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衆院選立候補予定者アンケート〜農業・教育・少子化・地球温暖化編

2009年8月12日

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 朝日新聞甲府総局は、18日に公示される衆議院議員選挙で県内3選挙区から立候補を表明している11人に、政策に関する30問のアンケートを実施した。2回目は、農業、教育、少子化、地球温暖化について11人の考えを紹介する。なお、回答が長文などの場合は、その要点部分のみにしぼった。

◆農業 所得補償重視か人材育成重視か

 民主前職の小沢鋭仁氏と後藤斎氏は、党の農業政策の柱である所得補償を強調した。小沢氏は、「複雑・不公平・一回限り」の補助金をやめ、「簡素・公平・継続」の所得補償を実現させるとしている。共産新顔の遠藤昭子氏、無所属で前職の長崎幸太郎氏も所得補償を挙げる。

 自民前職の赤池誠章氏は、農業経営者に研修生の受け入れを促す「農の雇用事業」などを評価。農業法人を育て従事者を増やす人材育成支援システムの導入を挙げた。

 全国でトップレベルの耕作放棄地率に着目したのが自民前職の堀内光雄氏。「農地再利用に対する補助政策」で、農地の「所有」から「利用」へ政策の重点を移すとしている。自民前職の小野次郎氏は、耕作放棄地に太陽光発電の施設を造る案や、米以外の果樹や野菜などへの支援強化を訴える。

 民主新顔の坂口岳洋氏は、米の安定供給のための農地制度改革を主張した。

 幸福実現党から立候補する早瀬浩之、宮松宏至、桜田大佑の新顔3氏は、株式会社の農業参入や若手農業経営者の支援強化などを挙げている。

◆教育 「教員の質向上」6氏

 教育の質向上に関する質問で、赤池、早瀬、堀内、坂口、小野、桜田の6氏が、教員の質向上を挙げた。教員免許更新制など改革は始まっているが、さらなる改善が必要という認識がうかがえる。

 長崎氏は、東京都区部のように生徒が通う学校を選べる「学校選択の幅を抜本的に拡大することにより、学校間競争を促す」ことを提案する。

 小沢氏は、公立高校無料化など「教育に一切個人の費用がかからない仕組みの構築」を挙げた。後藤、坂口両氏は教員の定数増も必要とした。

◆少子化 負担減や手当増額など主張

 小野氏は、保育園や幼稚園の費用の負担減、18歳まで教育と医療の無料化、多子世帯支援など多彩なメニューを挙げた。遠藤氏も子ども医療費無料化に加え、児童手当増額を訴える。児童手当や子ども手当は他に民主の小沢、坂口、後藤の3氏と自民の堀内氏が回答した。

 女性の働く環境の改善を強調したのは、赤池、遠藤、長崎、小野の4氏。長崎氏は、出産後の職場復帰支援や企業内託児所の充実、赤池氏は職業教育の充実を提案した。

◆地球温暖化 取引制度や自然利用、訴え

 目標値を達成するため、「国内排出量取引制度」の導入を提唱するのが、小沢氏と後藤氏。赤池、小沢、遠藤の3氏は、太陽光など自然エネルギーの普及拡大を挙げた。そのために小沢氏は、電力会社による「固定価格買い取り制度」が必要だとする。

 堀内氏は、環境対策の進んだ企業とエコ住宅への「助成金や減税措置を実施」と回答。小野氏は、CO2の排出量が多い、製鉄やセメント製造での技術革新を強調した。

 一方、早瀬、桜田の両氏は、CO2削減対策の強化をしすぎると、「産業が冷え込む」などとした。

○氏名(年齢)

 【質問21】世界的な食糧不足や高騰で、自給率向上が注目されています。しかし、農村では今、耕作放棄地が増える傾向にあります。日本の農業を立て直すための提案をして下さい

 【質問22】教育の質向上のためには、どのような制度改革が必要だと思いますか

 【質問23】出生率回復に必要な少子化対策として、どんな施策が必要だと思いますか

 【質問24】地球温暖化対策についてお聞きします。温室効果ガスの削減目標について、あなたなら2005年比で、いつを目標に何%削減の目標を提案しますか。また、その削減分をどのようなプロセスで削減するか教えて下さい

<1区>

○赤池誠章氏(48)

 【質問21】担い手対策に農業法人の支援育成が大事。農業サラリーマンを増やし、その中から将来独立する人材を育成支援するシステムづくりが重要

 【質問22】教師の資質向上が不可欠。教員免許更新制充実、教職員組合や事務スタッフのあり方、保護者や地域の連携強化を改善。週5日制見直し

 【質問23】雇用、収入の安定を図ることで子育てへの不安を解消。そのために職業教育を充実。結婚、出産、育児を総合的にサポートするセンターを中学校区ごとに整備

 【質問24】2020年までに8%削減 新エネルギーの導入量を20%まで引き上げ、太陽光発電を現在の20倍にして太陽光世界一に。新車の2台に1台をハイブリッドなどのエコカーに

○小沢鋭仁氏(55)

 【質問21】戸別所得補償制度を柱に食糧自給率向上、農山漁村を再生。従来の「複雑、不公平、1回限り」の補助金はやめる

 【質問22】公立高校の授業料無料化、大学生の奨学金制度の充実。教育に一切、個人の費用がかからない仕組みを構築

 【質問23】義務教育修了まで子ども1人月額2万6000円の「子ども手当」を支給

 【質問24】2020年までに1990年比25%削減 太陽光や風力による電気を電力会社に買い取らせる「固定価格買い取り制度」のほか、「国内排出量取引制度」などで削減

○遠藤昭子氏(57)

 【質問21】自給率50%台への引き上げが当面の最優先課題。安心して生産できるように農産物価格保障と所得補償を組み合わせる。輸入自由化をストップ

 【質問22】教育予算を経済協力開発機構平均に引き上げ。教育条件の整備を拡充。基礎的学力を保障し、暗記によらない教育を目指し、少人数学級を実現

 【質問23】人間らしい働き方、賃金、労働時間などを保障し、保育所や学童保育の充実で男女ともに子育てと仕事が両立できる環境を整える。子ども医療費無料化や児童手当増額で支援強化

 【質問24】2020年までに1990年比で30%削減 産業界と削減目標を掲げた公的協定を締結し、一定の規制で削減を図る。自然エネルギーの割合を2020年までに15〜20%に

○早瀬浩之氏(48)

 【質問21】個人や株式会社の参入を認め、若手農家を支援。これにより農業を効率化、大規模化し、食糧自給率は70%、最低でも50%を目指す

 【質問22】「ゆとり教育」の完全撤廃。次に塾に頼らない公立学校の実現を目指す。当然、教員の質の向上と教育委員会の改革は言うまでもない

 【質問23】規制緩和で広い住宅を安く供給。快適な交通体系の整備。教育費の負担で「もう1人は無理」を、塾に頼らない公立学校の実現で解消。母親の生活環境整備や経済的負担軽減

 【質問24】地球温暖化と温室効果ガスの因果関係はまだ完全に解明されていない。温室効果ガスの削減を言い過ぎると、国内総生産が確実に下がり、不況を促進するので注意が必要

<2区>

○堀内光雄氏(79)

 【質問21】耕作放棄地の解消のため、農地の再生利用に対して積極的な補助政策が必要。農地の「所有」から「利用」への政策を推進

 【質問22】教員免許更新制導入は時宜を得たもので、さらに採用後の研修制度を充実させる。教育の格差が生じており、自治体へ教育補助金制度も検討

 【質問23】子育て支援や児童手当の増額、税控除などの経済的支援。小児科医療の充実、職場での男女均等雇用への指導監督強化、男性の育児支援を充実させる法改正など環境整備が必要

 【質問24】2020年までに15%削減 環境立国として世界のリーダーシップをとるため、さらに高い目標が必要。環境整備の進んだ企業や住宅のエコ化に対し、助成や減税などを実施

○坂口岳洋氏(38)

 【質問21】食の安全・安心と水田農業の再生、米の安定供給体制の確立に向けた農地制度改革と農地の総量設定による都市型農業の振興

 【質問22】教育予算の充実。学校教育環境の整備とともに、教員の質向上のための養成と研修の充実。少人数学級の推進と教員数の充実

 【質問23】子ども手当などの経済的支援。幼稚園と保育園の一元化による縦割り行政の解消による一元的取り組み。高等教育までの教育無償化、奨学金制度の改革

 【質問24】2050年までに60%削減 当面=京都議定書の目標1990年比6%削減の達成。中期=2020年までに1990年比25%削減

○宮松宏至氏(69)

 【質問21】移民を受け入れ、農業に従事してもらう。農業を株式会社化した企業として、日本の青年をもっと受け入れる

 【質問22】教師の免許を持った人以外に、教える資格のある人を雇う

 【質問23】3人以上の子どもを産み育てる母親に対して、特別な配慮を与える制度が必要

 【質問24】削減は必要ない。地球は自然に暑さ寒さを周期的に行うから

○長崎幸太郎氏(40)

 【質問21】農家に対する所得補償が必要

 【質問22】教育サービスの消費者=生徒・家庭による学校選択の幅を抜本的に拡大することで、学校間競争を促す

 【質問23】子育ての経済的負担の軽減に加え、働く女性の出産・職場復帰支援。さらに企業内託児所の充実など

 【質問24】政府目標の通りが妥当な水準か

<3区>

○小野次郎氏(56)

 【質問21】(1)耕作放棄地を太陽光発電に活用。米以外の穀物や果樹、野菜への支援充実強化(2)農業経営に参加しやすくして担い手不足による停滞を補う

 【質問22】学力の向上が重要であるとともに、しつけ教育の徹底が必要。教職員においては資質向上を図っていく

 【質問23】(1)妊婦検診負担減。産後休業拡大。医師確保(2)保育・幼稚園負担減、入所要件緩和。病児・病後児・障害児保育推進。認定子ども園設置。多子世帯支援。18歳まで教育・医療無料

 【質問24】2020年までに15%削減 50年までに80%以上削減と定める。製鉄やセメント製造の工程で革新的技術が必要。CO2ゼロのゼロエミッション社会を目指す

○後藤斎氏(52)

 【質問21】日本の農業を立て直すには、直接支払いと保険方式により農業者の所得を補償し、農林業を地域の主力産業として位置づける

 【質問22】生徒一人ひとりが理解し、考え、判断できる力を身につける授業内容とするため、教職員の定員増など教育環境の充実を図る

 【質問23】出産時助成金や子ども手当の支給など、子育て、教育にかかる経済的負担を軽減。住宅、仕事、ライフスタイルに応じたサービス給付を併せ、一体的に支援する仕組みをつくる

 【質問24】2020年までに1990年比25%削減 国内排出量取引市場の創設、地球温暖化税の導入、森林や水田によるCO2削減効果や再生可能エネルギーを拡大

○桜田大佑氏(47)

 【質問21】個人や株式会社の自由参入で若手農家の起業を支援。効率化、大規模化、先進的技術で国際競争力を高める。外国人労働者を受け入れる

 【質問22】ゆとり教育を完全に転換し、教員の指導力を向上。いじめ防止法を制定。宗教教育を取り入れる。公立学校で飛び級・飛び入学の推進

 【質問23】住宅、交通、教育などで子育てしやすい環境をつくる。2030年までに3億人国家を目指す。1家庭平均3人の子どもを持てるようにし、1億人は海外から移民を受け入れる

 【質問24】自動車産業などが急速に冷え込む恐れがある。極端な温暖化の防止が不況を長引かせないように対応することが重要。長期的には「脱石油文明」を目指す

 ※一覧表は、回答から一部抜粋

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