手塚治虫文化賞

第16回短編賞

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飲んだら止まらない

ラズウェル細木さん 「酒のほそ道」(日本文芸社)など

 呑兵衛がグタグタ飲んでいるだけのマンガ、というのは褒め言葉だ。そのうまそうな飲みっぷりを目にして、一杯ひっかけたくなる読者も多いに違いない。

 15年以上続く週刊連載「酒のほそ道」。30がらみのサラリーマン岩間宗達が酒を飲んでいる姿を、毎回6ページに収め続ける。

 デビュー当初はマージャンマンガを描いていたが、「マージャンに興味がないのがばれたのか、まったく人気がなかった。そこで好きな食べ物の話を入れるように」。それが、目にとまり「ほそ道」につながる。

©ラズウェル細木/日本文芸社

 「とにかく酒に意地汚い。いったん飲み始めると止まらないキャラクター」。そんな主人公に、読者からは自分が投影できると好感触が返ってきた。それは、「自分であり、身近にいる友達の姿なんです」。

 飲み屋だけでなく、家での晩酌のさかなも頻繁に登場する。「自分が作ったつまみがぴったりはまって、酒がさらにうまくなると本当にうれしいんですよ」

 「モーニング」(講談社)で連載中の、うなぎだけを食べ続ける「う」も最近、話題を呼ぶ。「そんなに題材があるとは思わないで始めたけれど、奥深くて自分でもびっくりです」


《らずうぇる・ほそき》

ラズウェル細木さん

 1956年、山形県生まれ。「酒のほそ道」を94年から「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)で連載中。