して支持を訴える参院選候補者の傍らで、マイクを握る女性スタッフの声だ。

■選挙カーに16年

 岩手県出身の主婦、今美穂さん(36)は、選挙カーに乗って約16年になる。大船渡市議選で初めて選挙に関わった。

 岩手県で2年間、仙台市で10年間、観光バスガイドとして勤務。政治は堅苦しい印象で嫌いだったが、アルバイト先の関係者に頼まれて引き受けた。

 選挙カーは住宅街だけでなく、田園地帯や山間部、海沿いも走る。選挙に関心のある人ばかりではない。候補者名を連呼しているだけに思われるが、話す内容を吟味して、候補者の思いを一言で訴える。沿道の人々の反応がないことも多く、乗客との会話を楽しんだバスガイドとの落差にとまどった。

 それでも、候補者の考えを多くの人に聞いて欲しいと思う。ガイド仲間がリストラされ、働く環境の厳しさを肌で感じてきた。選挙カーで政治家を目指す人と接し、社会を良くしてくれれば、と期待するようになった。「候補者を政治の世界に押し上げる一助になりたい」という。

■新聞で感度磨く

 「12年間悩み続けています」。別の候補者の選挙カーに乗る相沢里美さんは、これまで国政選挙から市町村議選まで、約50回の選挙にかかわってきた。選挙ごとに、候補者と政党の考えは異なる。何をどのように話せば、候補者の魅力が有権者に伝わるか。ずっと考えてきた。

 相沢さんは長年、企業の展示会の司会をこなしてきた。しかし、選挙は「企業説明会」とは違う。聞く人の心に響く言葉を発するには、自分の政治に対する「感度」を高めることが必要だ。そう考えて新聞を毎日読み、ニュースに耳を傾ける。政治家の著作にも目を通す。「政策を知らないと、心を込めて有権者に話しかけられませんから」。2年前の県知事選で村井嘉浩知事の選挙カーに乗った。選挙戦の全17日間、午前8時から午後8時まで、休みなく声の続く限り「声援」を送った。

■12年間必ず投票

 村井知事は浅野史郎・前知事の後継者を破って初当選。県政の潮目が大きく変わり、相沢さんと政治との距離も縮まった。「せっかく持っている1票を投じて欲しい。嘆くだけでは何も変わらない」。相沢さんは12年間、投票を欠かしたことはないという。

このページのトップに戻る