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〈09総選挙 やまなし〉地方自治体像は違い鮮明 立候補予定者アンケート

2009年8月14日

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◇三位一体改革 小野氏のみ「理念通り実現を」

 小泉政権が取り組んだ改革は、「民間で出来る仕事は民間へ、自治体で出来る仕事は地方へ」という方針で、小さな政府を目指した。三位一体改革は、国から地方に支出される国庫補助負担金の廃止・縮減、税財源の移譲、そして地方交付税の一体的な見直しを指す。しかし、自治体の中には、交付税が減り、財政が厳しくなったところもある。

 この三位一体改革について「見直す必要があるか」と尋ねたところ、自民の赤池誠章氏と堀内光雄氏、民主の小沢鋭仁氏、坂口岳洋氏、後藤斎氏、共産の遠藤昭子氏、無所属の長崎幸太郎氏の計7人が「見直すべきだ」と回答した。

 小泉首相(当時)の秘書官を務めた自民の小野次郎氏は「どちらともいえない」と回答した。

 「見直すべきだ」と回答した人に共通しているのは、自治体の財政力不足や地方の疲弊に配慮をすべきだという考え方。一方、小野氏は「理念通り実現すべきだ」とし、改革推進が地方分権、地方活性化につながるとしている。

◇公務員の削減 推進論が目立つ自民 民・共は見直し論大半

 公務員の定数削減政策を「維持すべきだ」としたのは、自民の堀内氏と小野氏、無所属の長崎氏の3人。一方、民主の小沢氏と後藤氏、共産の遠藤氏の3人は「見直すべきだ」とし、違いが出た。自民の赤池氏、民主の坂口氏は「どちらともいえない」とした。

 遠藤氏や後藤氏が問題視したのは、多くの非正規職員が、自治体の臨時職員として働いている点だ。一方、堀内氏や小野氏は、日本の人口が減少する中、自治体の財政健全化のためにも削減せざるを得ないという考えだ。

◇平成の大合併 「前向き評価」2人「否定」2人、「どちらともいえない」が4人

 「評価する」と回答したのは、自民の小野氏と民主の後藤氏だけだった。

 小野氏は、生活圏が広域化している実態と、政令指定都市や中核市、特例市になれば権限が移譲され、「地方分権につながる」と考える。後藤氏は、基礎的行政サービスを行ううえで合併は必要とするが、「自治体の自主性」を重視している。

 「評価しない」と答えたのは、民主の小沢氏、共産の遠藤氏。遠藤氏は「国と県の押しつけ合併」と批判する。

 「どちらともいえない」と回答したのは、自民の赤池氏と堀内氏、民主の坂口氏、無所属の長崎氏の4人。堀内氏や赤池氏は、合併による住民サービスの低下を指摘する声を意識し、評価するにはまだ早いという立場だ。

◇直轄負担金 制度廃止論が5人、必要論は2人だけ

 橋下徹・大阪府知事ら首長の中には、国の直轄事業の費用の一部を都道府県が負担する「直轄負担金制度」について、廃止や見直しを求める声が出ている。

 立候補予定者のうち、「制度は廃止すべきだ」と回答したのは、自民の小野氏、民主の坂口氏と後藤氏、共産の遠藤氏、無所属の長崎氏の5人。小野氏は「自治体の財政状況や事業の必要性にかかわりなく、国から自治体に一方的に負担させるものである」と批判する。

 一方、「建設費、管理・維持費ともに制度は必要」と回答したのは、自民の赤池氏と堀内氏。赤池氏は「国税と地方税の案分の問題」とし、「地方にとって益のあるものなら、応分の負担は必要」という考えだ。堀内氏は「合理性のある制度」としつつ、国から地方への情報開示についてさらなる努力が必要だとした。

■立候補予定者アンケート〜地方自治編

【質問12】小泉政権が取り組んだ三位一体改革は、見直す必要があると思いますか。

 (1)見直すべきだ (2)見直す必要はない (3)どちらともいえない

   *

 <1区>

 ○赤池誠章氏(48歳)

 (1)国と地方の役割分担を再度しっかり議論し、財政力の弱い地方への再配分機能など十分配慮すべきだ。急激な制度変更は何事も混乱をきたす

 ○小沢鋭仁氏(55歳)

 (1)基礎自治体を中心とした制度改革とともに、税財源の移譲を行うといった抜本的改革をしなければ、単なる「地方交付税の配分が少なくなった」というだけで地方は疲弊する

 ○遠藤昭子氏(57歳)

 (1)地方交付税の大幅カットと国庫補助負担金の削減で地方財政を破壊させた。地方交付税の財源保障と調整機能の強化と、住民福祉を保障する総額の確保、教育・福祉関係の補助・負担金の確保が必要

 <2区>

 ○堀内光雄氏(79歳)

 (1)国の財政再建を優先しているという懸念があり、交付税の抑制も地方財政を圧迫している。地方への権限移譲を積極的に推進すべきだ

 ○坂口岳洋氏(38歳)

 (1)小泉政権以降の改革で、結果として国民の痛みだけが大きく残り、格差も拡大している。真に国民の視点での見直しが必要

 ○長崎幸太郎氏(40歳)

 (1)三位一体改革は、山梨県のような経済規模が小さな自治体にとっては、必ずしも有利ではない。経済規模の小さな自治体に配慮した見直しが必要

 <3区>

 ○小野次郎氏(56歳)

 (3)三位一体改革は、国庫補助負担金の廃止・縮減、地方交付税の縮小、地方への税源移譲の三つを一体で行うという考えである。地方分権、そして地方活性化をさせるためにも理念通り実現すべきだ

 ○後藤斎氏(52歳)

 (1)抜本的な税財源の移譲をすべきだ

【質問13】自治体は今、財政の健全化や将来の人口減に対応したスリムな行政組織を目指して定数削減に取り組んでいます。公務員の定数削減政策は、維持すべきだと思いますか、見直すべきだと思いますか。

 (1)維持すべきだ (2)見直すべきだ (3)どちらともいえない

   *

 <1区>

 ○赤池誠章氏

 (3)削減は必要だが、一律機械的に削減はできない。国と地方の役割分担と同時に、官と民の役割分担の改善を徐々に進めるべきだ。公務員が削減されても住民サービスを向上させることは大事

 ○小沢鋭仁氏

 (2)抜本的なシステムの改革が必要。一部の市町村合併のみでは不十分

 ○遠藤昭子氏

 (2)職員の3〜4割が非正規職員という自治体もあり、賃金はパートより安く「官製ワーキングプア」を作りだしている。現状を追認し、住民サービス低下につながる公務員定数削減はすべきでない

 <2区>

 ○堀内光雄氏

 (1)人口減に向かう中、自治体財政の健全化には人件費の抑制は欠かせない。定数削減政策は多くの世論の求めるところでもある

 ○坂口岳洋氏

 (3)自治体規模により、大きな格差があり、一律には論じられない。一定の市民サービス基準のもと対処すべきだ

 ○長崎幸太郎氏

 (1)行政改革努力は、不断に行うべきものであり、当然

 <3区>

 ○小野次郎氏

 (1)地方自治体は、財政の健全化や少子化による将来の人口減に対応し、定数削減に取り組んでいる。「民でできることは、民へ」という発想で、公務員の定数削減政策は維持すべきだ

 ○後藤斎氏

 (2)公務員も正規職員以外に全体の3割がパート職員で対応している。仕事の量と人的配置はもう一度見直して対応

【質問14】「平成の大合併」について、政府の地方制度調査会が打ち切りを答申しました。「平成の大合併」を評価しますか。

 (1)評価する (2)評価しない (3)どちらともいえない

   *

 <1区>

 ○赤池誠章氏

 (3)行政や財政の効率化にはなっていると評価するが、住民サービスの満足度となると、特に山間地や過疎地域では問題が山積みになったままである

 ○小沢鋭仁氏

 (2)民主党は、基礎自治体の自主性や多様性を尊重しながら権限や財源を国から移譲し、自治体の規模や能力の拡大を図っていく

 ○遠藤昭子氏

 (2)合併するかどうかは、その自治体と住民が判断すべきこと。「平成の大合併」は、国と県の押しつけ合併で、地方切り捨て、地方崩壊を加速させた

 <2区>

 ○堀内光雄氏

 (3)住民サービスの低下などの指摘もあり、評価するにはもうしばらく実情を見たい

 ○坂口岳洋氏

 (3)基礎体力のある自治体は、地方分権の受け皿として必要であるが、国主導で行われ、合併特例債の国の7割負担など、将来的に国の財政面などでの心配もあり、どちらともいえない

 ○長崎幸太郎氏

 (3)合併により相乗効果が発揮されている地域もあるが、財政的な観点が強調されすぎて合併による地域の独自性の喪失など、負の側面の検証が必要になる地域もある

 <3区>

 ○小野次郎氏

 (1)基礎自治体の財政力を強化し、車社会に伴う生活圏の広域化により大合併を進めていく。政令指定都市や中核市、特例市になれば権限が移譲され、地方分権にもつながる

 ○後藤斎氏

 (1)基礎的行政サービスを行ううえで、合併は必要であるが、自治体の自主性をいかすべきだ

【質問19】国の直轄負担金制度について、どのように考えますか。この制度を改善するとしたら、どのように改善したらいいと思いますか。

 (1)建設費、管理・維持費ともに制度は必要 (2)建設費のみ制度は必要 (3)管理・維持費のみ制度は必要 (4)制度は廃止すべきだ (5)どちらともいえない    *

 <1区>

 ○赤池誠章氏

 (1)国民から見れば、国税と地方税の案分の問題で、全体として税金を無駄使いしないで国民に役立つものを造って欲しいということに尽きる。地方にとって益があるものなら、応分の負担は必要

 ○小沢鋭仁氏

 (5)見直しが必要。国と地方との関係全般の中で考えていくべきだ

 ○遠藤昭子氏

 (4)根本には住民の目線に立った公共事業のあり方が問われている問題と考える。直轄負担金の情報開示や事前協議は当然行うべきことだが、制度廃止を含めた抜本的な見直しが必要

 <2区>

 ○堀内光雄氏

 (1)地方の受益を考えれば合理性のある制度だが、国は自治体への情報開示や事業内容の説明などに努めるべきである

 ○坂口岳洋氏

 (4)国の直轄管理体制を見直すべきで、地方管理のもと必要な経費は交付金として扱うべきだ

 ○長崎幸太郎氏

 (4)廃止

 <3区>

 ○小野次郎氏

 (4)国の直轄事業に対する地方負担金制度は、自治体の財政状況や事業の必要性にかかわりなく、国から自治体に一方的に負担させるものであるため、廃止すべきだ

 ○後藤斎氏

 (4)

 ※一覧表は、回答から一部抜粋

 <おことわり> 幸福実現党は13日、「すべての小選挙区と比例ブロックに候補者を擁立する」としてきた方針を見直すと表明しました。同党県本部によると、内3選挙区の立候補予定者も、最終的に確定していないため、これまで紹介してきた3人の回答は、掲載を見送りました。

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