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〈09総選挙〉「道標」力強く、15氏 4選挙区、12日間の舌戦

2009年8月19日

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 18日公示された衆院選で、県内の4選挙区には予想された計15人が立候補を届け出て、12日間の舌戦が始まった。各候補者は真夏の強い日差しが照りつける中、駅前や事務所前で第一声。経済危機の影響などで苦しくなった国民生活の改善などを訴え、支持を求めた。「政権選択」が最大の争点となる今回。有権者はどの政党、候補者に未来を託すのか。投票は30日、即日開票される。

●1区

 民主前職の馬淵澄夫氏は午後1時、地元の近鉄学園前駅北口で支持者ら約千人(陣営発表)を前に出発式を行った。2、4、3区の同党候補の出陣式に参加した後の遅いスタート。政権交代すれば「天下り根絶、企業献金禁止法案を成立させ、税金を暮らしのために使う。高速道路無料化で肉や野菜、日用品などの生活コストが下がる」と生活の変化を強調し、「政権選択とは、みなさんが望む生活を選ぶこと」と拳を振り上げて訴えた。

 幸福実現新顔の栗岡真由美氏は近鉄大和西大寺駅などで、いじめ防止法の制定により「公立学校を世界最高水準の学校にする」と訴えた。

 自民元職の森岡正宏氏は午前10時過ぎ、JR奈良駅西口で約千人(同)を前に出陣式。まずは自民公認が得られず落選した4年前の総選挙について「何でも競争といって、傷ついた人があふれ、格差、貧困が広がった」と強く批判した。そのうえで「何でもカネ、カネという社会」を改め、「心の豊かさを追い求め、ほんわかとしたぬくもりを感じられるような国造り」を主張。それは「自公連立政権だけがなしうる」と、両党への支持を呼びかけた。

 共産新顔の井上良子氏は午前9時、近鉄奈良駅前で約200人(同)を前に第一声。ピンク色のスーツ姿で袖をまくってマイクを握り、自公政権で「働く貧困層が増加した」と批判。「労働者派遣法の改正を実現させ、過労死や心の病をなくすため、全力で戦う。まじめに働いていれば人間らしい暮らしができる社会を目指す」と訴えた。「米軍への思いやり予算、大企業優遇の税制度をやめるなどして安心できる医療・年金制度にしよう」とも述べた。

●2区

 自民前職の高市早苗氏は、近鉄生駒駅北口で午前10時、支持者ら約700人(陣営発表)を前に第一声。高市氏はポロシャツにスカート姿で演壇に立ち「実質GDP(国内総生産)が前期比プラス0・9%増、年率換算で3・7%になった。政府が4回の景気対策を打ち、皆さんも頑張った。この景気回復を確かなものにしたい」と実績を強調。「国民の、2区の代表にふさわしいと審判してもらえるよう、力いっぱい訴え、必ず勝利したい」と話した。

 共産新顔の西ふみ子氏は午前9時、近鉄生駒駅南口で約100人(同)の支持者を前に演説を開始。「大金持ちを応援しながら国民に痛みを強要した自民党に、今こそレッドカードを突きつけよう」と呼びかけると、「そうだー」と声が上がった。後期高齢者医療制度の廃止や高校生までの授業料無料化などを掲げ、「民主党に政権がわたった時、国民を見るのか財界を見るのかは、共産党にかかっている」と「建設的野党」の存在感をアピールした。

 民主前職の滝実氏は午前9時半、近鉄郡山駅前で支援者ら約300人(同)を前に第一声を上げ、森本哲次・連合奈良会長や中村哲治参院議員らが応援に駆けつけた。滝氏は「政治の原点は、人の意見を聞くこと。それを誠実に実行してきた。昨日は生駒市を268軒歩いた」と地元密着の姿勢を強調。「私のためではなく『政治を変えて』『政権交代して』と多くの思いを寄せていただいた皆さんのため、負けられない選挙だ」と訴えた。

 幸福実現新顔の田中孝子氏は生駒市の事務所で出陣式。「北朝鮮のミサイルと景気回復、この二つの国難を解決したい」と訴えた。

●3区

 共産新顔の豆田至功氏は午前9時半から、近鉄大和高田駅前で支持者ら約150人(陣営発表)を前に第一声を上げた。「働く人の3分の1が非正規。ワーキングプアをなくし、国民が主人公の政治に一歩踏み出そう」と訴えた。消費税増税や改憲に一貫して反対してきたことを強調。「なんとしても(この流れに)ストップをかけるため共産党に一票を」と呼びかけた。この日、豆田氏は比例票拡大を狙い、4区の橿原市での決起集会にも参加した。

 民主新顔の吉川政重氏は午後1時から香芝市のスーパーで出発式に臨んだ。集まった約600人(同)の支持者を前に「12兆円超の巨額な税金が官僚の天下り団体のために使われてきた。これを直ちに根絶し、予算の組み替えを断行する」と力を込め、「自民党のマニフェストに10年後に所得を100万円増やすと書いてあるが、次の政権ではやらないということ」と批判。「どちらが国民生活を守るか。しっかり選んでほしい」と訴えた。

 幸福実現新顔の尾崎貴教氏は午前10時半、河合町の事務所前で「27歳とまだ若いが、この国難に黙っているわけにはいかない」とアピールした。

 自民前職の奥野信亮氏は大和高田市の事務所前で支持者ら約800人(同)を集めた出陣式で「三つの政策」を訴えた。「まず経済力。政策を実行するにも財源が必要。毎年2%の経済成長で財政を再建する。次に、ばらまきではない社会保障を組み立て、努力した人が報われる公正な社会をつくる。三つ目は地方分権で特徴のある町づくり。奈良は付加価値の高い製品を作って地場産業と農業を振興させる」。最後に「民主党と真っ向勝負する」と叫んだ。

●4区

 自民前職の田野瀬良太郎氏は、午前9時半から橿原市の橿原森林遊苑で、支持者ら約2800人(陣営発表)を集めて出陣式。市町村長を代表して谷奥昭弘・桜井市長らがあいさつした後、田野瀬氏は「民主党は“政権交代病症候群”に陥り、政策は矛盾だらけ」と、第一声の大半を民主批判に費やした。

 「子ども手当は所得税の増税に、農家の所得保障は米国との自由貿易協定の締結で農産物の輸入が増え、日本の農地が荒れ放題になる。外交も大変ブレており、この党に政権は明け渡せない」と強調。「一人でも多くの有権者に声をかけて欲しい。放っておくと民主にいってしまう」と危機感もあらわにした。

 幸福実現新顔の赤松明宏氏は、近鉄大和八木駅前で午前11時すぎに第一声。「今、ほとんど夢のない日本を、みなさんと一緒に夢のある国にしたい」などと訴えた。

 民主新顔の大西孝典氏は、橿原市の事務所前で小規模な出発式をしたあと、午前10時半から桜井市の近鉄桜井駅前で、約300人(同)を前に第一声を上げた。

 前田武志参院議員らが駆けつける中、大西氏は「この戦いは、税金をどう使うかという自民がこれまで独占してきた権限を、みなさんの手に取り戻す戦いだ」と強調。

 「これまでの政治の結果が、今の苦しい状況を生み出している。政治は結果責任。今回の選挙で、この責任をとってもらう」とし、「これまで民主は力不足だったかもしれないが、ようやくここまできた。人と地方を大切にする政治を、政権交代で実現させて欲しい」と訴えた。

◇9氏、重複で届け出 県内地盤候補、比例単独なし

 比例区近畿ブロック(定数29)には、県内の4小選挙区から自民、民主、共産の候補者計9人が重複立候補した。県内を地盤とする比例単独の候補者はいなかった。

 自民は同ブロックの名簿で、県内小選挙区候補の全4人を他府県の小選挙区候補36人とともに同列の3位に置いた。民主は小選挙区候補の全4人を他府県の小選挙区候補40人とともに同列の1位とした。共産は3区の豆田至功氏のみを他府県の小選挙区候補5人とともに同列の5位に登載した。

◆小選挙区候補者の皆さん

 (届け出順。氏名は原則として日常使用名。年齢は投票日現在の満年齢。カッコ内数字は当選回数。[比]は比例区重複候補者。〈 〉内政党は推薦・支持。略歴の〈元〉以下は過去の経歴。▽は出身校、学歴、住所の順)

□1区(候補者数4)

 馬淵澄夫(まぶち・すみお)49 民前(2)[比]

 党県代表・党政策調査副会長〈元〉党国会対策副委員長・事務機器製造会社取締役・三井建設社員▽横浜国大工学部▽奈良市帝塚山南4丁目

 栗岡真由美(くりおか・まゆみ)49 諸新

 幸福実現党県代表〈元〉いじめから子供を守ろう!ネットワーク東京代表▽京都府立大女子短大部▽奈良市西木辻町

 森岡正宏(もりおか・まさひろ)66 自元(2)[比]〈公〉

 新しい歴史教科書をつくる会県支部長〈元〉厚労政務官・党副幹事長・衆院議員秘書・浅沼組社員▽同志社大経済学部▽奈良市三条本町

 井上良子(いのうえ・よしこ)45 共新

 党地区常任委員〈元〉党地区副委員長・党国会議員団県事務所長・党県常任委員・赤旗記者・民青県委員長▽大阪デザイナー専門学校▽奈良市六条2丁目

□2区(候補者数4)

 高市早苗(たかいち・さなえ)48 自前(4)[比]〈公〉

 経産副大臣〈元〉党青少年特別委員長・少子化担当相・近畿大教授・松下政経塾生▽神戸大経営学部▽生駒市東生駒1丁目

 西ふみ子(にし・ふみこ)74 共新

 県生活と健康を守る会連合会長〈元〉生駒市議・党市くらし福祉対策委員長・神戸ゴム産業労組委員長・小中学校教諭▽岩手大学芸学部▽生駒市東松ケ丘

 滝実(たき・まこと)70 民前(4)[比]〈国〉

 〈元〉新党日本副代表・法務副大臣・総務政務官・消防庁長官・自治省税務局長・自治省総務審議官・県副知事▽東大法学部▽生駒市生駒台北

 田中孝子(たなか・たかこ)54 諸新

 幸福の科学職員・幸福実現党県副代表〈元〉ハローワーク奈良職業相談員▽早大社会科学部▽生駒市喜里が丘1丁目

□3区(候補者数4)

 豆田至功(まめだ・よしのり)56 共新[比]

 党県書記長〈元〉党県常任委員・党県くらし経済対策委員長・田原本町議・司法書士事務所事務員・国民金融公庫職員▽大阪市立大法学部▽田原本町今里

 吉川政重(よしかわ・まさしげ)45 民新[比]〈国〉

 党県副代表・行政書士・奈良産業大非常勤講師・香芝市民救援衣料センター代表〈元〉県議・香芝市議・県職員▽京大院法学研究科▽香芝市瓦口

 尾崎貴教(おざき・たかのり)27 諸新

 幸福の科学職員・幸福実現党県副代表▽龍谷大法学部▽河合町広瀬台3丁目

 奥野信亮(おくの・しんすけ)65 自前(2)[比]〈公〉

 物流会社顧問〈元〉衆院財務金融委員会理事・法務政務官・党国家ビジョン策定副委員長・物流会社長・日産自動車取締役▽慶大工学部▽御所市

□4区(候補者数3)

 田野瀬良太郎(たのせ・りょうたろう)65 自前(5)[比]〈公〉

 党県会長・党政調副会長〈元〉西大和学園理事長・財務副大臣・衆院財務金融委員長・自治政務次官・県議・五條市議▽名古屋工大工学部▽五條市二見4丁目

 赤松明宏(あかまつ・あきひろ)52 諸新

 幸福の科学職員・幸福実現党県副代表〈元〉西友社員▽慶大経済学部▽橿原市栄和町

 大西孝典(おおにし・たかのり)53 民新[比]〈国〉

 党県第4区総支部長〈元〉党職員・川上村消防団員・衆院議員秘書・林業・川上村青年団協議会長▽上智大法学部▽川上村北塩谷

■小選挙区の党派別候補者数

(区数4) 計 前 元 新 重複

自民    4 3 1 0  4

民主    4 2 0 2  4

公明    0 0 0 0  0

共産    3 0 0 3  1

社民    0 0 0 0  0

国民    0 0 0 0  0

みんな   0 0 0 0  0

改革    0 0 0 0  0

大地    0 0 0 0  0

日本    0 0 0 0  0

諸派    4 0 0 4  0

無所属   0 0 0 0  0

―――――――――――――――――

合計   15 5 1 9  9

 (諸派は幸福実現党)

■小選挙区の区割り

 1区 奈良市(旧都祁村地区除く)

 2区 大和郡山市、天理市、生駒市、山添村、生駒郡、奈良市(旧都祁村地区)

 3区 大和高田市、御所市、香芝市、葛城市、磯城郡、北葛城郡

 4区 橿原市、桜井市、五條市、宇陀市、宇陀郡、高市郡、吉野郡

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