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この記事を手がかりに

 政権一転、改善へ意欲強調
 ブログ「保育園落ちた」共感広がる
   聖心女子学院初等科・岸尾祐二
          (朝日新聞社発行 2016年3月9日付 朝刊 3ページ)


 ブログが政治を動かす

 個人的なことですが、2016年3月11日に2人目の孫が誕生しました。2人の孫のお母さんは、しばらくしたら看護師の仕事に復帰するそうです。地方に住んでいるのですが保育園は充実していて、話題になっている「保活」(子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動)をする必要はないようです。
 しかし最近、都市部では保育園に入れることがものすごく難しい状況にあります。今回のテーマである「ブログ『保育園落ちた』」は、深刻な社会問題を反映しているのです。それと同時にその後の経過を見ると、ネットが政治を動かす大きな力になることがわかりました。
2016年7月の参議院議員選挙から、18歳選挙権が実施されます。ぜひ、国民の声と政治について考えてみましょう。
この記事を手がかりに、ブログ「保育園落ちた」の内容や「保活」の大変さ、ネットが政治を動かす可能性、18歳選挙権について調べたり考えたりしてみましょう。


 ◎ 学習のポイント ◎

1.ブログ「保育園落ちた」の内容を知ろう。
 ブログは「ウェブログ(weblog)」を略したもので、ウェブサイトの一種です。子どもでも発信することができます。ネットを活用している小中学生なら、今回の話題を知っている人も多いことでしょう。ブログは匿名で発信することが多いので、話題になった当初は安倍首相も「実際に起こっているのか確認できないから議論しようがない」としていました。今回のブログの概要に関しては、記事のキーワード欄に載っていますが、関心がある方は実際の文面をネットで見てみましょう。やや過激な文面に思えますが、保育園に子どもを入れることに苦しんでいるお母さん・お父さんたちからは、大きな共感を得ているようです。ブログ「保育園落ちた」がきっかけになって起きた出来事を、新聞記事やネットで調べてみましょう。

 

2.「保活」の大変さや、待機児童の問題を知ろう。
 「保活」とは子どもを保育所に入れるために保護者が行う様々な活動のことです。現在、特に都市部では保育園に入ることがものすごく大変で、待機児童がたくさんいます。保育園の数が足りないだけでなく、保育士も足りないのです。今、家族でこのような問題に直面したり、将来社会に出て仕事をしたいと思っていたりする小中学生のみなさんにとっても大きな問題です。
 「保活」や待機児童の問題について、家族や知り合いなど身近な人から話を聞いたり、新聞やテレビ、ネットなどを調べたりして考えてみましょう。待機児童の問題は、決してお母さんだけの問題ではありません。今は夫婦で共働きをする家庭が増えているので、お父さんにも関係あることなのです。

 

3.ネットが政治を動かす可能性を考えてみよう。
 今回のブログがどのように政治を動かしたか、記事のリード文では次のように記述されています。「『保育園落ちた日本死ね!!!』と題した匿名のブログが、政府・与党に波紋を広げている。政権幹部は当初、『議論しようがない』などと受け流していたが、ネット上でブログに共感する声が広がると一転して待機児童への政府対応を強調。世論の大勢が政権批判に転じないよう、神経をとがらせている。」  今回の記事を読み解き、それぞれの政治家がどのような発言や行動を起こしたかまとめてみましょう。さらに、今後どのような状況になるか報道を追いかけてみましょう。

 

4.「18歳選挙権」を追いかけてみよう。
 2016年7月に予定されている参議院議員選挙から18歳選挙権が実施されます。初めて18歳以上に選挙権が与えられるのです。厳密には、投票日の翌日までに18歳の誕生日をむかえれば選挙権があります。さらに、今回の投票日から18歳未満の人でも保護者と一緒ならば投票所に入ることができます(従来は投票所によって対応が異なっていました)。小中学生でも投票所に投票する保護者と一緒に必ず入ることができるのです。  若い人はネットに精通しています。ネット上の声が政治を動かすことができるかどうかも含めて、初めての18歳選挙権がどのように行われるか、その経過を追いかけてみましょう。

 

 ◎ 発展学習 ◎

 今回の記事には、「ブログ」「フェイスブック」「ツイッター」など、ネット関係の用語が登場していました。ネットで政治を動かすことができる具体的な方法でもあります。7月に予定されている参議院議員選挙では、「ネット選挙」(候補者や政党、支援者などがネットで選挙運動をすること。ネットで投票はできない)がさらに進化していくと予想されます。今後、どのようにネット選挙が展開されるか、経過を追いかけてみましょう。

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