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〈09総選挙 やまなし〉候補予定者アンケート〜景気・経済対策編

2009年8月1日

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 今後4年間の日本のかじ取りを託す衆議院議員選挙が8月18日に公示される。県内3選挙区で立候補を表明をしているのは11人。朝日新聞甲府総局は、経済、医療、地方自治、安全保障など30問のアンケートを実施した。まずは景気・経済に関する回答を紹介する。

 <立候補予定者アンケートは7月に実施。質問は30問あり、回答欄の空欄は無回答。回答はスペースの関係で要約している部分があります。>

◇景気対策 中小企業支援・雇用確保が多数

 今、どのような景気対策が必要かを尋ねたところ、所属政党にかかわらず、中小企業の資金繰り支援や雇用の確保を挙げた人が多かった。

 自民前職の堀内光雄氏は、企業の資金調達を円滑にするため「信用保証枠を拡大する」と回答。民主新顔の坂口岳洋氏は、中小企業向け緊急支援で「雇用確保や生活対策、購買力の向上につながる」とした。共産新顔の遠藤昭子氏は「外需・輸出頼みから内需主導に切り替える必要がある」と主張。民主前職の小沢鋭仁氏はデフレの予防に、「積極的な金融政策を発動すべきだ」と回答した。

 自民前職の赤池誠章氏は「街中への集中投資」とともに、職業教育の充実も掲げた。無所属前職の長崎幸太郎氏は、公共事業などと合わせ、「医療や環境関連技術の育成を」と回答。自民前職の小野次郎氏は、新たな成長産業に「環境」を、民主前職の後藤斎氏は「バイオテクノロジー」をそれぞれ挙げた。

 幸福実現党から立候補する早瀬浩之、宮松宏至、桜田大佑の新顔3氏は、減税による個人消費拡大としている。

◇赤字国債発行 8人が否定せず

 景気対策の財源不足を補う赤字国債の発行について聞いたところ、11人のうち、遠藤、宮松、桜田の3氏を除く8人が「必要」「やむを得ない」などと答えた。赤字国債を歓迎する人はだれもいない。デフレを懸念し、ほとんどは「景気の底割れを防ぐために、致し方ない」(長崎氏)と口をそろえる。

 公共事業や不況時に国債を乱発した結果、国の借金残高は約850兆円(08年度末)に膨らみ、増加傾向に歯止めがかからない。一連の景気対策に合わせ増発した赤字国債も、いずれ返済を迫られる。

 「不要」と回答した遠藤氏は「無駄遣いをなくし、財源を確保する」という立場だ。

◇山梨の戦略は ハードかソフトか、意見は二分

 「山梨県の成長戦略」では、社会資本整備などハード重視か、それともソフト重視かで答えが分かれた。

 JR東海が2025年の営業運転開始を目指すリニア中央新幹線。自民党の「リニア特命委員長」を務める堀内氏は、リニアと中部横断道の早期開通で「産業の交流を盛んにする」と回答。赤池氏はリニアなど交通・情報網整備が「起爆剤」になるとし、財源としてガソリン税などの暫定税率を10年間維持することを提案する。

 選挙区内に宝飾業など伝統産業を抱える小沢氏は「地場産業の発展、改革に対する支援策が必要だ」と説明。小野氏は、県内で人口減少と高齢化が急速に進んでいることから、「自然や環境の保護」と同時に東京に近いという立地をいかした施策の強化を提案する。後藤氏は、農業の担い手確保のため「戸別所得補償で農林業を支援」と答えた。長崎氏は、高度な医療機関や医療機器産業の誘致による産業振興とした。

 坂口氏は、国から地方に財源と権限を移譲する「地方分権」の推進が成長に必要という。遠藤氏は「無駄な大型開発をやめ、地元企業の仕事を増やすこと」という考えだ。

○氏名(年齢)

 【質問1】今、景気対策としてどのような施策が必要だと思いますか(1)必要(2)不必要

 【質問2】景気対策のための赤字国債発行についてどう考えますか(1)必要(2)必要ない(3)その他

 【質問3】これからの山梨県の経済成長戦略には、政府のどのような施策が必要だと思いますか

 【質問4】労働者派遣法改正についてお聞きします。以下の論点についてどのように考えますか(1)契約期間の制限(2)製造業への派遣(3)違法派遣に対する措置(4)均等・均衡待遇(5)「登録型」派遣

<1区>

○赤池誠章氏(48)

 【質問1】(1)都市計画道路や区画整理、再開発など街中への集中投資。若者へ教育回数券を発行し、職業教育を充実

 【質問2】(3)世界同時不況で日本経済の下支えには財政出動しかない。非常時なので赤字国債発行もやむを得ない

 【質問3】リニアなど交通・情報網の社会資本整備。財源はガソリン税などの暫定税率10年間維持。交通網の利用率向上のため国立文化芸術機関を誘致

 【質問4】(1)日雇い派遣や30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣の原則禁止は賛成(2)現行法令順守徹底(3)行政勧告制度創設(4)まずは労働条件を契約時に説明することの義務化徹底(5)速やかに仕事を得られ、労働力需給調整としてのメリットを考えると禁止しないほうがよい

○小沢鋭仁氏(55)

 【質問1】(1)デフレが懸念されるので、積極的な金融政策を発動すべきだ

 【質問2】(3)さらにデフレが進行した場合、財政的バックアップが必要。その際は赤字国債発行もやむを得ない

 【質問3】地場産業の発展・改革に対する支援策が必要。それぞれの地域特性に合わせた予算の使い方が求められる

 【質問4】(1)2カ月以下の「日雇い派遣」「スポット派遣」原則禁止(2)専門性の高い業務以外は原則禁止(3)「直接雇用みなし制度」創設(4)均等待遇を基本原則として掲げる(5)専門性が高い業務以外は原則禁止

○遠藤昭子氏(57)

 【質問1】(1)外需・輸出頼みから、家計と内需主導に切り替え。雇用、社会保障、農業、中小企業の立て直し

 【質問2】(2)軍事費やあらゆる無駄、例えばダム、港湾の大型開発見直しと大企業や大資産家への減税政策を改める

 【質問3】中小企業予算を1兆円に増やす。果樹農家を支える価格保障制度をつくる。農・商・工の連携を進め、循環型地域経済を発展させる

 【質問4】(1)派遣受け入れ期間は1年が上限(2)一時的・臨時的雇用に限定(3)派遣先企業が直接雇用したものとみなす(4)同一労働同一賃金の原則確立(5)専門的業務に限定し、原則禁止

○早瀬浩之氏(48)

 【質問1】(1)デフレ下での景気回復は消費拡大しかない。消費税、相続税、贈与税を全廃。金融緩和で企業を支援

 【質問2】(1)経済活性化効果の大きい国債は、単なる借金ではない

 【質問3】積極的な金融緩和で資金繰りに困る企業を徹底的に支援する必要がある。企業をつぶさないことが最大の失業対策

 【質問4】(1)良いと思う(2)良いと思う(3)良いと思う(4)良いと思う(5)良いと思う。あまり細かい取り決めをすると、雇用縮小が懸念される

<2区>

○堀内光雄氏(79)

 【質問1】(1)IT、環境、農業で新事業創出支援。信用保証枠拡大など中小企業支援。社会保障制度への不安をなくす

 【質問2】(1)赤字国債の抑制は必要だが、当面の景気刺激策としてやむを得ない

 【質問3】当面は中小企業活性化と農林業振興への支援策。中長期的にはリニアと中部横断道の早期開通を実現させ、産業交流を盛んにする

 【質問4】(1)有期制限はできるだけ解消し、正社員化を進める(2)業種によっては認めながら、セーフティーネットを整備する(3)派遣会社と受け入れ会社への罰則強化(4)同一労働同一賃金の原則をもとに均等化を図る(5)派遣会社の自由度が大きくなり雇用不安につながるため、厳しく制限

○坂口岳洋氏(38)

 【質問1】(1)中小企業、中小事業者を意識した緊急支援対策で雇用確保及び生活対策

 【質問2】(3)選挙目当てのばらまきではなく、実効性を精査し、慎重な対応で後年度負担を配慮する必要がある

 【質問3】個別補助金を廃止して一括交付金化、地方分権を進め、自治体の権限と財源を確保。地域ニーズに応じた施策で経済の活力を高める

 【質問4】(1)2カ月以下は禁止(2)専門的業務を除き、簡易作業などは禁止(3)派遣業者の認定取り消しと直接雇用みなし制度の確立(4)原則、派遣労働者と派遣先労働者の待遇は均等であるべきだ(5)不安定雇用を排除するため、常用雇用に限定させる

○宮松宏至氏(69)

 【質問1】(1)消費税、相続税、贈与税を完全に撤廃することによって、現在のデフレ不況から抜け出すことができる

 【質問2】(2)現在以上の赤字を抱えるから

 【質問3】抜本的な対策として「質問1」(で回答した)政府の施策が必要

 【質問4】(5)労働者に自由な労働条件を選択する権利を与える

○長崎幸太郎氏(40)

 【質問1】(1)短期的には中小企業金融、住宅ローンの円滑化。さらに公共事業。中長期的には医療や環境関連技術育成

 【質問2】(1)景気の底割れを防ぐために必要な財源を確保するためには致し方ない

 【質問3】山梨県を日本とアジアの「医療ハブ」とすべく、高度医療拠点の誘致。メディカルツアーの振興や医療機器産業の振興を図る

 【質問4】(1)業種・職種に応じた対応が必要(2)業種・職種に応じた対応が必要(3)厳格化が必要(4)同一労働同一待遇の原則は当然

<3区>

○小野次郎氏(55)

 【質問1】(1)中小企業の年末の資金繰り悪化に対応した施策。雇用対策として非正規雇用から正規雇用へのシフトなど

 【質問2】(3)好ましくないが、一時的な景気浮揚策として必要な場合がある

 【質問3】人口減少や高齢化が顕著。山梨の活性化には自然や環境の保護と活用を図る。首都圏近接の好条件を生かし、交通、雇用、農業などを強化

 【質問4】(1)雇い止めなどに制限。正社員への道を広げる(2)人件費削減のための派遣は禁止とし、正規社員と待遇を同一にする(3)派遣側、受け入れ側にも罰則強化(4)同一賃金・同一待遇とする(5)仕事がない間も保障される常用型派遣に統一すべきだ

○後藤斎氏(52)

 【質問1】(1)政権交代、減税、融資の円滑化、新技術(バイオなど)育成への支援拡大

 【質問2】(3)税収が急激に減少している現状では一定の赤字国債は必要だが、出来るだけ財政規律は保つべきだ

 【質問3】中小企業の金融支援。企業立地の再編。戸別所得補償及び収入保険方式による農林業支援

 【質問4】(1)2カ月以下の派遣禁止(2)原則禁止(専門職に限定)(3)直接雇用みなし規定創設。罰則強化(4)就業形態にかかわらず就業実態に応じ均等な待遇の確保を図る(5)専門職種に限定

○桜田大佑氏(47)

 【質問1】(1)消費にブレーキをかけている消費税を全廃。積極的な金融緩和や減税政策、様々な規制緩和を行う

 【質問2】(3)大胆な減税で景気を回復させ、年率3%の経済成長率を果たすことで、国債発行の必要はなくなる

 【質問3】人の移動や物流をより速く、安く、安全で快適なものに変える「交通革命」によるインフラ強化。人口が増え、産業が活性化する

 【質問4】(1)自由契約による労働(2)特に問題ない(3)取り締まる(4)契約条件は自由(5)使う側と使われる側で自由に決める

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