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〈選択 広島 09総選挙〉激戦区ルポ・3区 民主引き締め、自民必死

2009年8月21日

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 政権選択が大きな争点となっている総選挙。広島3区は、事実上、当落を争う自民前職と民主新顔が県内屈指の激戦を展開している。各候補の戦いを追った。(鬼原民幸)

 橋本博明氏(民主新顔)は20日夜、安佐北区の寺の本堂であった演説会で、約70人の支持者を前に訴えた。「風が吹いてると言われるが広島は違う。本当に厳しい戦いだ」

●4年前の倍目標

 前回05年の総選挙で初めて立候補。次点だったとはいえ、自民候補に約3万5千票差をつけられた。今回の選対本部の目標は12万票。4年前のちょうど倍だ。陣営幹部は「自民党が本気になると強い。残りの期間で必死に頑張らないと勝てない」と表情を引き締めた。

 橋本氏は「ここ1カ月、声をかけてくれる人が増えてきた」と支持の広がりを実感している。この4年間、ほぼ毎朝、選挙区内に立っては顔と名前を売り続けた。街中に掲示するポスターの枚数も大幅に増え、「4年前は何をしてもだめで、話すらしてもらえなかった。でも今回は違う」と力を込める。

 保守地盤が色濃い選挙区北部へも足しげく通い、課題だった主婦層を取り込もうと昼間のスーパーなどでの街頭演説も積極的にこなした。陣営は「『民主党だから』ではなく、橋本個人を応援してくれる人も出てきた」と、単なる「風」ではない地道な運動を続けてきた自負がある。

 国民新党の推薦を得たことで、前回総選挙で他陣営を応援した地元郵便局長会が、橋本氏支持に回ったのも大きな要素だ。前回、擁立候補が2万6千票余を得た社民党も表だった支援はしていないが、ある幹部は「地元議員が可能な限り応援する」と明かす。

 だが、陣営幹部は公示後、自民の動きが違うことを実感したという。「演説などでたくさんの支持者を集めている。本気になると強い」。19日夜、急きょ選対会議を開いた。未明まで話し合い、「風」には頼らない選挙戦を改めて確認しあったという。

 広島市安佐南区で18日にあった増原義剛氏(自民前職)の出陣式。「どうか助けてください」。選対本部長の山崎正博県議は、約千人(陣営発表)を前に声を張り上げた。

 増原氏も第一声で「皆さんの友人、地縁、血縁といったつながりを大事にし、票を積み上げないといけない。1票でも勝ちは勝ちです」と危機感を隠さなかった。

●懸念超える事態

 衆院議員を3期9年間務めてきた増原氏だが、前回は比例中国ブロックに単独立候補し、3区から立候補するのは6年ぶり。今回、ともに3区からの立候補を希望し、調整の結果比例区に回った河井克行氏の選挙協力に心配する声もあった。

 しかし、選挙区ではそんな「懸念」をはるかに超える事態が起きていた。

 河井氏陣営は衆議院解散後、増原氏のチラシを手に選挙区を回っている。自民党支持者から、首相が1年ごとに交代する事態や、経済危機から回復できない状況を指摘され、「一度野党にならないと、自民党は目が覚めない」と言われることもあった。

 「今動かないと、自民党の地盤自体が壊れる」。河井氏の陣営は10台以上の臨時電話を設置し、増原氏への投票を呼びかけている。

 増原氏は「解散前後はどん底だったが、『あともう一歩』のところまで立ち直っている」。05年の前回総選挙で3区から立候補し、3万票余りを獲得した県議の石橋良三氏も今回は増原氏支持だ。逆風でも、人口の多い安佐南、安佐北両区に重点を置き「形勢逆転」を狙っている。

 幸福実現党新顔の日高順子氏は、政治経験はないものの、教育や農業を重点政策と位置づけ、支持拡大を図っている。

【3区の候補者】(届け出順)

 日高順子 46 諸新 幸福の科学職員

 増原義剛 64 自前 内閣府副大臣

 橋本博明 39 民新 〈元〉科技庁職員

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