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小沢氏、最後の大勝負 再編に道か 党揺らぎ代表辞任か

2007年04月05日16時52分

 小沢一郎氏が民主党代表になって7日で1年。参院選を「最後の大勝負」と位置づけ、国会よりも選挙とばかりに全国行脚に精を出す日々だ。ただ、党内には、こうした党首の姿勢に疑問符をつける声も消えず、「負ければ代表辞任」との見方が強い。勝って「政界大再編」に持ち込むか、敗れて党が揺らぐ事態を招くか。自民党離党から14年の政治人生を集約したような夏を迎える。

●連合と「蜜月」、地力固め

 お酒はぬるめの〜、燗(かん)がいい〜♪

 3月23日夜、高知市内のバー。おはこの「舟唄」をカラオケで熱唱する小沢氏に、連合高知の幹部が「最高!」と声を飛ばした。「連合とはピッタンコだ」と小沢氏も上機嫌だった。

 小沢氏は参院選に向け全国をめぐっている。平日だけで2月に11日間、3月は19日間。たいてい連合の高木剛会長か古賀伸明事務局長が同行している。1月の党大会後、小沢氏が高木氏に「一緒に歩いてほしい」と要請したのがきっかけだ。

 ねらいは「連合の県連化」だ。代表に就いた小沢氏は各地を回り、改めて党の地方組織が脆弱(ぜいじゃく)であることを思い知った。これでは参院選で「風」が吹いても、勝利をつかめない――。そこで、党最大の支持組織である連合に、足腰の弱さをカバーしてもらおうと思い描いたのだ。

 小沢氏と連合は、かつて手を携えて政界再編に突き進んだ間柄だ。93年に自民党を飛び出し、細川連立政権を樹立した時には、連合を接着剤に社民勢力と連携した。新進党で党内に亀裂が入ったときには、連合の旧同盟系の議員らが支えた。

 だが、逆に言えば、苦い経験を重ねてきたことにもなる。細川政権の崩壊、新進党解党……。どこまで小沢氏と歩調をあわせるか、連合も間合いをはかる。

 連合幹部は語る。「最後の勝負に賭ける小沢さんは連合と心中する気だが、連合は小沢さんと心中する気はない」

●シンパ増へ大勝狙う

 参院選で、与党を過半数割れに追い込むことは簡単ではない。民主党だけで50台の議席をとることが必要だとみられているが、小沢氏はここにきて「大きく勝ちたい」と漏らし、「60に限りなく近い議席をめざす」と繰り返す。

 わずかな議席差なら自民党が民主党や他の野党から引き抜き、過半数維持を画策する可能性がある。それを阻止したい、というのが理由のひとつだ。だが、政界大再編を見すえ、参院で「シンパ」を増やしておきたいという思惑も見え隠れする。

 小沢氏は2月、思い描く展開を「参院で過半数を握る。できれば、政界の再編まで持っていきたい」と明かした。国会で主導権を握り、法案は参院で通さない。自公政権を衆院解散に追い込み、そこで新たな再編を仕掛ける――。こうなると、民主党でも分裂が起きる可能性がある。

 小沢氏には、参院をめぐり苦い経験がある。92年の自民党竹下派の分裂騒動で、参院議員の多くが小沢氏に従わず、足場を築けなかった。その「弱点」を克服し、新たな再編に備えて参院民主党の「小沢化」を進めようというわけだ。

 小沢氏を知る財界人は、こう解説する。「彼は、今の民主党のまま政権を取ろうとは思っていない」

●党内の批判に歯がゆさ

 小沢氏の政治家人生には「分裂」という言葉がついて回る。96年には、新進党党首として総選挙に臨んだが敗北。党内の亀裂を深め、党解体という結末を迎えた。

 小沢氏はいま、忍耐を重ねて党内融和に努めていると、小沢氏を長年支えてきた政界関係者はいう。「様々な教訓を我がものとし、最後の戦いに挑んでいる」

 だが、就任1年を前に不満もくすぶる。

 3月28日には、国民投票法案をめぐり、枝野幸男・党憲法調査会長が「我が党は独裁政党ではない」と異論を唱えた。執行部主導で国会対応を決めようという小沢氏の手法に対してだ。

 小沢氏は記者団に「あんたがたの会社も、方針は取締役会で決めるんじゃないの。いちいち全社員集めて議論するのか」と説明したが、枝野氏の批判は党内に漂う空気を映し出したものでもあった。特に、世代交代の流れが逆行したと感じている中堅・若手には、党首討論を避け、都市より地方を重視する小沢氏は「古いタイプの政治家」に映る。

 このため、仮に参院選で敗れれば、代表辞任論は一気に高まることは避けられない。「『命を賭ける』と言っている。負けたら政治家を辞めるのでは」とささやく党幹部すらいる。

 思うようにならない党内事情に、小沢氏も歯がゆい思いを隠さない。「弱兵を率いる指揮官は結局、自ら先頭に立つしかないんだ」


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