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小選挙区 主な候補者に聞く・山梨1区

2009年8月20日

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 衆院選の主な候補者に、所属する政党の政策や自身のこれまでの政治活動について質問をした。

 (届け出順。年齢は投票日現在)

◆民主党政権なら積極提案も 遠藤昭子(えんどうあきこ)氏(57) 共新

 ――志位党委員長が政権交代した場合の基本姿勢について「行動する是々非々」「建設的野党」を打ち出しました。どういう考え方ですか。

 「これまでは『自民党でも民主党でも、政治は変わらない。だから共産党を伸ばしてください』と訴えてきたが、都議選の結果を見ると、今回の衆院選で民主党が政権を取る可能性が高くなっている。何にしろ、いまの自民党政治にピリオドを打ちたい。後期高齢者医療制度や派遣労働問題など、これまで民主党と組み、前進させた部分もある。国民にプラスな話ならうんと進めようという考えだ」

 ――「転向」といわないまでも、これは軌道修正では。党勢拡大にプラスですか。

 「軌道修正では全くない。現実問題として、民主党政権が誕生し、これまでの野党の立場から政権党になる可能性が高い。ただ、『自民も民主も同じだ』といってきた部分は残る。消費税や憲法、衆院の比例定数、米問題などそうした悪政は、自民党に対して主張してきたのと同じようにダメなものはダメだという」

 ――野党共闘で民主党政権に加わることはしませんか。あれもダメ、これもダメになりませんか。

 「私たちは、民主党連合ではなく、常に国民と一緒の政党だ。民主党と根本の部分が違う。一緒にすることはできないと伝えている。民主党自身が私たちのやろうとしていることを提案すれば、賛成に回る。こちらから積極的に提案もしていく。自民党の場合、あり得なかったと思う」

 ――今回、小選挙区と比例区に重複立候補されます。都議選のように自民、民主両党のはざまで埋没しませんか。

 「自民党政治と真っ向から対決してきたのは共産党だ。共産党が伸びることが、自公政権の交代に着実につながる。政権交代後の政治を国民の皆さんが変えたいと思う方向に持っていくためにも、党に議席が必要だということを広く訴えていく」

     *

 愛知県出身。臨床検査技師として名古屋市内の診療所に勤務していたとき、入党した。前年に夫と結婚したばかり。25歳だった。

 83年に山梨県内に引っ越し。周囲に推され、98年の参院選に初挑戦。国政選挙に5回、甲府市長選に1回挑んだ。家族の理解が支えだ。

 座右の銘は「人の世は、真心込めて人を知り、不屈の心で身を磨け」。中学3年生の担任教師から卒業の日に贈られ、後生大事にしている言葉だ。党務や政治活動の傍ら、母子家庭や父子家庭の相談に応じる甲府市の「ひとり親家庭相談員」を務める。座右の銘の教えを実践しているつもりだ。

◆無駄遣い削減で歳出10%減 小沢鋭仁(おざわさきひと)氏(55) 民前

 ――自民党は、民主党のマニフェストの財源論に根拠がないと批判しています。

 「無駄遣いに切り込んでいくことをやってこなかった自民党に批判される筋合いはない。無駄遣いをやめていけば、10%ぐらいの歳出カットはできる」

 ――消費税は4年間は上げないということですが。

 「消費税は、格差が拡大している時に、弱者に一番負担がかかる税制。まず、現行の消費税を全額公的年金の基礎部分に投入する。そして、徹底した歳出カットをする。それらが整ってから消費税の増税議論をすべきだ。年金の制度設計をした上で、お願いする時がくるかもしれない」

 ――今回、子ども手当を目玉として訴える一方、所得税の配偶者控除や扶養控除の廃止を掲げている。

 「扶養控除については、子どもがいない家庭の負担が増えるという話は確かにある。ただ日本全体で子育てを支援していくということで理解はしてもらえるのではないか」

 ――産業育成のための租税特別措置の見直しも訴えています。

 「限られた財源をどういうふうに使うかという中で、必要であれば、産業政策的には若干のマイナスでもトータルに考えて日本のためにプラスになるのならやむを得ない」

 ――財源確保策の中に埋蔵金を計上しているが。

 「来年度は問題ないけれども、今後の問題というのはあり得る。ただ、ないと言うのは信じられない」

 ――不安定さがある中、財源として見込めるのか。

 「継続的にはできない」

 ――どう補っていくのか。

 「天下り機関、独立行政法人を半減していく。今の仕組みを前提にあれこれ言うなと。税金の使い方を変えて国民にとって必要なところに使っていく」

 ――マニフェストは必ず実行されるのか。

 「もちろん。できなかったら、政権を降りる」

     *

 甲府市で印刷会社を営んでいた父親は障害を抱えていた。会社でも障害を持つ従業員が働いていた。小学生の頃、その姿を見ているうちに、すべての人が生き生きと暮らせる社会を作りたい、と政治家を志すようになった。

 初当選は1993年総選挙。「日本でも政権交代可能な政治を作りたい」という思いで、細川護熙元首相らとともに日本新党から立候補した。それから16年。政権選択が焦点となる総選挙を前に、「感無量。悲願の戦いです」と語る。

 自らの信条は「人事を尽くして天命を待つ」。政権交代に向けて、十分に人事を尽くした。

◆小泉改革の行き過ぎを是正 赤池誠章(あかいけまさあき)氏(48) 自前

 ――選対のあいさつで、小泉改革を「行き過ぎた市場原理主義」と指摘されました。

 「政府があまりに小さくなりすぎて、本来果たすべき役割を果たせていない。官から民へ、国から地方へ、これは一つの壮大な社会実験だった。政治が経済原理に屈服してはいけないということだ」

 ――4年前の第一声で、郵政改革はすべての改革の本丸、突破口といわれました。

 「当時は、郵政の問題点として財政投融資の改革、『入り口論』があり、(預託廃止など)その改革が相当進んでいた。それを評価していた」

 ――改革のひずみは想定外?

 「財投を中小企業や地域のために使えるようにすべきだ。グローバルにやればいいという発想ばかりでもない。かんぽの宿の問題は、民間会社の発想だけで済まない。行政の公平性の発想から総務省が切り込んだ」

 ――それと、党の公約の一部に距離を置いていますね。

 「例えば、地方分権や道州制の議論は、集権とセットの分権でなければ、日本の針路を誤らせる。国家の権限を弱めることばかりで、北朝鮮を始め、厳しい国際情勢を見ていない。中小の県に道州制はプラスにならない。必要なことは、再分配機能の強化だ」

 ――国防や教育の分野で積極的に発言されています。

 「自分の国は自分で守る。手段として軍隊を持つことは、必要不可欠。そのためにも、教育が重要だ。10年ぶりに学習指導要領が改訂されるまで、当たり前のことが当たり前に教えられず、イラスト多用の薄い教科書が学力低下を招いてきた」

 ――教育行政は政府与党が中心に進めてきた。自民党に責任の一端もあるのではないですか。

 「自民政権に社会党が加わり、対話路線になったことで、教育の空洞化が進んだ。小泉首相のもとで前回大勝したからこそ、教育問題に手をつけることができた。これは良い構造改革といっていい」

     *

 甲府市出身。甲府第一高校卒業まで、地元で育った。祖父母が銭湯を営み、「銭湯で産湯につかった」が自慢だ。

 政治を意識するきっかけは田中角栄元首相が逮捕されたロッキード事件。中学生だった。進学先の明大で雄弁部に入部。卒業後は松下政経塾の門をたたいた。5年間、研鑽(けんさん)を積んだあと、帰郷。農業や肉体労働にも従事した。

 4回目の国政選挙の挑戦になる前回総選挙で復活当選し、初めてバッジを手に入れた。

 座右の銘は「知行合一」。最近読んだ本は江戸期の儒学者、山鹿素行の「中朝事実」。保守系議員でつくる「伝統と創造の会」事務局長。

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