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 日本の暮らし、地球2.9個分
     (朝日新聞社発行 2018年 7月 3日付 夕刊 9ページ)



 環境負荷、独自の単位で数値化


eco活(エコカツ)プラス  世界中の人々が日本人と同じ水準の暮らしをしたら、地球が何個必要だろう――。「エコロジカル・フットプリント(エコ・フット)」は、私たちがどれほど自然環境に依存して暮らしているかを分かりやすく伝える指標だ。自分の大まかなエコ・フットを計算できるインターネットのサイトもある。計算してみれば、生活を見直すきっかけになるかもしれない。

 世界の人々が豊かさを分かち合いつつ、地球をパンクさせないためには、「地球1個分の暮らし」をすることが大切だ。エコ・フットは、食料やエネルギーなど単位の違うものを統一的に扱えるように、すべてを陸や海の表面積に置き換えたのが特徴。農地、木材などを得る森林、水産資源を取る海、二酸化炭素吸収のための森林などについて、土地の豊かさや森林の密度などを勘案して足し合わせたものを人間が利用した面積として「グローバルヘクタール(gha)」という独自の単位で表す。数値化して環境負荷の大きさを理解しやすいようにした。

 この手法は、1991年、カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究者が構築した。当時、大学院生として同大学に留学していて手法の構築にも携わった同志社大の和田喜彦教授は「人間の生活・経済は地球の大地に依存している。では、どれだけの大地が必要な生活をしているのか計算してみよう、という発想から、この指標が開発された」と話す。

エコロジカル・フットプリント・ジャパンの診断クイズの例/エコロジカル・フットプリントを減らすには  米国に本部があるNGOグローバル・フットプリント・ネットワークがエコ・フットを計算し公表している。最新の2014年のデータでは、地球上で利用可能なエコ・フットは122億ghaで、世界人口約70億人で割ると1人当たり約1・7gha。これが「地球1個分の暮らし」に相当する。だが、これは世界の人々の生活を平均した数値だ。先進国の人々はより負担の大きい暮らしをしている。日本人の場合、02年は地球2・3個分だったが、14年には2・9個分と、より負担の大きい暮らしになっているという。

 和田教授が会長を務めるNPOエコロジカル・フットプリント・ジャパンのホームページでは診断クイズができる。18問の質問に答えると、地球何個分の暮らしなのかが分かる。生活を少しでも見直すきっかけになるかもしれない。

 日本のエコ・フットについて報告書を発表しているWWFジャパンの清野比咲子(ひさこ)さんは「地球1個分の生活に近づくためには環境に配慮した製品を選ぶほか、食品ロスを減らし、再生可能エネルギーなどを利用することだ」と話している。
(神田明美)

 

eco活の鍵  エコ・フットを下げるには地産地消や省エネもカギになる。同志社大の和田教授によると、トマト1個(200グラム)を生産するのに必要なエコ・フットは、水耕栽培は露地栽培の16~21倍になるという。水耕栽培は狭い土地で集約して生産できるが、施設の資材を運ぶ必要があったり、燃料を使って温度管理をしたりする必要があるからだ。

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