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〈無風区の風:1〉逆風・追い風強く感じ

2007年07月25日

 参院選公示後、初めての「選挙サンデー」となった15日早朝。台風4号の接近にもかかわらず、名取市閖上港の「ゆりあげ港朝市」は買い物客でにぎわっていた。

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衆院3区の管内で開催された参院選候補者の演説会。県南経済の立て直しを政治に託する有権者は少なくない=12日、大河原町で

 午前7時ごろ、自民党の愛知治郎候補が現れた。市場の中を握手をして回った後、マイクを握って支持を訴えた。

 その横には、名取市を選挙区とする西村明宏衆院議員の姿があった。雨にぬれながら、「3区では絶対に愛知氏をトップ当選させる」と力を込めた。

 50メートルほど離れた市場の入り口には、民主党の岡崎トミ子候補とともに、橋本清仁・前衆院議員が並び、出入りする買い物客らに支持を呼びかけていた。愛知氏が演説を終えると、橋本氏がマイクを握り、「自民党の年金政策はデタラメです。だまされちゃいけません」と訴えた。

 西村、橋本両氏は総選挙で過去2回、小選挙区の議席を争ってきた。1回目は200票差の激戦で、2回目は2万票の大差でいずれも西村氏が議席を獲得してきた。3度目の激突を前に、早くも火花が散る。

 現職の西村氏は、国会閉会後、県南の後援会を中心に回って愛知氏支持を訴えている。各地で感じるのは、「2人区だから大丈夫」という気のゆるみだ。自身が次期総選挙で小選挙区の議席を守るためにもトップ当選が至上命題と、引き締めに懸命だ。

 だが、地元の反応は厳しい。「自民党への拒否反応が強い。演説で民主党の農業政策の矛盾を指摘しようにも、政策論争になっていないから聞いてもらえない」。05年に強い追い風を受けた西村氏は、今、厳しい逆風に戸惑っている。

 公示日の12日、橋本氏は大河原町であった岡崎氏の演説会に出席し、約200人の支持者を前に気勢を上げた。「年金や政治とカネの問題など2大政党が激突する図式になった」と感じた。

 小沢代表に近い橋本氏は、応援で3区を回りながら「年金を争点からずらそうとしている安倍首相と小沢氏の違いを、有権者が感じている」と実感するという。この風が吹き続けば、国政復帰できるとの感触をつかむ。「1年以内に総選挙がある」。そう確信する橋本氏にとって、参院選の応援は自身の地元活動だ。

 加藤幹夫候補を擁立した共産党は、現時点では3区に候補者を擁立していない。岸田清実候補の当選を目指す社民党も参院選後、候補者の擁立を検討するとしている。

    ◇

 参院宮城選挙区は、朝日新聞社の序盤の情勢調査では、岡崎氏、愛知氏が安定した戦いを繰り広げており、「無風選挙」と見る向きもある。しかし、勝つか負けるかの小選挙区選挙が控える衆院議員と立候補予定者らは、地元を応援で回りながら、選挙区の情勢を敏感に感じ取っている。彼らの動きを追いながら、県内の「風」を読み取る。

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