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〈選択 広島 09総選挙〉激戦区ルポ・4区 守る自民、切り込む民主

2009年8月22日

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 自民党幹事長、官房長官などを歴任した自民前職の中川秀直氏と、3度目の挑戦となる民主新顔の空本誠喜氏が激しく争う広島4区。10選を狙う中川氏にさまざまな「逆風」が吹き付けるなか、空本氏が保守層への支持拡大を狙う。(福家司)

 21日、東広島市の広島大東広島キャンパス構内にあるホールで、東広島商工会議所の創立20周年を記念し、慶応大教授の竹中平蔵・元経済財政担当相の講演会があった。

 構造改革を進めた中川氏のかつての盟友は「格差の拡大は構造改革とは関係ない。今度の選挙では、成長戦略のある人に生き残って欲しい」と中川氏にエールを送った。来賓としてあいさつした中川氏も「今日、小泉元首相をリーダーとする改革を支えた竹中さんが講演されたのは、日本経済を牽引(けんいん)する東広島経済界の期待の表れだ」と力説した。

●地元に張り付き

 中川氏は前回05年の郵政選挙の時、小泉氏の「側近中の側近」として全国を飛び回り、地元を空けることが多かった。それでも次点の空本氏を4万2千票余り上回る約11万票を得て圧勝した。

 中川氏が支部長を務める自民党第4選挙区支部の昨年の党員数は4142人。県内7小選挙区で唯一4千人を超える。今回も選挙区内に20カ所の事務所を開設し、厚い保守地盤を持ち、選挙態勢は一見、盤石にみえる。

 だが中川氏は今回の選挙戦へ向け、この約1年半で地域のミニ集会に250回ほど出席。今年に入ってから講演、街頭演説を300回以上こなした。解散後はほとんど地元に張り付いている。

 かつて中川氏の選対幹部を務めた蔵田義雄・東広島市長(57)は公示日の18日、市内であった空本氏と中川氏の双方の出陣式をはしごした。空本氏の出陣式で「日本が変わらなきゃ大変なことになる」と力を込めてから約1時間後、「次の日本を作っていただくには、地元の中川先生に国政で仕事をしていただく以外にない」と激励した。

 蔵田市長は取材に対し「私は中立。呼ばれればどちらにも行く」。一方で「指示したわけではないが、私の後援会には空本陣営に行っている人はいる」と明かした。

 06年の同市長選で、中川氏の次男俊直氏が蔵田氏と激突した。今年に入り親子で「世襲放棄」を宣言したが、後遺症はぬぐい切れていない。

●初の事務所開設

 19日、東広島市のショッピングセンター前で、民主党の菅直人代表代行と並んだ空本氏がマイクを握った。「05年の時の小泉総理は、郵政民営化が実現したら地域が輝く、景気も雇用も上向くと言っていた。しかし今、すべてが厳しい状況だ」と述べ、政権交代を訴えた。

 菅氏は報道陣に「小泉郵政選挙の結果が何をもたらしたかを有権者に思い出してもらえれば、(中川氏は)強敵ではあるが、番狂わせが起きるかもしれない」と語った。

 21日夜、三原市大和町で開かれた空本氏の個人演説会。山間の集会所に集まった約50人を前に、空本氏は「この地、大和町でこのような演説会を開けるとは夢にも思っていなかった。本当にありがたい」と述べた。農家への戸別所得補償制度などを訴え「みなさんが守ってきた田んぼや山を守っていきたい」と力を込めた。

 同町では、民主党の事務所も今回初めて開設された。陣営は「保守の人たちの支援も受けているので、地域で1日1、2回の個人演説会が開けるようになった」という。

 幸福実現新顔の沖ゆり氏は、街頭演説などで消費税の撤廃や憲法9条改正のほか、「人口増加策をとり、年金や福祉、医療、介護の問題を解決する」と訴えている。

【4区の候補者】(届け出順)

空本誠喜 45 民新 〈元〉東芝社員

中川秀直 65 自前 〈元〉党幹事長

沖ゆり  54 諸新 幸福の科学職員

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