どくしょ応援団

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おはなしのくに 冬号

えほんの時間

俳優・竹下景子さん 生きる真実教えてくれる

 俳優の竹下景子さんは、舞台での朗読会も多い。今年はモンゴル国立馬頭琴オーケストラとの共演をきっかけに、懐かしい絵本『スーホの白い馬』に再会した。

 遊牧民の少年スーホが白い子馬を拾い、兄弟のように大切に育てる。数年後、殿様が娘の結婚相手を探すため、競馬大会を開く。スーホは白い馬と出場し見事に優勝するが、そのために思いも寄らぬ悲しい別れが待っていた。

 教科書で知った人も多いモンゴルの民話だが、竹下さんが出会ったのは絵本。息子さんたちが幼い頃、繰り返し、読み聞かせしていた。

 「赤い服の少年と白い馬の表紙がとても印象的ですね。少年の表情もモンゴルの方らしさがよく出ていて。ラストシーンは悲しいけれど美しい。懐かしいですねぇ」。いとおしそうに絵本をめくる。

 横長の絵本を開くと、見開き2ページが1枚の絵として描かれ、画面いっぱいに地平線や空、草原を駆け抜けるスーホと白い馬が描かれている。久しぶりに読み返し、絵本にしては文章が多いことも竹下さんには驚きだった。

 絵本を朗読するときは、聞いてくれる人が自由に物語を描けるよう、演技しすぎないことを心がけているという。

 「『スーホ』はハッピーエンドでないからこそ、深く心に残るのかもしれない。人はさまざまな試練を乗り越えて生きていかなければなりません。試練を経験することで成長していく部分もあります。生きることの真実を教えてくれるお話なんですよね」

 (ライター・角田奈穂子 写真家・和田久士)


『スーホの白い馬』
再話:
大塚勇三
画:
赤羽末吉
出版社:
福音館書店
価格:
¥1,365(税込)
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たけした・けいこ  1953年、愛知県出身。映画やテレビ、舞台で幅広く活躍。社会貢献にも力を入れ、チャリティー公演など多数。