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〈09総選挙 やまなし〉候補者アンケート〜郵政民営化編 郵政票どこへ?

2009年8月21日

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 前回の総選挙で最大の争点となった郵政民営化。自民党の有力支持基盤として渦中にいた郵便局関係者らの多くが、今回は民主党候補を推す。政権交代を目指す民主党にとっては、ありがたい「援軍」だが、これまで同党を支えてきた各種団体内からは、「自民へのあだ討ち」で過熱する郵便局関係者との「温度差」を指摘する声もある。(上田真仁、岡戸佑樹)

 「これまでは自民党の応援団でした」

 昭和町で7月17日にあった民主前職の後藤斎氏(山梨3区)の総決起集会。壇上であいさつに立った県西部地区郵便局長会の片田駿三会長はそう言って、後藤氏の支持を表明した。

 片田会長は、身延郵便局長。民主支持の理由について、「地方の公共サービスを守るために、民営化見直しを掲げた民主党を応援したい」と説明する。

 郵政総選挙の自民圧勝を受けて07年10月、全国の郵便局が民営化した。目玉だった事業分割で、ひとつの局内に貯金、保険、郵便の三つの会社が同居するところも。局員の仕事量は増え、利用者の待ち時間が長くなったとの批判が出た。県東部地区郵便局長会の小野雅知会長は「多くの国民が支持した郵政総選挙は、結果的に国民への郵便局サービス低下につながっている」と指摘する。

 県内の局長会は今回の総選挙で、1、3区は民主候補、2区は民営化法案に反対した自民前職の堀内光雄氏を支援することを決めた。堀内氏の「義理」には応えたが、自民から民主にくら替えした形だ。

 「民営化の断行だけは許せない」。強固な関係を築いてきた自民との「決別」。抱く思いは、特に過疎地の簡易郵便局に強いようだ。

 山梨3区内で簡易郵便局長を務める男性は、民営化による採算重視で、過疎地にある簡易局の撤退が進むのではないかと心配する。「田舎の局に、小泉元首相の言う利権なんて何もない。公共の形で地域サービスを維持するべきだった」

 山あいに集落が点在する地区。4年前、農協が撤退すると、地元の金融機関は自らの郵便局だけになった。売り上げの大半が経費に消えるが、高齢化が進む地域住民のため、本業の商店を営む傍ら、郵便局を続けている。

 結党以来の自民党員だった男性は05年、山梨3区から立候補した保坂武氏に対し、郵政民営化法案に反対するように直訴、実際に反対した保坂氏を必死に応援した。しかしその保坂氏は昨年10月、甲斐市長に転身してしまった。

 「自民は弱い者いじめばかり。郵政民営化を後押しした小泉チルドレンだけには投票しない」と話す男性。今回、これまで「敵」だった民主候補の応援に回っている。

 一方、連合の一員として、従来から民主党を支持してきた日本郵政(JP)労組。「労使一体」となる今回の選挙に、JP労組県連絡協議会の幹部は「郵便局長は地元の名士で集票力が高い。職場もひとつになって選挙に取り組める」と歓迎する。

 ただ、「自民党へのあだ討ち」「民営化反対」を前面に出す局長会とは立場が異なる面もある。「元々は反対していたが、民営化は過ぎたことで今更こだわりはない。我々の目的は、あくまで政権交代」とこの幹部。「選挙後にこじれて、自民党が民営化見直しに動くようなことがあれば、次の選挙はまた敵かもしれない」とも言った。

 【質問20】郵政民営化の見直しは、必要だと思いますか。その理由や見直しをすべきポイントについて教えて下さい。

 (1)見直す必要がある (2)見直す必要はない (3)どちらともいえない

氏名(年齢)

【1区】

 早瀬浩之氏(48)

 (2) 「国営」であること自体が「信用」となった時代は終わった。郵政3事業が生き残っていくには、民間企業と同様の「信用」と「タイムベースマネジメント」の両立が不可欠

   *

 遠藤昭子氏(57)

 (1) 集配局の統廃合、現金自動出入機(ATM)の撤去、手数料の値上げなど、郵政民営化・分社化によるサービス後退は明らかであり、この削減された住民サービスを元に戻すべきだ

   *

 小沢鋭仁氏(55)

 (1) 郵政3事業の一体的サービス提供を保障するとともに、年金の窓口に郵便局を使うことを提案していく。また、株式売却を凍結するための法律を可及的速やかに成立させる

   *

 赤池誠章氏(48)

 (1) 事業分割について、個別事業の生産性を踏まえつつ、分割のままで良いのか、一体化すべきところはないのかを見直すべきである

【2区】

 堀内光雄氏(79)

 (1) 郵政事業は独自に経営が成り立つものではなく、分社化されると地方が見捨てられてしまう。簡保事業、郵貯事業と連携する形態でなければならない

   *

 坂口岳洋氏(38)

 (1) 大都市圏は現状で良いかもしれないが、地方・山間地などは民営化により不便となっており、利潤追求をする民間ではなく、あまねく公平な公益的事業形態とするべきだ

   *

 長崎幸太郎氏(41)

 (1) 「かんぽの宿」問題については、徹底した真相解明が必要

   *

 宮松宏至氏(69)

 (2)

【3区】

 小野次郎氏(56)

 (3) 郵政民営化の定着を前提として、今後住民サービスの向上のための見直しは必要である

   *

 桜田大佑氏(47)

 (2) 原則、民間でできることは民間に任せることが必要。個々の不具合(経営、運営)はその都度調整すれば良いと思う

   *

 後藤斎氏(52)

 (1) 株式売却の凍結、3事業の一体化、全国一律のサービス提供の保障など 

 (※一覧は、回答から一部抜粋。並び順は届け出順)

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