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朝日新聞社: 好きな作家が特別授業!オーサービジット2014

 

ベルマーク版 オーサー・ビジット

一歩一歩進めば道できる
 宇宙飛行士・山崎直子さん@横浜市立矢小


 壁一面に紙細工の星々が飾り付けられた体育館に登場した、宇宙飛行士・山崎直子さん。子どもたちは大きな拍手で迎えた。

 矢向小は、住宅街にありながら校庭の一角に池を作り、毎年数百匹ものホタルを育てている。2010年に宇宙へ向かい、国際宇宙ステーション(ISS)に10日間滞在した山崎さんは、プロジェクターの映像を交え、自身の子ども時代や宇宙でのエピソードを語ると「宇宙にもホタルがいましたよ」と、にっこり。

 ところが映し出されたのは、ISSのトイレの写真だ。えっ、これがホタル? 「以前は、おしっこを宇宙空間に放出していました。それが凍って、太陽の光を受けると、まるでホタルみたいにキラキラ輝くのです」。「宇宙ホタル」の思いもかけない正体に子どもたちは目を丸くした。

 現在ISSでは、トイレの水を浄化し、飲み水に再利用している。山崎さんは宇宙で撮影したという地球の写真に「地球もひとつの宇宙船です。水も空気もエネルギーも限りあるもの。大切に使わなければ」と言葉を添えた。

 質問タイムも設けられた。女の子からの「好きな宇宙食は?」という問いに、山崎さんの答えは「カレー」。無重力状態では頭に血が上り、鼻づまりのような状態になる。「味が濃い物をおいしく感じます」

 「地球に戻った時、体はどのくらい重かった?」という男の子には、「頭に漬物石をドーンと載せられた感じ」。「ブラックホールはあるの?」「宇宙人に会えた?」など、質問は絶え間なく続いた。

 「いつ宇宙に行けるのかわからずに訓練を11年続け、迷い、不安にもなりました」と語った山崎さん。最後に子どもたちに向けて「先がわからなくても、一歩一歩進んだ後に道ができました。WONDER(未知)FUL(いっぱい)は、『すばらしい』です」

(ライター・岡沢香寿美 写真家・首藤幹夫)

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★ 授業を終えて ★

 ◆ 多田莉子さん(6年)
 「漫画や映画の仕事に興味がありましたが、宇宙も目指したくなりました」

 ◆ 伊藤雄太さん(6年)
 「地球にいる72億人のうち、500人ぐらいしかいない宇宙に行った人に会えてうれしかった」


 ◆ 山崎さん
 「最短距離でまっすぐ進むより、回り道やでこぼこ道が人生を強くしてくれるはずです。迷っても悩んでも、決して無駄ではありませんよ」


 【横浜市立矢向小】
 横浜市、全校726人、田屋多恵子校長。全児童とPTAの有志ら約750人が授業を受けた。担当は大木田洋先生。

 


★ 山崎直子さんの本 ★

夢をつなぐ 宇宙飛行士・山崎直子の四〇八八日

『夢をつなぐ
 宇宙飛行士・山崎直子の四〇八八日』   

[出版社] 角川文庫
[価 格] 514円

宇宙飛行士になる勉強法

『宇宙飛行士になる勉強法』
[出版社] 中央公論新社
[価 格] 1,512円


なおこ、宇宙飛行士になる

『なおこ、宇宙飛行士になる』       
[出版社] 角川つばさ文庫
[価 格] 670円

何とかなるさ! ママは宇宙へ行ってきます

『何とかなるさ! ママは宇宙へ行ってきます』
[出版社] サンマーク出版
[価 格] 1,512円


瑠璃色の星 宇宙から伝える心のメッセージ

『瑠璃色の星 宇宙から伝える心のメッセージ』
[出版社] 世界文化社
[価 格] 1,296円

 

 

山崎直子 (宇宙飛行士)

山崎直子 (宇宙飛行士)


やまざき・なおこ 1970年生まれ。
日本人2人目の女性宇宙飛行士。2010年4月、スペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗。内閣府の宇宙政策委員。
著書に『なおこ、宇宙飛行士になる』(角川つばさ文庫)。

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