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〈選ぶ〉衆院選「投票に行く」7割 大学生アンケート

2009年8月5日

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 30日投開票の衆院選に若者はどう動く? 朝日新聞大津総局が県内の3大学で学生にアンケートをしたところ、「投票に行く」とした人が7割近くに達した。しかし、望む政権の枠組みは「よくわからない」が最多。社会問題を考える研究会の学生らは「各党の公約は『ばらまき』ばかりで違いが見えない」と厳しく指摘している。

 アンケートは立命館大(草津市)、県立大(彦根市)、成安造形大(大津市)の3大学で約30人ずつに質問。計89人から回答を得た。

 「選挙に行く」「20歳未満だが投票権があったら行く」と答えたのは60人。「選挙権を得て初の選挙。ぜひ行きたい」(立命大・男性)、「投票しないと若者が政治家になめられる」(同)、「若者の意見も反映させたい」(県立大・女性)と政治参加に積極的な意見があった。一方で「義務なので」「親が行くから」などの声もあった。

 一方、「行かない」としたのは27人。「知識がない」「興味がない」「1票で政治が変わると思えない」と、政治への無関心がうかがえた。

 何を基準に投票するのかという質問には、最多の30人が「政策」。うち11人が「マニフェスト」の言葉を使った。「1年後は就職活動。雇用情勢の改善を」(立命大・男性)、「年金。自分たちは受け取れないかもしれない危機的状況」(同)と経済・雇用や年金、福祉、教育などが目立ち、憲法9条や環境問題なども挙がった。

 「人柄」を重視するのは22人。実行力や熱意、イメージなどで判断し、中には「親が政治家でない人」と世襲批判の声もあった。

 選挙後に望む政権を尋ねると「民主中心」が31人。「退廃した現状を変えてほしい」など変化を求める声が目立った。22人は「自民中心」を選び、「一気に変わるのも少し怖い」などの意見が聞かれた。

 最多は「その他」「わからない」の36人。「どちらになっても変わらない」など政治へのあきらめ感が強い一方、「一つにまとまって諸問題を考えて」との意見もあった。

◆「期日前投票PRを」「どこか冷めた目も」 立命館大生

 草津市の立命館大学びわこ・くさつキャンパスで活動する「民科経済研究会」。経済学部や理工学部などの1〜3年生30人が毎週2回、労働や環境、医療福祉などの社会問題について議論を続け、研究の成果をまとめた論文を年に数本発表する。

 最近の論議は労働問題が中心だ。派遣切りや雇い止め、生活保護世帯の急増など格差の広がりを痛感する。委員長の大山信人さん(22)は「金融危機によって、労働環境の構造的な課題が浮き彫りになった。労働者の現場の声を政治家はもっと聞く必要がある」と言う。

 若者の政治離れについて、研究局長の松村圭子さん(20)は「日本の教育制度では政治的な思考力を養う場が設けられていない」と分析。さらに「若いうちから思考力があれば、政策にも関心が持てるし社会への参加意識も高まる」と指摘する。

 投開票日は、夏休みの真っ最中。地方出身の学生は、住民票を地元に残したままの人も多いという。松村さんは「期日前投票など制度的なことをもっとPRすることが大事」と話す。

 若者は投票所に足を運ぶのか。2人の意見は「どの政党のマニフェストも立派だが、現実の社会はマニフェスト通りになっていないし、内容にうさん臭さがある。学生の関心は高いが、どこか冷めた目も持っている」と一致した。

 (安田琢典)

■大学生、何を基準に投票?

立命館大・男性 (21) 戦争を否定した憲法9条を守ること

立命館大・女性 (19) 教育に金を回し義務教育の水準向上を

立命館大・男性 (22) 来年が就活。雇用情勢を改善して

県立大・女性  (21) 偏りのない医療制度へ見直しを

県立大・男性  (22) 就職先が未決定。景気を良くして

県立大・男性  (20) 低所得者に補助し貧富の差をなくす

成安造形大・男性(21) 言ったことを実行できる力

成安造形大・女性(21) インターネットで調べた印象や発言

成安造形大・女性(20) ゆとり教育など保留中の問題解決 

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