ジャーナリスト学校

■月刊Journalism

【2015年3月号のご案内】

 「Journalism」3月号は「朝日新聞問題を徹底検証する」を特集しました。

 「朝日新聞問題」。この言葉が2014年、メディアや社会をにぎわしました。慰安婦報道と8月5、6日に掲載された慰安婦報道の検証紙面。東京電力福島第一原発事故をめぐる吉田調書報道。池上彰さんのコラム掲載を拒否した問題。これら三つが重なった結果、朝日新聞はかつてない苦境に立たされたからです。
「反日」「国賊」─。雑誌や新聞、ネットでは激しい朝日バッシングが展開され、メディアの世界は二分される事態となっています。
戦後のジャーナリズムの歴史にとって大きな転換点を迎える中、朝日が読者の信頼を再び回復し、「社会にとって必要不可欠なメディア」として生まれ変わることはいかにすれば可能か。また深刻な分断状況を乗り越え、メディア全体が再活性化するためには何が必要なのか──。様々な立場の方々による多様な論考を通して、朝日新聞問題をとことん検証しました。

2015年3月号の内容(目次)

Journalism2015年3月号表紙

[特集] 朝日新聞問題を徹底検証する
 慰安婦報道と検証紙面、吉田調書問題、池上コラム問題…
< 徹底討論 >
朝日新聞はもっと危機意識を深めて、公正な報道と多様な言論の尊重、調査報道にしっかり取り組み、言論の自由を掘り崩すものと覚悟を持って対峙せよ
   半藤一利(作家)
vs 苅部直(東京大学法学部教授)
vs 外岡秀俊(ジャーナリスト・元朝日新聞編集局長)
◎ 自己批判を知らない歴史修正主義者に対抗する手段は 徹底した自己批判である
杉田 敦(法政大学教授)
◎ 誤報を防ぐには精神論に頼らないリスクマネジメントの発想が必要だ
山口 浩(駒澤大学教授)
◎ 第三者委員会に関わった体験や見聞についての「調査報道」
秦 郁彦(現代史家)
◎ スマートニュースから読み解くネット時代の新聞メディアの課題
藤村厚夫(スマートニュース株式会社執行役員)
◎ 朝日は慰安婦報道についての現在の歴史認識を明らかにし、自らの「主張」を作り直せ
木村 幹(神戸大学大学院教授)
◎ 「社会に必要とされるメディア」として生まれ変わるための行動を起こしていく
西村陽一(朝日新聞取締役編集担当)
◎ 「右傾化」批判を超えて日本を見つめる韓国メディアに生まれた「小さな希望」
崔 喜植(韓国・国民大学国際学部助教授)
◎ パブリックエディター制と編集の独立、調査報道の全面展開が再生のカギだ
牧野 洋(ジャーナリスト兼翻訳家)
◎ 一面的な記事から脱する手法の一つは常に全体構造を描こうと努めることだ
清武英利(元読売新聞編集委員)
◎ 再生への道徹底議論で探る 朝日労組の社員たちはどう動いたか
芹川慎哉(朝日新聞労働組合本部新聞研究委員長)
◎ 村山談話の道徳的高みから外交を推し進める発想を
東郷和彦(京都産業大学教授・同世界問題研究所長)
◎ 朝日はものいわぬ多数派の良識に訴える謝罪と説明を根気よく続けるべきだ
小田嶋 隆(コラムニスト)
◎ 朝日の強さは「在野」であってこそ目線を下げて、権力や巨悪と対峙を
井上裕之(西日本新聞社論説委員長)
◎ 正確な報道と謙虚な言論で商品としての魅力を増す改革を
笹川陽平(日本財団会長)
◎ 朝日叩きは日本的なガラパゴス現象だ 世界の論争現場に行けば厳しさがわかる
柴山哲也(立命館大学客員教授)
◎ リベラル・メディアは脇の甘さを反省し、総転向状態の意味を分析して反撃せよ
高橋若木(大学講師)
◎ 迫りくる不穏な時代の足音の中、朝日は権力批判のペンを貫けるか
西野瑠美子(フリーライター)
◎ 「誤報」のパラダイム転換ができれば、新聞全体の信頼性は間違いなく回復する
佐藤卓己(京都大学大学院教育学研究科准教授)
◎ 日本社会は弱者や被害者を「加害者」にすり替え始めている
平井康嗣(「週刊金曜日」編集長)
◎ 国際社会は日本のメディアの〝思考停止〟に醒めた目を向けている
桜井 均(元NHKエグゼクティブ・プロデューサー、立正大学教授)
◎ 朝日の新執行部は木村路線に代わる新しい方針を明確に打ち出せ
篠田博之(メディア批評誌「創」編集長)
◎ 朝日は守りに入ってはならない 政権と対峙することが必要だ
リチャード ロイド パリー(英国の高級紙タイムズ、アジア・エディター)
< 編集長インタビュー >
「非国民」と呼ばれることを恐れるな。
ジャーナリストにとって、覚悟を決めて「良心を発動」すべき時が来ている。
原 寿雄(元共同通信編集主幹)
< 戦後70年に地方紙の論説を考える >
桐生悠々を神棚に祭り上げることなく、信州から「戦前」を招かない輿論を起こしたい
丸山貢一(信濃毎日新聞社論説主幹)
[ フランスの風刺新聞社襲撃事件を考える ]
「言論の自由」に日欧で感度の違い。暴力や「表現の自由」制限には抗議を
熊谷 徹(在独ジャーナリスト)
パリの惨劇の根底には「聖なるもの」が存在するかしないかのテーゼの衝突がある
白井 聡(政治学者、文化学園大学服装学部助教)
[ 連載2015 政治報道をよむ ]
追跡取材と枠を広げた紙面で政権批判や権力監視の工夫を 萎縮せずに可能性を広げよ
牧原 出(東京大学先端科学技術研究センター教授)
[ メディア・リポート ]
放 送
邦人殺害事件の報道で露呈したテレビ報道の「基準」の欠如と「空気」
水島宏明(ジャーナリスト・法政大学社会学部教授)
ネット
オープンデータが引き起こす新たなプライバシー問題
小林啓倫(日立コンサルティング 経営コンサルタント)
カラーグラビア
フォト・ジャーナリストの目
「明日へ。東北の息吹──東日本大震災2011-2015」
写真と文=榎並悦子
[朝日新聞全国世論調査詳報]
◎ 2015年1月定例RDD調査
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