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候補者アンケート:上 京都1区・2区

2009年8月20日

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 30日投開票の総選挙を前に、朝日新聞京都総局は、府内の6選挙区の全候補者に対し、「国の財源確保策」「格差問題」「実現を急ぐべき政策」の三つについて自由回答形式のアンケートを行った。回答を3回に分け、2選挙区ごとに紹介する。

 【注】候補者は届け出順。6選挙区の候補者全員に、三つの質問について、200字以内で自由に書面で回答してもらい、原則として全文をそのまま掲載した。ただし各候補者の公平を期すため、200字を超す回答については、趣旨を変えない範囲で字数を調整した。数値は洋数字にした。

 <質問>

 (1)財源確保 社会保障費の増大や国、地方の債務軽減のため、どんな財源確保策が必要ですか。また消費税引き上げの是非や時期についての考えは。

 (2)格差問題 世帯間、地域間での経済的な「格差」をどう埋めたらよいですか。格差は「埋めるほどのものではない」「ない」との考えなら、その理由を。

 (3)重要政策 あなたが今もっとも実現を急ぐべきだと考える政策を、理由、具体策も合わせて一つ答えて下さい。

■1区

◆穀田恵二氏 共前

 (1)ゆがんだ税金の集め方、使い方を改めれば、消費税増税に頼らなくても財源は確保できます。大企業と大金持ちへのゆき過ぎた減税をもとに戻せば7兆円、5兆円の軍事費の大幅削減と2800億円の米軍思いやり予算や政党助成金の廃止、大型公共事業の無駄をなくします。消費税は、収入がなくても高齢者や障害者にも負担させ福祉に逆行し、中小企業の「営業破壊税」です。景気回復と暮らし応援のため、食料品は非課税にします。

 (2)「格差」問題の根底に働いてもまともに生活できない「貧困」の広がりがあります。大量のワーキングプアをうみだした派遣労働は「原則禁止」し、正社員化を。サービス残業をなくし、最低賃金を全国一律1千円以上にひきあげます。下請けいじめをやめさせ、西陣など伝統地場産業振興、大型店の出店規制など、中小企業と商店街を守ります。大企業の「利潤第一」の横暴を抑え、社会保障を充実し、権利を守るルールを確立します。

 (3)憲法9条を生かした平和・自主自立の外交を実現し、「核も戦争もない世界」へ日本がリード役を果たす。オバマ大統領の「核兵器のない世界を」の訴えは世界に大きな影響を与えています。唯一の被爆国として、憲法9条を持つ国として、軍事同盟に固執せず、世界の平和に貢献する外交をすすめます。日米軍事同盟はやめ、対等平等の日米友好条約に。「わだつみの悲劇を繰り返すな」が私の原点です。あの戦争を繰り返してはなりません。

◆種村由美子氏 諸新

 (1)消費税をゼロにすることです。消費税5%と相続税を廃止した場合、合計約12兆円が減収となりますが、4%の経済成長を続けることで4年後には消費税廃止前の税収以上の収入が得られます。企業が元気になれば、個人の収入も増えて、かえって税収は上がります。レーガン政権では、3年間で25%という大型減税を行いましたが、それにより景気回復がなされました。25%の減税で実質GDPは15%も成長したのです。減税が一番です。

 (2)セーフティーネットは必要です。ただ自由社会において結果に差が出るのは自然。差を無くそうとすれば社会主義になります。必要なのは差を生まないことではなく、差を固定化させないことです。その為(ため)にも公教育を充実させ低コストで学力を伸ばせる教育環境、倒産や失業、転職に対して寛容な風潮、再挑戦支援の為(ため)の援助が必要。努力の価値が認められる社会にしていくことが大切です。国際社会で負けない技術力を勝ち取ることです。

 (3)交通革命を前提に観光都市京都をさらに国際都市にし、世界の大富豪や文化人が京都に住んでくれるような未来都市を目指します。また新しい価値を創造していく未来産業を開発しやすいように研究開発融資や優遇税制を準備し、研究開発やベンチャーや大学研究所など産学共同プロジェクトを盛んにし、高度知能工業地帯も創(つく)ります。伝統産業に新しい生命を吹き込み魅力的な日本の古き良き文化を世界に発信して千年王国を甦(よみがえ)らせます。

◆平智之氏 民新

 (1)社会保障給付費は平成18年度実績で約81兆円である。財源確保の方法は、国の総予算207兆円のムダ使いの根絶と消費税の一部を社会保障目的税化することにより確保する。国と地方の債務残高合計は約920兆円である。債務の軽減は地域主権確立の過程で生じる公債発行抑制の議論であり、財源論にはなじまない。消費税は4年間の税金ムダ使いの根絶を経て10%以上の水準に向けて段階的に引き上げる。

 (2)格差が問題なのではなく困窮が問題であると考える。格差是正ではなく、困窮する世帯をいかに救済するかが重要である。困窮する世帯は過疎地にも大都市にも多く存在する。そうした世帯の医療、年金、教育の支援をいかに措置するかが焦点である。地域間格差は産業構造と人口構成に依存するのであり、是正の対象ではない。あくまでも世帯が救済の対象である。なお、長期トレンドで地域間格差の拡大を示す統計データは多くない。

 (3)地域主権確立の一環として、国から地方への税財源と徴税権の委譲を急ぐべきだ。たとえば、現状では減税・免税にかかる経済特区認定が極めて困難となるが、特定の産業および職種に対して地域が独自に減税・免税を実施することは当該産業・職種の振興にとって有効である。京都においては伝統産業あるいは高度先端産業等に属する企業の法人税、職人の所得税、特許関連のキャピタルゲイン税などが減税、免税の対象として考えられる。

◆伊吹文明氏 自前

 (1)50年前の平均寿命は65歳。私は65歳で死ぬとの前提の保険料を徴収されていた。今の平均寿命は80歳超。年金、医療、介護給付の不足分が保険料、税金で追いつかず、国債に頼る。将来世代の税金が返済や利払いに使われるのは、若い世代に申し訳ない。無駄は常に省くべきだが、具体的項目と金額を示し、実行するのが政権担当能力だ。景気回復後に消費税を含む税制改正を断行し、社会保障の安定と未来世代への贖罪(しょくざい)を。

 (2)自由主義、競争原理以外の政治理念で経済を発展させ、国民を豊かにした国はない。共産主義は人間の本性に合わぬからです。しかし、競争は勝ち負けを決め、自己抑制のない人は違法や反道徳的手法で結果のみを求め、格差社会を作り出す。人間の歴史は、自由競争と格差是正の為(ため)の政府介入の繰り返し。地域、世帯、業種の拡大している格差は、公的な努力で、公平な競争条件と公平・公正な助成の確保を通じ正していくべきと思う。

 (3)一つは外交。「国民生活が第一」といっても、日本の主権、国民の生命、財産が護(まも)られてこそ。巨大化する中国の軍事力、無法な北朝鮮への抑止力は、日米安保と米国の核の傘が基本でしょう。戦略的に各種の国際貢献を行い、「富国有徳の国」を目指したい。第二は教育。全(すべ)ての制度や国は、人が動かし、人で滅びる。私が文科大臣として改正した教育基本法に則(のっと)り、教育を改正し、自己抑制できる品性ある国民を創(つく)りたい。

■2区

◆山本朋広氏 自前

 (1)先(ま)ず色々な無駄を斬(き)る。血税を1円たりとも無駄にしては駄目だ。例えば、小中学校に配布されている副読本「心のノート」は、4億円もの費用が掛かっている。教育現場で話を聞けば、有効活用できない物だという。国会のあり方も議論すべきだ。ねじれの原因にもなる二院制を一院制にし、議員定数を半分にすれば、275億円の財源を確保できる。財源は本当に必要なものに充てるべきだ。税率の議論は数多い無駄を削減してからだ。

 (2)「格差」を完全に解消することは困難だ。しかし、「格差」を固定化させかねない拝金主義的な市場原理は許せない。みんなに「機会の平等」を確保したい。だが「結果の平等」まで求めると公平さを否定しかねない。努力すれば報われる、みんなが努力できる社会を築く。子供たちに夢を、若者に希望を、高齢者には安心を抱けるようにする。そのためにみんなが感じている不安を解消するために景気対策を更に今以上に加速させる。

 (3)みんなが、納得して税金を納められるように既得権益へ斬(き)り込む。税金の使い方、霞ケ関のズルイ体質、そして、国会・国会議員のあり方も含めて旧態依然とした制度全(すべ)てが対象だ。大義名分を掲げ、天下りのために団体を作り、そこに税金を注ぎ込み続けてきた罪は重い。そして、国会は十分なチェック機能を果たしてこなかった。これは、与野党問わずに今までの政治の責任だ。次の時代を担うのは、しがらみのない若手の役割だ。

◆前原誠司氏 民前

 (1)高齢化に伴う社会保障費の増大は先進国共通の課題ですが、日本は他国に比べて極めて厳しい財政状況です。その原因は自民党政権による効果の乏しい経済対策や族議員・霞ケ関の既得権益や天下り先を守るための財政支出です。社会保障財源の確保や財政再建のためにはこのような日本固有の財政支出=税金のムダ使いを根絶することが不可欠で、これを放置したまま消費税率を引き上げることは国民の理解が得られないと考えます。

 (2)自民党政権が進めてきた市場原理主義の徹底や無定見な規制緩和、地方を切り捨てる「三位一体」改革の結果、許容できないほどの格差が進行しました。民間の自由な活動や地方分権が重要であり、同時に国民が安心して活動できるセーフティネットの強化や住民生活に密着した行政サービスの確保が必要です。税金の使い方を抜本的に改め、社会保障の充実や地方財政の強化を進めることにより、格差の是正を図ります。

 (3)日本の食料自給率は現在40%しかなく、先進国でも最低の水準です。また、輸入される食品には農薬や殺虫剤などが混入し、食の安全が脅かされています。問題を解決するためには、食品を輸出している国々に対し、食の安全を徹底するよう厳しく求めるとともに、農地の利用に関する規制を見直すなどによって食料自給率を上げ、地産地消をさらに進めて新鮮で安心して食べることのできる食料品を確保しなければなりません。

◆原俊史氏 共新

 (1)ゆがんだ税金の集め方、使い方を改めれば、消費税増税によらなくても、社会保障などの財源確保は可能。逆進性の高い消費税に財源を求めるべきではない。大企業と高額所得者へのゆきすぎた減税を見直し、もうけに応じた負担を求めることで7兆円の財源を生み出す。また、米軍への思いやり予算2500億円など年間5兆円の軍事費や無駄な支出を削減し、財源とする。消費税は、当面食料品は非課税に、将来は消費税の廃止をめざす。

 (2)日本の相対的貧困率は世界ワースト2位である。自公政治の規制緩和と増税負担増が、格差と貧困を拡大したのは明白な事実。ヨーロッパでは大企業を規制し、国民の権利を守るルールが確立されている。75歳以上の高齢者、就学前の子どもの医療費無料化、最低保障年金制度の創設、雇用保険制度の改善など、「能力に応じた負担と平等な給付」を原則とした「ルールある経済社会」に転換し、「所得の再配分機能」を高めることが必要。

 (3)子育て支援策の強化。保育や教育など父母負担の軽減をはかる。高校・大学の授業料が高すぎて、貧困の世代間連鎖という異常な事態を生んでいる。ヨーロッパでは高校や大学の授業料は無料である。教育予算を増やし、政治の責任で解決する。また、低賃金、長時間労働など労働条件の改善と合わせて、子育て環境の改善が必要である。公的責任で、保育所、学童保育所を増やし、保育士、指導員の労働条件を充実させる。

◆軽部芳輝氏 諸新

 (1)消費のブレーキとなっている消費税、相続税、贈与税を全廃し、消費景気を起こし、経済成長を実現することが必要です。減税政策により、消費景気が拡大し、赤字の企業が黒字に転換し、税収自体が増えます。人口増政策をとり、2030年までに人口3億人とGDP世界一を実現します。少子化問題が解決することで、年金問題や財政赤字は克服できます。

 (2)世襲議員は「貴族制」との指摘があり、格差の象徴です。格差を拡大させた今の不況も06〜07年にかけての「金融引き締め政策」が根本原因です。米国の金融破綻(はたん)で受けた被害は、欧米の10分の1以下で、政治の無策が傷口を広げました。大胆な減税政策、積極的資金供給、リニア鉄道の交通革命等、景気回復策を徹底的に行い、貧困による格差をなくします。

 (3)消費税をゼロにして、消費拡大景気を起こす。現在の不況の大半は消費の冷え込みによるものです。消費にブレーキをかけている消費税を全廃し、景気を拡大する。消費税の全廃は、低所得者の負担を減らし、物価を下げ、老後の生活を守る福祉政策でもあります。消費税を全廃すれば、必ず消費が拡大し、税収も逆に増えます(経済成長4%で充分可能)。

◆藤田高景氏 社新

 (1)まず無駄遣いをやめて、使い道を変える。大規模公共事業の見直し、防衛予算の見直しなど予算の無駄を徹底的に精査します。つぎに、特別会計の総点検。霞ケ関の埋蔵金の積立金・剰余金を活用します。そして、不公平税制の是正。大金持ち・大企業優遇税制を見直します。最後に、経済や金融のあり方を変える。地方分権の推進や環境税・国際連帯税の検討をします。以上で14兆円超の財源を捻出(ねんしゅつ)でき、消費税増税は必要ありません。

 (2)格差、そして貧困の拡大の背景には、新自由主義的な「構造改革」があります。格差を是正できるのは、社会的公正を大事にする社会民主主義の改革プランです。具体的には、高額所得者の所得税の最高税率引き上げ・累進制強化などの所得再配分機能の強化、安心と信頼の社会保障の充実、均等待遇や派遣法の抜本改正、最低賃金の引き上げなどの労働法制の改革、質の高い教育の保障、税源移譲や地方交付税の復元などに取り組みます。

 (3)平和こそ最高の福祉! 憲法9条は人類共有の財産! 政府自民党がアメリカのいいなりになって、イラクやアフガンで米軍の戦争に加担しているのは間違いです。憲法9条を持つ国として、唯一の被爆国として、戦争や紛争の仲介、世界の非核化に向けリーダーシップをとるべきです。自衛隊の派遣ではなく、NGOと連携した非軍事的な人道援助、民生支援こそ日本のすべき国際貢献です。憲法9条を守る政治に転換させます。

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