どくしょ応援団

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ブックサーフィン

書店発 新刊三者三様

◆東京旭屋書店 田中織江

 無垢(むく)な魂が現実と向き合う時の葛藤を描く名作が、村上春樹の新訳でよみがえった。サリンジャー『フラニーとズーイ』(新潮文庫・662円)。思春期を超えた大人にも再び手にして欲しい一冊。

 読み物としても実用書としても充実。『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(坪田信貴著、KADOKAWA・1575円)には、意欲を引き出す心理テク満載。

 神田茜『ぼくの守る星』(集英社・1260円)は、読み書き困難の少年を巡る連作短編集。今、生きることにつらさを感じているなら、この物語が救いになりそう。

フラニーとズーイ
著者:
サリンジャー、村上春樹(訳)
出版社:
新潮文庫
価格:
¥662(税込)

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
著者:
坪田伸貴
出版社:
KADOKAWA
価格:
¥1,575(税込)

ぼくの守る星
著者:
神田茜
出版社:
集英社
価格:
¥1,260(税込)

◆芳林堂書店 高田馬場店 中岡徹尚

 『創作の極意と掟(おきて)』(講談社・1365円)は、筒井康隆が現役の、そして未来の作家すべてに贈る小説作法。と同時に、すぐれた読書作法にもなっています。作者の「凄味(すごみ)」が感じられます。

 日本映画の在り方を変えたと言われる10年を詳細に描いた『角川映画1976――1986』(中川右介著、KADOKAWA・1575円)。これから見ようという若い世代にもお薦めです。

 フランスのユーモア小説家カミの『機械探偵クリク・ロボット』(ハヤカワ文庫・756円)。次々と謎を解いて悪を懲らす、ロボット探偵と博士のコンビが絶妙です。

創作の極意と掟
著者:
筒井康隆
出版社:
講談社
価格:
¥1,315(税込)

角川映画1976―1986
著者:
中川右介
出版社:
角川書店
価格:
\1,575(税込)

機械探偵クリク ロボット
著者:
カミ(著)、高野優(訳)
出版社:
ハヤカワ・ミステリ文庫
価格:
¥756(税込)

◆リブロ池袋本店 小国貴司

 桃太郎の桃の断面図!? 安野光雅『空想工房の絵本』(山川出版社・1995円)は、空想の絵を科学的に描く試み。見て良し、読んでなお良し。頭の奥までムズムズ届く刺激は、クセになります。

 筒井康隆『創作の極意と掟』は、小説だけでなく文章を書こうとするほとんどすべての人に役に立つこと間違いなし。古今東西の小説や作家に触れた小説論でもあります。

 「GRANTA JAPAN with 早稲田文学01」(早川書房、1890円)は、英国の有力文芸誌が「早稲田文学」誌とコラボした新しい文芸誌。読むと文学の世界が広がること請け合い。

空想工房の絵本
著者:
安野光雅
出版社:
山川出版社
価格:
¥1,995(税込)

創作の極意と掟
著者:
筒井康隆
出版社:
講談社
価格:
¥1,315(税込)

GRANTA JAPAN with 早稲田文学01
出版社:
早川書房
価格:
¥1,890(税込)