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〈09総選挙@ふくしま〉激戦区ルポ 1区 強い組織か、追い風か

2009年8月25日

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■コスタリカ解消が影

 「これだけの方が来て頂いて、負けるはずないじゃないですか」。伊達市で23日開かれた自民前職の亀岡偉民の総決起大会。地元県議が声を張り上げた。

 体育館に敷き詰められたパイプいすだけでなく、2階席も埋め尽くした出席者は約2千人。ただ、危機感もみなぎった。報道各社の情勢調査で民主優位が伝わり、壇上の出席者から調査を気にした発言が相次いだためだ。

 亀岡は05年の前回総選挙で約17万票も獲得。今回も強い後援会組織を支えに選挙戦に臨むが、支持層が子育て世代らに広がらない悩みもある。

 その前日、民主新顔の石原洋三郎が総決起大会を開いたのは、亀岡の会場の隣の公民館。畳敷きの部屋に集まったのは約230人だが、資料が足りなくなる予想外の人出。自民系市議の姿もあった。民主優位の情勢に、会場では「安心しては困る」と引き締める発言が続いた。

 石原の後援会組織は、亀岡と比べ「ないに等しい」(陣営)。後援会の集会を重ねる亀岡と対照的に、「集会に来るのは限られた人」と割り切り、訴えは街頭中心だ。公示後、車から乗り出して石原を激励する人も見られた。

 地元・福島市以外の支持基盤も広がってきた。伊達地区では07年に誕生した民主党参院議員の地盤が足がかりだ。

 民主に追い風、自民に逆風の序盤戦。多くの関係者が盤石とみてきた亀岡陣営に焦りがうかがえ、亀岡本人は「東京の『風』に流されてはいけない」と繰り返す。21日には麻生首相も応援に来たが、地元の話はほとんど出ず、拍手もまばらだった。

 前回より苦戦するもう一つの理由が、自民党内の候補者調整「コスタリカ方式」を解消した影響だ。前回比例区に出た佐藤剛男が、今回は引退に追い込まれた。

 無所属で強い後援会を築いた亀岡と、佐藤の自民党としての組織力。両者がかみあった結果が、前回のコスタリカ方式による圧勝だった。2人は長年激戦を続けた関係だけにしこりも残り、佐藤支持者の一部は民主陣営に回った。選挙戦に入っても、人口が多い福島市では亀岡陣営が自民党議員と十分連携できていない、との見方もある。

 亀岡陣営は佐藤の連合後援会長、佐藤静雄を最高顧問に招いた。終盤に向け、佐藤の支持者との協力関係を深めようと懸命だ。

 石原と亀岡の戦いに埋没しないようにと、共産新顔の山田裕も街頭中心の訴えを続ける。メガホンを持った支持者10人ほどが集団で街を練り歩き、党の主張を叫ぶ活動も。幸福実現党の大橋一之は、マニフェスト配布などで支持拡大を図っている。=敬称略

 (吉田素子)

     ◇

 自民と民主の2大政党が政権選択を訴える総選挙。05年の前回、自民が勝ち、今回民主が逆転するかが注目される1、2、5区の現状を報告する。

◇1区

 亀岡偉民  53 党文化局次長  自前(1)[比]

 山田裕   54 党地区副委員長 共新

 大橋一之  40 幸福の科学職員 諸新

 石原洋三郎 36 〈元〉福島市議 民新[比]

 ※届け出順。年齢は投票日現在。カッコ内数字は当選回数。[比]は比例区と重複立候補

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