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朝日新聞社: 好きな作家が特別授業!オーサービジット2014

 

ベルマーク版 オーサー・ビジット

LINEもルールが必要よ
 教育評論家・尾木直樹さん@宝塚市立南ひばりガ丘中(兵庫)


 「尾木ママ」の愛称でおなじみ、教育評論家の尾木直樹さんは、体育館の全校生徒を前に「テレビ番組で明石家さんまさんが言い出して、60歳過ぎて突然"ママ"になっちゃった」と、にっこり自己紹介。親しみやすい「おねえ言葉」で生徒たちと打ち解けた。

 授業のテーマは、無料通信アプリLINEの使い方。「とても深刻な状態。人間関係を破壊しかねません」と笑顔が一転、厳しい表情に変わった。この学校でも生徒の約半数が利用。事前のアンケートには、「気になって勉強に集中できない」「『既読』をつけたら、返信しないと落ち着かない」など、生徒たちの悩みが寄せられていた。

 「友だちとつながってないと、自分の居場所がないと感じてしまうのよね」と尾木さん。胸に手を当て、「でも思春期は、自我が形成される大事な時期。自分と向き合って思い悩む時間が必要なのに、LINEに奪われる危険性があるの」と語りかけた。「時間を決める、既読は気にせず返事が欲しい時だけ一言添える、議論はしない」など、ルールの必要性を指摘。「だけど一人だけ良い子にはなれないわよね。ネットの問題に鈍い大人たちに、今何が起こっているか教えながら、学校全体でルール作りに取り組んで。みなさんならきっとできるはず」

 終盤は、芸能界の話題を織り交ぜ、にぎやかな質疑応答になった。「仕事と家庭のバランスをどう取れば?」という男子生徒の質問には、「将来を心配するよりありのままに今を輝いて。そうすれば明日を切り開ける。未来は可能性の塊になる」。すると「切り開けない人はどうすれば?」と、別の男子。「その質問をしたくてできなかった人もいたはず。勇気を出して聞けたことに誇りと自信を持って。君は今輝いているわ」。尾木さんの言葉に生徒たちは強くうなずいた。

(ライター・岡沢香寿美 写真家・御堂義乗)

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★ 授業を終えて ★

 ◆ 佐藤黎(れい)さん(1年)
 「自分は輝けていないと思っていたけれど、尾木さんの言葉に勇気をもらいました」

 ◆ 千頭(ちかみ)豪さん(3年)
 「尾木さんの優しさがにじみ出るような授業でした」


 ◆ 尾木さん
 「緊張しているのかしら?と思ったほど、生徒たちの目は真剣そのもの。ネットの問題を解決しようという熱意が伝わってきました」

 ※同校では授業の後、生徒会を中心に全校で話し合い、インターネット利用のルール=写真右 (画像をクリックすると拡大版PDFデータをご覧いただけます)=を作りました。


 【宝塚市立南ひばりガ丘中】
 兵庫県宝塚市、高野進校長。授業には全生徒559人が参加。担当は前川裕美先生。

 


★ 尾木直樹さんの本 ★

親子共依存

『親子共依存』               
[出版社] ポプラ新書
[価 格] 842円

尾木ママの子どもを伸ばす言葉、ダメにする言葉

『尾木ママの子どもを伸ばす言葉、
 ダメにする言葉』

[出版社] 成美文庫
[価 格] 562円


いじめ問題をどう克服するか

『いじめ問題をどう克服するか』       
[出版社] 岩波新書
[価 格] 778円

尾木ママ、どうして勉強しなきゃいけないの?

『尾木ママ、どうして勉強しなきゃいけないの?』
[出版社] 主婦と生活社
[価 格] 1,080円


尾木ママの親だからできる「こころ」の子育て

『尾木ママの親だからできる「こころ」の子育て』
[出版社] PHP文庫
[価 格] 555円

 

 

尾木直樹 (教育評論家)

尾木直樹 (教育評論家)


おぎ・なおき 1947年生まれ。
中学・高校で22年間ユニークな教育を実践。現在は「尾木ママ」の愛称で幅広く活躍。法政大学教授。
近著に『尾木ママの10代の子をもつ親に伝えたいこと』(PHP文庫)など。

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