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「亥年選挙」 投票率のジンクスどうなる

2007年07月24日

 激しい選挙戦もあと4日。今回の参院選は12年に1度の「亥年(いどし)選挙」で、投票日も夏休み真っただ中の29日にずれ込んだ。いずれもこれまでは投票率が下がる要因だったが、一方で期日前投票の出足は好調だ。報道各社の情勢調査でも選挙に関心を示す人が増えており、投票率アップを目指すNPOなどの活動も活発だ。投票日の天気予報は全国的に晴れか曇り。「亥年のジンクス」はどうなるのか、各陣営も気をもんでいる。

グラフ

過去の参院選の投票率

 ■討論会盛況、20代が関心

 12年に1度の亥年は、参院選の投票率が大幅に下がる傾向が続いてきた。春に統一地方選があり、政党や労組、各種団体といった選挙の中心部隊が疲弊するためと言われる。投票日が夏休みにずれ込むことも、これまでは投票率を押し下げる要素だった。

 だが、候補者の討論会を主催するNGO「リンカーン・フォーラム」の内田豊代表代行(42)は、「投票率は04年より確実に、しかも大幅に上がる」と断言する。

 根拠は、同フォーラムが選挙前に各地で30回以上開いた公開討論会の盛況ぶりだ。聴衆の平均は280人。04年(180人)、01年(230人)を大きく上回り、公示後は400人を超える討論会もあった。

 「選挙が盛り上がっているように見えても、投票率は必ずしも上がらない。討論会で候補者の議論を聞いた有権者が自分なりの争点を見つけたとき、投票率が上がる」というのが内田さんの持論。今回は、年金や「政治と金」の問題をきっかけに討論会に足を運んだ有権者が、憲法や教育、格差問題などを身近な人に熱心に語るようになった、といった話を聞くという。

 投票率向上に取り組むNPO法人「ドットジェイピー」の佐藤大吾理事長(33)も、「60%ぐらいになるのでは」と見る。各メディアで選挙が盛んに取り上げられ、争点も多い。「有権者が選挙にリアリティーを感じている」と言うのだ。

 ドットジェイピーは参院選を巡るイベントを重ね、ネット大手ヤフーの選挙サイト「みんなの政治」にコンテンツを提供してきた。佐藤さんの仲間の20代、30代も、選挙を話題にすることが多くなっているという。

 佐藤さんは期日前投票に注目する。総務省によると、22日までに期日前投票を済ませた人は全国で399万9300人。04年の同時期の1.5倍だ。「手続きが簡単になり、『えっ、こいつが』と思うような仲間がすでに投票を済ませている。夏休みにずれ込んだマイナス要素は期日前投票が吸収するでしょう」

 98年の参院選で投票率アップを呼びかける「選挙に行こう勢!」を立ち上げた作家の石川好さん(60)は24日、秋田県で安倍首相の街頭演説を見た。中心街だったが、若者の姿が少ないことが気になった。「年金は若い世代にはそれほど関心がないだろう。メディアの情勢調査を見た有権者が『勝敗が決まった』と感じると盛り上がらなくなる」と石川さん。投票率は前回より上がるが、大きくは伸びないと見る。

 ■クイズで名産品、ハチ公像にタスキ 選管

 各地の選管は、あの手この手を繰り出して投票率アップに懸命だ。

 前回まで3回連続で投票率が全国最低だった茨城県選管は「目指せ!投票率アップ・ピッタリ大作戦」と銘打つクイズを実施中だ。投票率を的中させた人に抽選で常陸牛やメロン、コシヒカリの名産品セットを贈る。すでに応募は3千件を超えた。県選管は「この調子で投票率も上がれば」と期待する。

 「選挙当日どうしても海に行きたいやつは、期日前投票をする」

 東京都内の14大学に設置されている広告付き無料コピー機「タダコピ」を利用すると、コピー紙の裏にこう訴えるイラストが入っている。都選管の啓発活動だ。コンビニの現金自動出入機(ATM)にも投票日を入れた広告を表示し、渋谷駅前の「ハチ公」像も投票日を知らせるタスキをかける。投票率が低いとされてきた若者がターゲットだ。

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