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〈あすを選ぶ 09衆院選〉地方参政権 外国人「一票」期待

2009年8月23日

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 外国人に地方参政権を与えることは、自民党を中心に慎重論が強く、結論が先送りされてきた。人口の約3%を外国籍が占める県内で、政治参加に取り組んできた外国人は、どのような思いで政権選択をかけた選挙を見つめているのだろうか。

 (藤崎麻里)

◆民主・共産候補「賛成」

 「永住外国人に地方参政権を!」。津市役所前の在日本大韓民国民団(民団)県地方本部の建物に垂れ幕がかかったのは7月のことだった。

 申載永団長(62)が運動を再び強めるために発案。実現に前向きな民主党への政権交代に期待する一方、申団長は「(民主党政権でも)議論が始まるには多少の歳月はかかるだろう」と冷静に話す。

 民団県地方本部は、これまでも永住外国人の政治参加の足場を作ってきた。名張市で伊賀地域7市町村合併の賛否を問うための住民投票で、民団は02年秋、永住外国人の投票権を要望。約10カ国200人の投票が市議会で認められた。申団長は「日本人からも異論が起きなかった。一つの進展だった」と振り返る。

 自治体でも外国人の社会参加を促す取り組みが始まっている。伊賀市は05年ごろ、「市外国人住民協議会」を立ち上げた。ブラジル、韓国、中国ら外国籍の15人が、日ごろ感じる問題を議論し、要望書を提出する仕組みだ。

 協議会で出された意見が市の施策に直接生かされたケースはまだないが、外国人の声が行政に直接届けられるほか、地域社会の一員としての意識を持ってもらうきっかけにもなるという。

 協議会に参加する来日16年の30代ペルー人男性は「税金を払っているし、市民として投票を通じて市政にも参加したい」と地方参政権を求める。内保博仁市長は「日本人以上に伊賀市に愛着を持っている人もいる。地域作りに外国人の地方参政権は必要ではないか」と話した。

 衆院選の全候補者を対象にした「朝日・東大共同調査」で、「永住外国人の地方参政権」について質問したところ、県内の自民党候補は4人が「どちらとも言えない」、1人が「反対」。民主党候補は4人が「賛成」、1人が「どちらかと言えば賛成」と回答。共産党候補は「賛成」と回答した。

◆キーワード

 <外国人の地方参政権問題> 永住もしくは定住している20歳以上の外国人による申請に基づいて、地方自治体の選挙権を認めるかが議論されている。最高裁が95年に「(選挙権付与は)憲法上禁止されていない」とし、在日本大韓民国民団を中心に地方参政権を求める運動が広がった。

■外国人地方参政権についての主な政党のマニフェストなど

 自民 「憲法上疑義等があり、慎重に取り扱うべきである」

 民主 マニフェストに明記なし。結党時の基本政策で「定住外国人の地方参政権を早期に実現する」とし、政策集で方針の維持を示すが、党内に異論もあるとされる。

 公明 「永住外国人の地方選挙権の付与を実現します」

 共産 分野別政策のなかで「永住外国人(特別永住資格を含む)に地方参政権を保障する立法の実現に全力をつくします」

 社民 「在日外国人に地方選挙権を付与します」 

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