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朝日新聞社: 好きな作家が特別授業!オーサービジット2014

 

「平和を絵に描いてみたら」
 絵本作家・長谷川義史さん@苫小牧市立緑小(北海道)


 絵本作家、長谷川義史さんの『いいから いいから』シリーズは、2年3組のみんなが大好きな作品。長谷川さんが画用紙に筆で「ある日の夕方のことでした。かみなりがピカピカ、ゴロゴロ」と「語り描き」を始めると、「本と同じだ!」。歓声が上がった。

 「いいから」は、かみなりさまやおばけとも仲良くなってしまうおじいちゃんの口癖だ。相手が困ったことをしても、そのひとことで許してしまう。「許すとケンカになりませんから、平和に暮らせるんですね」

 長谷川さんは今年、沖縄の小学生が書いた詩「へいわってすてきだね」を絵本にした。「みんなと同じ学年の子が、1年生の時に書きました」。ページをめくりながら「猫が笑う、おなかがいっぱい」「長命草がたくさんはえている……」と読んでいき「平和って何かな?」。次々と手が挙がる。「ごはんが食べられること」「家族がいること」

 それを絵にしようという提案に「はい!」と、子どもたちはやる気満々。教室を回りながら長谷川さん、絵につけられた思い思いのタイトルに「いろんな平和があっていいですねえ」。40分で仕上げたら「みんなの平和」鑑賞会だ。

 仲屋寿史くんは、「こころがやさしいとき」の題で胸に手を当てている人を描いた。「これ大切なことですよ」と長谷川さん。一枚一枚、コメントを添えて紹介していく。ほかにも、食事や、遊んでいるところを描いて「生きているってすてきだね」「走れるって平和だ」「友だちがいるってすてき」などなど。平和ってあんがい身近なところにあるのかも。

 「みんなの絵から、平和って普通の生活やねんけど、それが続くことが貴重なんだと教わりました」。南の島の小学生が書いた詩から北海道の小学生へ、気持ちが一つにつながった。

(ライター・安里麻理子 写真家・白谷達也)

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★ 授業を終えて ★

 ◆ 堀葵さん
 「長谷川さんが絵を描くスピードがすごくて驚きでした」

 ◆ 東條蓮都(れんと)さん
 「食べものが食べられてしあわせ、という絵を描いた。みんなの絵が上手で、もっと描きたくなった」


 ◆ 長谷川さん
 「どの絵にもごく日常の風景が描かれていて、そのありがたさを感じました。今日みたいに、自分にとって平和って何やろって考えることから始めるといいんじゃないかな」


 【苫小牧市立緑小】
 北海道苫小牧市、全校639人、小笠原常雄校長。授業を受けたのは2年3組の32人。担当は浦崎博子先生。

 


★ 長谷川義史さんの本 ★

へいわってすてきだね

『へいわってすてきだね』        
 [詩]  安里有生
[出版社] ブロンズ新社
[価 格] 1,512円

なわとびしましょ

『なわとびしましょ』
[出版社] 復刊ドットコム
[価 格] 1,836円


おかあちゃんがつくったる

『おかあちゃんがつくったる』      
[出版社] 講談社
[価 格] 1,620円

おねしょのかみさま

『おねしょのかみさま』
[出版社] 学研教育出版
[価 格] 1,404円


ほうれんそうはないています

『ほうれんそうはないています』   
 [文]  鎌田實文
[出版社] ポプラ社
[価 格] 1,404円

 

 

長谷川義史 (絵本作家)

長谷川義史 (絵本作家)


はせがわ・よしふみ 1961年生まれ。
大阪在住で、ユーモラスな作風で知られる。『おたまさんのおかいさん』で講談社出版文化賞絵本賞、『ぼくがラーメンたべてるとき』『いいからいいから』など著書多数。

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