どくしょ応援団

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第2回どくしょ甲子園Let's 読書会、高校生!!表彰式

時代感じ仲間と「共読」

受賞した高校生と選考委員のみなさん

 高校生による読書会コンクール「第2回どくしょ甲子園」(朝日新聞社主催)の表彰式が10日、東京・日比谷のプレスセンターホールであった。選考委員の姜尚中さん(政治学者)、秋田喜代美さん(教育学者)、佐藤江梨子さん(女優)、道尾秀介さん(作家)から6チームに表彰状と記念の盾が手渡された。

 仲間と一冊の本を語り合った成果を「どくしょボード」に表現してもらう。今年は全国から506点が寄せられた。

 「私の高校時代は一人で読む『孤読』が読書。仲間と『共読』をした皆さんがうらやましい。やや深刻な本が多かったのは、高校生のシャープな感性が今の日本を敏感に感じ取ったからでしょう」と姜さんが選考経過を述べた。

 最優秀賞の栃木県立大田原高・斎藤チーム(芥川龍之介著「藪〈やぶ〉の中」)は、文章の力と影絵風のイラストが高く評価された。男子6人が「受賞を糧に、藪の中のように荒れ狂った社会を乗り切っていきたい」と喜びを語った。

 優秀賞の福井県立科学技術高・佐々木チーム(NHK沖縄放送局編「沖縄戦の絵」)は、戦争に向き合う重さから、たびたび行き詰まった。しかし、やりとげた女子3人は、いまや深い絆で結ばれた友人以上の「超友人です」。芝居仕立てで会場の笑いを誘った。同じく優秀賞の市川高(千葉県)・長谷部チーム(三木卓著「鶸〈ひわ〉」)は、昨年の最優秀賞メンバーが再集結。2年連続の快挙を喜んだ。

 ◆受賞者 向き合い「超友人」に  ◆選考委員「10年後また読んで」

受賞者と語り合う選考委員のみなさん

 第2部は選考委員と受賞者のトークセッション。本を選んだ理由や読書会の模様について話がはずんだ。

 奨励賞の九州学院高(熊本県)・西田チームが取り上げたのは、山田詠美著「彼女の等式」。「中1で読んだ時は、大人はどうして当たり前のことで悩むのか分からなかったけど、高校生になって読んでみたら登場人物に共感できた」という。

 他の奨励賞2校は、死の影が濃い本に取り組んでいた。豊島岡女子学園高(東京都)・西村チームは「二十歳の原点」(高野悦子著)。「母が図書館で借りた本をふと読んだら、自分と少し似ていた」のが理由だ。

 東京成徳大学高(東京都)・下木チームは「夏の庭」(湯本香樹実著)を選んだ。「おじいさんの死が衝撃的で泣いてしまった。みんなの意見を聞きたかった」と、1人が他のメンバーに薦め、読みを深めていった。

 選考委員が口をそろえたのは、読書を続けて欲しいということだ。「10年後、20年後に同じ本を読んだら、感想は違うと思う。その心の変化もぜひ味わって欲しい」

 (文・角田奈穂子 写真・首藤幹夫)