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自民、ほころぶ組織票 民主食い込みに焦り

2009年7月11日

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 自民党の強固な支持基盤だった業界団体が揺らいでいる。府内でも、政府・与党の政策に反旗を翻したり、民主党候補者を応援したりする団体が増加。政権選択が問われる総選挙に向け、支持団体を固めたい自民に焦りもかいま見える。

 (江戸川夏樹、松谷慶子)

 10日夜、京都市内のホテル。京都市を中心に集まった税理士約30人が、3区から立候補予定の自民党・清水鴻一郎衆院議員を囲んだ。近畿税理士政治連盟(税政連)幹部らから、「(総選挙が)公示されれば陣中見舞いとして推薦書を届ける」「何としても勝っていただかなければ」と激励の言葉が贈られた。

 税政連は各地の税理士会が組織する政治団体。政権与党の自民支持が基本だった。だが、最近の総選挙では「税制に詳しく、理解もある」として、民主で2区から立候補予定の前原誠司衆院議員も支援している。

 政権政党として業界の主張を政策に反映させる一方、業界は選挙などで自民党を支援する――。長年続いた自民と業界との蜜月関係は、政権交代の可能性が指摘されるなか、変化の兆しもある。

◇メリット薄れ

 「そんなに言うのなら、民主党に一度政権を任せてしまえばいいじゃないか」

 5月30日、自民党府連の会議室。現職国会議員のこんな大声が飛んだ。毎年開かれる府連と府トラック協会との意見交換会の席上、協会幹部が08年の通常国会でガソリン税の暫定税率維持で押し切った自民を批判。反発した議員が思わず言い返したのだ。党関係者が両者をなだめたが、冷ややかな空気が流れた。

 トラック協会には府内の954社が所属。これまでは与党を応援する「府トラック運送事業政治連盟」を作り、自民を支援してきた。しかし最近は、協会として自民候補を推薦する方針は取らず、各経営者の判断に任せている。

 背景には規制緩和による競争の激化がある。20年前と比べて運賃収入は半減したといい、原油高も直撃。協会が自民を支援するメリットが薄れつつある。金井清治会長は、意見交換会で怒った自民議員について「かなり厳しい選挙を強いられていることの裏返しなのだろう」とみる。

 自民の「焦り」を裏付けるように、民主は業界への接近を続ける。2年ほど前からは、不定期ながら民主の国会議員と協会との意見交換会も始まった。昨年12月20日、中京区で開かれた会合には、民主現職に加え、総選挙の立候補予定者も初めて参加した。協会関係者は「民主の気合を感じた」と話す。

◇「是々非々で」

 かつては全国で100万票とされる集票力を誇った日本医師会。長らく自民を支援してきたが、府医師会の政治団体「京都府医師連盟」は総選挙を控え、3区以外は「白紙の状態」でいる。

 医師連盟が現時点で支援を決めたのは、元医師で3区から立候補予定の清水衆院議員だけだ。医師会の森洋一会長は、「この1年間、麻生さんは首相のいすに座っているだけで、医療問題をはじめ何もやっていない」と手厳しい。

 茨城県では、医師会側が後期高齢者医療制度に反発して全選挙区で民主党支持に転じた。森会長は「日本の医療の将来を考えてくれる政党、議員を見極めて判断する」と語り、あくまで政策本位の「是々非々」で臨む構えだ。

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