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〈選択のとき 09総選挙〉京都1区ルポ 重鎮も新人も街へ

2009年8月24日

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 30日投開票の総選挙も中盤を迎え、各陣営の動きも激しさを増している。自公政権の継続か、政権交代か。自民の重鎮に民主の新顔らがぶつかる構図となった1区で主な候補者の動きを追った。(敬称略)

◆無党派層を注視 伊吹氏

 「1人当たり5人集めて参加して欲しい。出席者の名前も事前に知らせてください」。19日夜、繊維関連の支持者向けの集会に参加した業者は、事前に伊吹文明の陣営からこう求められたという。

 業界、地域、個人の後援会をきめ細かく組織して普段から細かく回り、8期連続で当選を果たしてきた。自民前職の伊吹の「組織戦」は今回も健在だ。だが、地方議員の一人は民主党に追い風が吹くなか、「それだけでは乗り切れない」とみる。

 女性支持者を集めた22日の演説会では、伊吹からこんな言葉が出た。「みなさんの周りの無党派の方々にも積極的に話していただきたい」

 この選挙では、組織の外にいる無党派層に訴えを届けようと、地元府議や市議の発案で街頭演説や商店街での練り歩きを大幅に増やした。公示前、「街頭演説をやっても票は減らないが、増えることもない」と語っていた伊吹だが、今は必死さがにじむ。

 22日には屋内での演説会の合間を縫い、商店街など人が集まる場所を見つけては車から降り、小規模な演説会をする「ミニミニ大作戦」を繰り返した。23日は四条河原町に立って支援を訴え、手を振る人には演説を中断して「ありがとう」と呼びかけた。自民ベテランが「従来型選挙」からの変化で勝ちをたぐり寄せようとしている。

◆「知名度まだまだ」 平氏

 「知名度は何にもあらへん。『あんただれや』と言われ続けました」。1区に立った民主新顔の平智之は21日夜、京都市内で開いた演説会でしみじみ語った。

 だが、朝日新聞など報道各社の調査では、伊吹との競り合いが伝えられる。平は演説の締めくくりに「いま、分厚い壁に指一本でぶら下がっている状態。みなさんの力で私のお尻を押して壁の向こうへ押し上げて下さい」と訴えた。

 昨秋に立候補表明。今年春からハンドマイク片手に選挙区での辻立ちをひたすら続けた。選挙事務所の壁一面に張られた住宅地図には、演説した場所に印がつけてあった。「この間勘定したら3700カ所だった」(平)という。連合京都や地方議員以外に自前の組織を持たず、やむを得ぬ選択だったが、党に吹く「風」との相乗効果が平をここまで押し上げた。

 だが、公示を前にした17日、平の選挙事務所を激励にきた党副代表の石井一は「有権者の知名度が7〜8割の伊吹氏や穀田氏に比べ、平君は4割程度。まだまだだ」と厳しかった。平を支援する京都市議、小林昭朗は「『民主の何とかさん』でなく、『民主の平』をどこまで浸透させられるかが勝負を決める」と表情を引き締める。

◆中小企業意識「予算増やす」 穀田氏

 「消費税増税に待ったをかけ、みなさんと一緒に発展できる街づくりをしたい」。共産前職の穀田恵二は22日、下京区の七条商店街を練り歩き、こう訴えた。

 自民、民主両党が将来の消費税増税の可能性を示唆するなか、共産は一貫して反対を貫く。全国の小選挙区で唯一の「必勝区」で勝利するため、二大政党の激戦の中で、消費税や憲法、国会議員定数の削減問題で党の独自性を強調。自民にも民主にも満足しない層の取り込みを狙う。

 21日に上京区の西陣織会館で開いた演説会では、西陣織など伝統産業に従事する中小企業を意識。「中小企業憲章を制定し、予算を1兆円増やす」と打ち出すなど、地域の特徴に合わせた演説も展開する。

■1区の顔ぶれ

穀田恵二  62 党国対委員長  共前(5)[比]

種村由美子 53 幸福実現党員  諸新  

平智之   50 経営指導会社長 民新   [比]

伊吹文明  71 〈元〉党幹事長 自前(8)[比]

 (届け出順。氏名は原則として日常使用名。年齢は投票日現在の満年齢。カッコ内数字は当選回数。[比]は比例区重複候補者。略歴の〈元〉以下は過去の経歴)

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