現在位置:
  1. 2009総選挙
  2. 地方ニュース
  3. 滋賀
  4. 記事

〈選ぶ〉農村部に攻勢 参院議員・県議と一体作戦

2009年8月11日

印刷印刷用画面を開く

 保守色が濃かった郡部や農村地域に、民主党が攻勢をかけている。背景にあるのは前回の総選挙とは打って変わった県政界の勢力図。県議会で議席を大きく伸ばし、参院でも県選出枠を独占した勢いで、党関係者は「風に頼らない選挙態勢を整えたい」と戦略を練る。(大高敦、高久潤)

 7月末、竜王町内の集落センター。農作業着姿の男性ら十数人が車座になり、4区の立候補予定者の奥村展三氏や、一昨年に初当選した参院議員の徳永久志氏ら民主党の面々と向き合った。

 奥村氏は「無駄遣いをなくし農家への戸別所得補償を実現する」と力を込めてあいさつ。徳永氏は党がマニフェストに込めた思いを披露した。地域の治水対策を不安視する参加者に、新人県議が「県政にみなさんの声をしっかり届けたい」と応じる場面もあった。

●将来へ拠点づくり

 一帯は田んぼが広がる典型的な農村地域だ。竜王町を含む4区で民主が勝ったことはない。07年の県議選(蒲生郡)でも、ここから立った男性候補は、県内の民主公認の中で唯一落選した。

 こうした状況をてこ入れするかのように奥村、徳永両氏が組んだ集会は、衆議院解散後、竜王町と徳永氏の地盤の近江八幡市で計6回に及んだ。県選出のもう一人の参院議員、林久美子氏の拠点も4区内の東近江市だ。奥村氏は「2人の参院議員にしっかり票をまとめていただけるはず」と期待する。

 一連の集会は総選挙だけでなく、次の参院選や県議選も見据えた党の拠点づくりという側面がある。県議選に落ちた男性は今、徳永氏の秘書を務め、一連の集会を裏方として支えながら再起をはかる。

●ポスターに地域色

 県北部の4市10町を抱える2区。田島一成氏の陣営は、鳩山由紀夫代表と並ぶポスターのほかに、選挙区内の県議7人とそれぞれツーショットで写るポスターを300枚ずつ作った。

 田島氏は2区では比較的都市型の彦根市が地盤だ。しかし北部には郡部が広がり、地域性にも違いがある。陣営幹部は「日ごろ地元にいて身近な存在の県議と、国会議員のつながりが一目で伝わるようなポスターにしたかった」とねらいを話す。1カ月ほど前から各地域に張り出した。

 前回の総選挙のとき、民主党系会派の県議は選挙区内に2人しかいなかった。「地域にくまなく県議がいて初めてポスターの効果が出る。4年前にはできなかった戦略だ」と期待を寄せる。

 民主党が公認、推薦した県議の当選者は、結党後初の99年の統一地方選では9人だったが03年に10人、前回07年には16人に増えた。「かつてはミニ集会を開けなかった地域も多かったが、ようやくここまで来た」と党関係者。

 総選挙直後の10月には「平成の大合併」で4年前に誕生した旧郡部の野洲、米原、東近江、湖南、甲賀5市の市議選が待ち受けている。「政権交代」が現実味を帯びるなか、「新たにアプローチしてくる議員もいる」と奥村氏は明かす。

●自民も足元固め

 一方の自民党。市部には中学校区単位で、郡部(旧郡部を含む)には町単位で、県内に121もの政党支部がある。職域支部も27を数える。

 4区の武藤貴也氏は選挙区内を自転車で走り、若さをアピールしながら無党派層の取り込みを図るが、一方で県議や市議らとも各支部ごとに懇談会を開き、足元の支持固めにも余念がない。9日には奥村氏の地元の湖南市で決起集会を開催。地元県議は「意地を示さなきゃならん」と約150人を前に気勢をあげた。

 2区の藤井勇治氏もミニ集会を繰り返す。陣営幹部は「選挙区内の市町すべてで、市議選と町議選を同時にやっているような徹底した地元密着の選挙にする」と話した。

◆民主と社民が政策協定結ぶ

 18日公示の衆院選で、民主党県連(川端達夫代表)と社民党県連合(小坂淑子代表)は10日、政策協定を結んだ。社民は小選挙区で民主の4立候補予定者を応援する。

 協定は、平和憲法の精神を守り世界平和に貢献▽オバマ米大統領の演説を評価し核廃絶に取り組む▽働く人が均等の待遇を受けられる法整備――など5項目。川端代表は「8月15日は日本人が忘れてはならない平和を願う日。(投票日の)30日も歴史に残る日にしたい」と話した。

■県議選での当選者数の推移   

 ◇99年 

自民党○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○●●(23) 

民主党○○○●●●●●● (9) 

 ◇03年 

自民党○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○●●●●(27) 

民主党○○○○○○○○●●(10) 

 ◇07年 

自民党○○○○○○○○○○○○○○○○●●●(19) 

民主党○○○○○○○○○○○○○●●●(16) 

 ※○は公認、●は推薦・支持。( )内の数字は両者の当選者をあわせた数

 ■国政選挙での当選者の推移

       自民党    民主党 

00年衆院選        ○川端達夫   

       ○小西哲    

       ○岩永峯一   

01年参院選 ○山下英利  − 

03年衆院選        ○川端達夫

       ●小西理   ○田島一成 

       ●宇野治   ○三日月大造

       ○岩永峯一  ●奥村展三 

04年参院選 −      ○林久美子 

05年衆院選 ○上野賢一郎 ●川端達夫 

       ●藤井勇治  ○田島一成 

       ●宇野治   ○三日月大造

       ○岩永峯一  ●奥村展三 

07年参院選 −      ○徳永久志 

※○は小選挙区での当選、●は比例区での復活当選

検索フォーム