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〈どっちさいぐ 09政権選択〉川口氏、一転出馬へ 前小坂町長、衆院2区

2009年8月6日

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 4月の知事選で落選した川口博・前小坂町長(62)は5日、衆院選秋田2区に無所属で立候補する意向を表明した。知事選では、民主党県連などの支持を受け、全県で23万票余を集めた川口氏。自民新顔と、民主が推薦する社民元職の戦いを軸に進むとみられた2区は、一時立候補を見送ったはずの川口氏の参戦によって一気に流動化、混戦が予想される。

 川口氏は小坂町の自宅で会見し、「多くの皆さんの熱意を素直に受け止め、県北のため日本のため、頑張ってみようと決意した。裸一貫からのスタートになる」と話した。

 7月下旬、準備不足などから立候補を断念したにもかかわらず、一転して立候補を決意したきっかけになったのは、断念後も川口氏に寄せられた電話やはがきなどの支援の声だったという。この日も北秋田市や大館市の約700人の出馬を要請する署名を手渡された。

 川口氏は「断念後、有権者の反応の大きさに驚き、背中を押された。時間的に厳しい戦いになるが、有権者の声なき声を信じて考えを変えた」と説明。今回の立候補表明は誰にも相談せずに決めたといい、選挙態勢は今後整えるという。

 政策については、現場目線で産業振興や雇用創出などに取り組む、とした。また、政権交代の必要性も訴えていくという。2区にはすでに民主党の推薦候補がいるが、川口氏は「政権交代の選択肢の一人になってほしい」という声が多かったことを理由に挙げた。政党への支援要請はしないが、「知事選と同様、応援してくれる政党があればお願いしたい」と話した。

●「正直驚く」「無節操」「民主票の行方心配」

 川口氏の立候補表明で2区の主な陣営に衝撃が走った。これまで自民新顔、社民元職、幸福実現党新顔、無所属新顔の4人が立候補を表明している。

 「川口氏は立候補を見送ったと聞いていたので、(一転出馬は)正直、驚いている」。自民新顔の金田勝年氏(59)の能代市にある事務所。陣営幹部は「スケジュールはすでに組んでおり、やるべきことをやるしかない。引き締めは当然必要だ。支持層の動きを見極めて対応していかなければならない」と厳しい口調で話した。

 大館市にある社民元職の山本喜代宏氏(53)の事務所。陣営幹部は「右往左往している。正直言ってびっくり」と驚きを隠さない。「当方だけでなく各陣営に影響があるだろう。民主票をどれだけ取り込めるか」と話した。

 無所属新顔の佐々木重人氏(39)は「2区は混戦になるだろう。(川口氏は)知事選で負けたら今度は総選挙というのは節操がない」と厳しく批判した。

◆「川口氏応援せず」、野呂田氏が表明

 野呂田芳成氏は5日夕、鹿角市内で開かれた金田勝年氏の総決起集会に参加。金田氏の支持者を前に、川口博氏の立候補表明について「驚いている。男として、人間として大事なのは信念を変えないこと。政治家に大事なのは一度決めたら変節しないこと。川口さんが出ようが出まいが、金田さんを当選させよう」と話した。さらに野呂田氏は「知事と国会議員は違う。国会議員としては金田さんが大事だ。川口さんを絶対に応援はしない。思いつきで出るようなのを当選させたら秋田県の恥だ」と語った。

◇知事選得票、区内11万票

 川口氏は小坂町長5期目途中で知事選に転出。民主党県連、国民新党県支部が支持、野呂田芳成前衆院議員も支援した。立候補表明が出遅れたことも響き、佐竹敬久氏に約5万7千票及ばなかったが、全県で23万票余、地盤とする県北を含む2区では5割強の11万8千票余を獲得した。

 気になるのは民主票の動向だ。知事選時の朝日新聞の出口調査によると、全県で民主支持層の6割が川口氏に集まった。

 その後、2区の民主関係者の間に、知事選で佐竹氏を支持した社民の公認候補を支援することに根強い反発が残った。7月には民主党県連総務会長だった虻川信一氏が川口氏を2区で擁立したいと離党、立候補を要請した。川口氏は同月下旬、「立候補を見送る」と発表している。

 県連2区総支部長を兼務する寺田学代表は、「2区の民主党関係者の大半が川口さんに共感を持っているのは事実だが、党本部で決まった社民との選挙協力を県連として覆すことはない」と話した。

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