現在位置:
  1. 2009総選挙
  2. 地方ニュース
  3. 埼玉
  4. 記事

〈09総選挙〉首相遊説、期待と危機感 麻生氏が応援マイク 川口駅前

2009年8月22日

印刷印刷用画面を開く

 麻生首相が21日、川口市のJR川口駅前でマイクを握った。景気対策や安全保障を訴え、民主党との違いを強調し、経験と実績を懸命にアピール。自民党総裁でもあり、政権をかけた総選挙の一方の「顔」を、約3千人(警察発表)の有権者らは期待感と危機感を交錯させて迎えた。

 麻生首相は冒頭から「思いやりに欠け、格差社会を増長させた政策を反省し、行き過ぎた市場原理主義とは決別する」と決意を表明。その上で「日本を守り抜くには、経済成長戦略を持たなければならない。それがあるのは自民党だけだ」と政権維持への意欲をみなぎらせた。

 10年近くの自民党支持者という無職男性(65)は「政権を担っていく責任感が感じられ、ユーモアがあって分かりやすい」と評価。「『寄せ集め』の民主党は頼れない。首相の応援を機に逆風を挽回(ばんかい)してほしい」。

 街頭の立て看板を見て来たという派遣社員の女性(27)は「不人気とはいえ、やっぱり首相。政権交代がいいことばかりじゃないと分かった。自民党に景気対策をしっかりやってほしい」。

 一方、自民党員の会社経営の男性(64)は「解散直後の行動は団体や企業回り。市民目線とのずれを感じた。きょうの話も同じ。年金や医療、福祉、雇用など不安でいっぱいなのに」と突き放した。

 無職男性(69)は、景気対策の効果をアピールする首相に「地元の小さな工場は生き残りに必死なのに。景気が回復している実感はないよ」とため息。「自民劣勢」が伝えられる中「首相に応援に来てもらっても……」。

 この日の埼玉入りは、2区の自民前職候補応援のため。党県連によると、遊説先の福島県から都内へ戻る途中で「地理的、時間的な条件が合って実現した。もちろん、有数の激戦区ということも意識してのことだ」。

 自民前職の陣営幹部は「人に頼らず、自民、自民と叫ばず、政治家選択選挙で臨む方針だった」「急なことで受け入れ準備が大変」と複雑な表情。一方で、「応援はありがたい。反転攻勢のきっかけにしたい。(麻生首相と)一蓮托生(いちれんたくしょう)の気持ちだ」と、覚悟をうかがわせた。

 2区から立候補しているほかの陣営は、「いまさら何を訴えても、流れを変えるような力はすでにない」と冷ややかに見守った。

 民主元職の候補者は「麻生さんの言葉で一つだけ当たっていることがある。『選挙はやってみないと分からない』ということ」と支持を訴え、引き締めを図っている。

●民主は菅氏 東松山・所沢・行田

 民主党の菅直人代表代行が21日、同党公認候補の応援に県内を訪れ、街頭などで支持を呼びかけた。

 「歴史的な選択の選挙が迫ってきた」。菅代表代行は東松山市でこう訴えると、「自民党政権では税金が無駄に使われている。一部の人のことしか考えない族議員を全部なくそう」と、政権交代に向けて気勢を上げた。

 所沢市では「前回の総選挙では、首都圏で民主党は5勝66敗。今回は66勝5敗に逆転させてほしい」と訴えた。

 行田市では支持者らを前に「民主党有利との報道があるが、ものすごい巻き返しが起きている。これが自民党の底力。ここが勝負どころです」とさらなる結束を促した。

◆駅頭演説割り振り協定 2区の4陣営 脱・騒然「有権者の声、聞きました」

 「かち合う場面を避けましょう」。総選挙で埼玉2区から立候補した、自民、民主、共産、幸福の4陣営が、選挙期間中の駅頭演説の時間帯を割り振る「協定」を初めて結んだ。過去に競合して騒然となったこともあるといい、呼びかけ人は「有権者の苦情と意見を聞き入れた4党合意の産物です」と話している。

 麻生首相が21日に降り立った川口駅の一日の平均乗降客は約16万人、西川口、蕨両駅は約10万〜12万人が利用する。2区の有権者は45万人余だが、「埼玉都民」が多いだけに、候補者にとって通勤・通学時の駅頭は、多くの人々と触れ合う格好の機会だ。

 こうしたことから、4陣営は川口、西川口、蕨、東浦和、東川口、川口元郷の6駅について、朝と夕に分けて調整した。選挙戦最終日の29日夕の川口駅は、すべての陣営が手を挙げたため、午後4時から1時間ごとの入れ替え制となったという。

検索フォーム