ジャーナリスト学校

■月刊Journalism

【2016年2月号のご案内】

 「Journalism」2月号は「震災5年、災害報道を考える」を特集しました。

 日本社会を震撼させた東日本大震災からまもなく5年となります。震災関連死を含め2万人を超える人命が失われた地震・津波被害や、福島第一原発事故が私たちに突きつけたものは、日本が災害列島だということです。いまなお18万人が避難生活を続け、家族がバラバラになり、被災地では高齢化が急速に進んでいます。そのことをメディアは忘れてはいけないはずです。

 「震災5年の3・11を過ぎると、大メディアや世論からは潮が引いたように被災地の話題が消えていくことでしょう。一方で、2017年3月の原発事故被災地の避難指示解除などをめぐって政治と震災・原発事故の被災地のギャップも露骨に広がっていくことでしょう。『おかしいことはおかしいと言い続ける』メディアの役目を、現地の題材を通して訴えていけたら、と思います」。これは地元紙・河北新報の寺島英弥編集委員の思いです。

 震災後もさまざまな災害が私たちの生活を脅かしています。5年を機に、震災・原発事故と、災害における報道の役割を再度考えました。

2016年2月号の内容(目次)

Journalism2016年2月号表紙

[特集] 「震災5年、災害報道を考える 津波被害、原発事故の復興は? 度重なる災害に直面する日本」

 

◎ 被災地で問う「この国は変わったのか」
  ゆがみは露わだが、変化の兆しも
坪井ゆづる(朝日新聞仙台総局長)
◎ どこに「復興」があるというのか?
  被災地で苦悩し続ける人々の記録
寺島英弥(河北新報社編集委員)
◎ 犠牲者と遺族という「個」に焦点を当て
  「一人一人」の声を吸い上げる震災報道
神田由紀(岩手日報社報道部長)
◎ 原子力災害の複雑な状況を丸ごと捉え
  県民目線で地域社会の問題に向き合う
早川正也(福島民報社編集局次長)
◎ 原子力事業・政策を巡る2つのシナリオ
  「重介護」から「終息」への転換が必要
吉岡 斉(九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
◎ 福島の健康問題は「放射線」より「糖尿病」
  データと医療知識を冷静に報道せよ
坪倉正治(医師、東京大学医学研究所特任研究員)
◎ 二極化する原子力報道から脱し
  判断の助けとなる偏りのない報道を
渥美好司(朝日新聞柏崎支局長)
◎ 予測被災地に居住する地震工学研究者
  迫り来る大震災と報道を考える
福和伸夫(名古屋大学減災連携研究センター長)
◎ 「南海トラフ巨大地震が来るまでだがや」
  息長く続く中日新聞の震災・防災報道
戸川祐馬(中日新聞名古屋本社社会部記者)
◎ 土砂災害の被災者と同じ目線で立ち続け
  疑問や不安を共有し行政にぶつけていく
久保田剛(中国新聞報道部記者)
◎ 愚直に報じ続けることこそ地元紙の使命
  ――信濃毎日の御嶽山噴火報道
松井慎央(信濃毎日新聞社編集局報道部次長)

「放送法違反」の意見広告問題
「政治的公平」めぐる解釈は誤解だらけ
放送現場は萎縮せず自らの表現を貫け
岩崎貞明(メディア総合研究所事務局長)
政策を考える
「童話」の中のアベノミクスの成果
経済ジャーナリズムは眠っているのか
藻谷浩介(日本総合研究所調査部主席研究員)
「日経プラスFT」の将来を考える
日経の英FT買収によって
デジタル化がさらに加速する
小林恭子(在英ジャーナリスト)
〈連載〉 [ 政治をつかむ Essay on Politics ]
歴史的転換を果たしたCOPは電子メディア時代の「地球村」か?
政治・メディアは新たな対応探れ
牧原 出(東京大学先端科学技術研究センター教授)
〈連載〉 [ 報道ディレクター入門 ㊥ ]
(ディレクターの取材の力)
理屈に縛られず、映像と音を生かし
現場で感じ、企むことで伝えられる
若林邦彦(テレビ朝日 報道ステーション 統括エグゼクティブプロデューサー)
[ メディア・リポート ]
出版
「中立の立場」などそもそもない――ブックフェア中止問題を考える
福嶋 聡(ジュンク堂書店難波店店長)
ネット
パノラマ動画の普及によってニュース映像は大きく変わる
野々下裕子(フリーランスライター)
カラーグラビア
フォト・ジャーナリストの目
新たな一歩に希望を――東日本大震災から5年
写真と文=榎並悦子
[朝日新聞全国世論調査詳報]
  2015年11月大阪府民郵送世論調査
  「大阪のこれから―ダブル選挙への思いは―」
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