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保守票、奪い合い 京都5区ルポ

2009年8月25日

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 強力な保守地盤の5区では、自民ベテランと民主新顔らが「保守層」を焦点に、激しい攻防を繰り広げている。主な候補者の動きを追った。(敬称略)

◇支持層固め直し 谷垣氏

 「絶対に負けられない。岩につめを立ててでも、はい上がらなければならない」。自民前職の谷垣禎一は23日、地元・福知山市での決起集会で「必勝」と書かれた鉢巻きを締め、支持者らに訴えた。

 財務相や党政調会長を歴任し、00年以降の3回の総選挙はいずれも民主候補に圧勝。だが、政権交代の風が強まるなか、陣営内には「投票用紙に『谷垣』としか書いてこなかった人が、他の名前を書くことにならなければよいが……」との声も漏れる。そこで谷垣が力を入れるのが、自民支持層の固め直しだ。

 19日夕、綾部市の建設業協会の事務所前。約100人の業者らを前に「民主の考えでは、道路を造る財源はほとんどなくなってしまう」と力説。京都縦貫自動車道などの整備の必要性を強調した。

 建設業界とは「これまで、さほど強い結びつきはなかった」(選対関係者)が、今回は陣営側から演説会の開催を要請した。農村部でも意識的に辻立ちを続け、23日は綾部市の「限界集落」も巡回。従来から各業界や農村に根をはる支持層に対し、必死のアピールを繰り返している。

◇「元自民」の力借り 小原氏

 「こんな日本に誰がしたのか。地方は切り捨てられ、格差が広がった」。24日昼、綾部市のスーパー前。民主最高顧問の渡部恒三は新顔の小原舞と共に街頭演説し、古巣の自民の政策を切って捨てた。

 小原はこれまで、選挙区内の千カ所以上で辻立ちを繰り返してきた。だが、それだけで谷垣の固い地盤を切り崩すのは至難の業だ。そこで陣営が狙うのは、保守層への食い込みだ。陣営関係者は「元自民の議員を呼ぶことで、新たな支持層を掘り起こしたい」と語る。渡部や最高顧問の藤井裕久ら「元自民」のベテランが語りかけ、「安心感」を与えようというわけだ。

 小原は田んぼの前などで演説することも多い。07年参院選で、当時の代表・小沢一郎が保守票の取り込みを図った戦術を地でいく。23日の舞鶴市での演説会では「農業の大規模化、効率化だけでは地域の実情には合わない。担い手も育っていない」と自民の農政を批判。元海上自衛官の経験を踏まえ、自衛隊関係者にもアピールする。

 陣営幹部は「これまで民主が手が届かなかった所に浸透したい」と語る。

◇埋没回避へ「今度こそ」 吉田氏

 「北部を駆け回って10年。今度こそ国会へ送ってください」。共産新顔の吉田早由美は23日、JR福知山駅南側の国道沿いを支援者とともに練り歩き、支持を訴えた。

 総選挙には4回目の挑戦。「前回は二大政党の間に埋没した」(陣営関係者)と感じただけに、今回は、府北部が直面する雇用や農業振興、医師不足の問題を演説に取り上げ、他党の支持層への働きかけも強めている。

■5区の顔ぶれ

 (届け出順。氏名は原則として日常使用名。年齢は投票日現在の満年齢。カッコ内数字は当選回数。[比]は比例区重複候補者。略歴の〈元〉以下は過去の経歴)

 詫間啓司  30 幸福実現党員    諸新  

 吉田早由美 58 党府常任委員    共新  

 谷垣禎一  64 〈元〉財務相    自前(9)[比]

 小原舞   35 〈元〉環境団体代表 民新   [比]

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