【信頼される新聞をめざして】
読者モニターと対話 一連の問題に意見・批判

 朝日新聞社は8日、これまで読者モニターとして記事へのご意見をいただいた方々を大阪本社にお招きし、「慰安婦報道」、福島第一原発事故に関わる「吉田調書」報道、「池上彰氏連載の掲載見送り」など一連の問題で感じたことをお聞きしました。ご意見は、近く正式に発足する「信頼回復と再生のための委員会」の審議に役立てます。

 関西在住の4人に参加していただきました。冒頭、当社取締役で前編集担当の杉浦信之が「読者の信頼を失うことが新聞にとって最大の危機なのに、それを見失っていました」とおわびしました。杉浦の後任で同委員長代理に就く西村陽一は「信頼回復と再生には長く苦しい道のりを覚悟しています。その第一歩がみなさまとの対話です」と述べました。

 4人がそろって批判したのは、「慰安婦報道検証/訂正、遅きに失したのでは」の見出しの池上氏のコラム問題です。京都府の20代男性は「読者をもっと信頼してほしい」と指摘。「読者が混乱すると考えたという(杉浦の)説明は、馬鹿にされていると感じる」と述べました。

 「吉田調書」の記事取り消しについて兵庫県の50代女性は「新聞をうのみにできないと思った」と話し、新聞そのものへの信頼が揺らいだと指摘しました。

 朝日新聞の印象について大阪府の20代男性は「押しつけがましいとは感じない。偉そうだなと思うときはある」と話しました。また、大阪府の60代男性は「民主主義と平和をいかに次世代に伝えていくかが新聞の仕事。誇りを貫いてほしい」と注文しました。

 委員会は今後、さまざまな形で読者と意見交換の機会を持つ予定です。

(朝日新聞 2014年10月9日 朝刊37ページ 東京本社)