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〈09総選挙 やまなし〉衆議院議員任期満了まで迫る

2009年6月11日

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 9月10日の衆院議員の任期満了日まで、残り3カ月を切った。麻生政権誕生直後に吹いた昨秋の「解散風」など、政局に振り回されてきた県内3選挙区の立候補予定者8人も、「8月総選挙の可能性がある」とみて態勢づくりを本格化。注目の山梨2区は、4年前の前回総選挙に続く自民分裂選挙になる見通しだ。

◆2区 「分裂」色濃く自民必死

 「おそらく今度の選挙は、最後の選挙だと思います。死に物狂いで頑張ります」

 3日。自民現職の堀内光雄氏(79)=山梨2区=は富士河口湖町内に支持者を集め、語気を強めた。「あんまり宣伝しないけれど」と前置きしたうえで、道路、トンネルといった地域の公共事業に触れ、「私が先頭に立って仕上げた」と実績を強調した。

 最激戦区の山梨2区。党公認に内定し、全面支援を受ける堀内氏の「焦り」は相当なものだ。引退をほのめかしてまで危機感を隠さない原因は、自民現職、長崎幸太郎氏(40)=比例南関東ブロック=の存在。前回選挙で長崎氏は、党公認で堀内氏の対立候補として送り込まれ、今度は党本部の指示に反して無所属で立候補する意向を示唆している。

 長崎氏は昨年6月、公認争いで堀内氏に敗れてから、党本部の裁定を批判。前回、堀内氏に937票差まで迫り、復活当選に導いた支持者が頼りだ。上野原市で5月末に開いた国政報告会で、長崎氏は支持者を前に党選対や堀内派県議が大勢の県連執行部を改めて批判。「公認がないなら無所属で出るしかない」とこれまでの慎重な言い回しから一歩踏み込んだ。

 民主新顔の坂口岳洋氏(38)にとっても、自民の分裂は織り込み済み。「郵政民営化」が最大の争点に化した形の前回選挙で両氏の陰に埋もれた点を反省。これまで4年間、連合など民主党の組織票にとどまらず、旧来の自民支持層にも支持を広げ、知名度を高めてきた。西松建設の違法献金事件で失われた党勢の立て直しが急務だが、「8月2日投開票」を想定。党の鳩山由紀夫氏の代表就任で回復基調にある勢いを支えに「政権交代が必要」と主張し続ける。

◆3区 「保坂票」と「郵政票」が焦点

 民主現職の後藤斎氏(51)=比例南関東ブロック=と自民現職の小野次郎氏(55)=同=の復活当選組が政党の全面支援を受け、真っ向からぶつかり合う。関係者の関心は、小泉首相(当時)の郵政民営化に反対した造反組で、前回総選挙を無所属で戦った保坂武氏(のちに自民に復党、現甲斐市長)が集めた6万を超える票の行方だ。

 後藤氏は自民の厚い支持地盤に跳ね返され、選挙区当選の経験が一度もないだけに、早くから「保坂票」の切り崩しに懸命だ。労組など旧来の支持団体の一部に抵抗感もみられるが、町議・県議時代の保坂氏を支えた同氏古参支持者らだけでなく、同氏を前回支援した旧特定郵便局長や簡易郵便局長に接触するなど、かつて自民王国を支えた「郵政票」の獲得も視野に入れる。

 保坂票の取り込みは、党公認を譲り受けた形の小野氏にとって、まさに至上命題だ。4年前の選挙では、党県連独自の「公認」を受けた保坂氏と争った。保坂氏の支持者には、当時の反感も残る。小野氏は、保坂氏の元秘書を事務所に入れるなどして、融和につなげたい考えだ。また麻生政権の景気対策に批判を加える姿勢に支持者から疑問の声も上がっているが、「無党派層の共感を得ている」という見方も出ている。

◆1区 足元固め急ぐ3氏

 山梨1区は民主現職の小沢鋭仁氏(55)=山梨1区=に自民現職の赤池誠章氏(47)=比例南関東ブロック=や共産新顔の遠藤昭子氏(57)が挑む。前回も戦った相手同士。政党支持者らの基礎票が見込め、無党派層の支持拡大が焦点だが、当面の課題として、足元固めを急ぐ。

 小沢氏は、解散・総選挙が先送りされてきたことから、選対の引き締めに懸命。赤池氏は、週末に地元で支持者回りをこなし、07年の知事選対応などをめぐりこじれた関係の修復に努めている。

 遠藤氏は党勢の拡大のため、2区や3区も訪問。比例票の上積みにつなげたい考えだ。(床並浩一、岡戸佑樹)

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