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この記事を手がかりに

 北海道で震度7の地震 
 9人死亡 31人安否不明
          ★学習のポイント★
             都留文科大学 非常勤講師・植田恭子
             (朝日新聞社発行 2018年 9月 7日付朝刊 1ページ)



 9月6日、胆振地方中東部を震源とするマグニチュード(M)6.7の地震(北海道胆振東部地震)が発生しました。北海道厚真町で震度7、北海道安平町などで震度6強を観測、各地で土砂崩れや家屋の倒壊、液状化などによる大きな被害が起きていますが、まだ地震活動が続いています。

 災害で多くの方が被害を受け、亡くなられた方、怪我をされた方もたくさんおられます。今なお避難所での生活を余儀なくされ、不安を抱えながら不自由な日々を過ごしておられる方も大勢いらっしゃいます。私たちに何ができるのか。今、何をなすべきか。改めて考えていきたいと思います。

<参考>
・朝日新聞デジタル タイムライン「北海道で震度7」
 http://www.asahi.com/special/timeline/20180906-hokkaidojishin/

・災害「INFO」 ※災害への備えや災害時に役立つ情報をまとめています。
 https://www.asahi.com/saigai/

・写真特集「北海道で震度7」
 http://www.asahi.com/national/gallery/hokkaidoearthquake20180906/

 



 ◎ 学習のポイント ◎

(1)災害時をイメージして、どのように情報収集するか、何をすべきかを考えよう
 9月に関西地方を中心に大きな被害をもたらした台風21号の影響で、大阪に住む私も長時間の停電を体験しました。停電に関するWeb情報も更新されず、いつになったら復旧するのか、不安な時を過ごしました。防災グッズの中から、ラジオを取り出し、ランタンの光を眺めながら、当たり前であることの幸せをしみじみ感じました。翌日の早朝に復旧、テレビ番組で台風の猛威を知ることになります。非常時は、「日常」にある電気もテレビからの情報も存在しないのです。非常時にどのようにして情報を収集するのかを考えておきましょう。
 災害時をイメージして、どのように情報を収集するのか。家族でどのように連絡を取り合うのかなど話し合っておきましょう。東京大学の目黒公郎教授の研究室が作った「目黒(防災)巻」は、災害時の状況を自分自身の問題としてイメージするトレーニングツールです。以下のサイトを参考に活用してみましょう。

<参考>
・東京大学生産技術研究所 目黒研究室「目黒巻とは」
 http://www.jiyugaoka-spirit.com/fumikiri/pdf/Material005.pdf

 

(2)災害報道の「温度差」について考えてみよう
 阪神・淡路大震災から1年後、天声人語は神戸と東京の「温度差」について「別の国のようだった」と書いています。報道の「温度差」は、東日本大震災でも感じました。9月の台風21号の報道では、ようやく電気が復旧して見たテレビで、「関西を襲った台風が首都圏だとどうなるか」とシミュレーションが流れ、複雑な思いをしました。阪神・淡路大震災から10年を機にまとめられた「震災とメディア【復興報道の視点】」では、災害、復興報道での「温度差」について山中茂樹氏が論じていますが、これ以後も同じようなことが起こっています。メディアや報道のあり方について、情報の受け手の立場から考えてみましょう。

<参考>
・「震災とメディア【復興報道の視点】」山中茂樹著(世界思想社2005)

・豪雨報道、十分だったか 在京キー局の通常放送、被災地に影響
 (朝日新聞デジタル2018年8月1日)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S13615422.html

 

(3)防災グッズなどの備えを点検しよう
 6月18日に起きた大阪府北部を震源とする地震の翌日、自治会から配布されたペーパーには、地震の事実と今後の注意事項、被害を最小限度におさえる取り組みとして、?寝ているときに、家の下敷きにならないよう、寝室を物が置いていない「安全」なスペースにする、②ブロック塀や石垣、門柱などを点検、家の周辺の安全を確認する、③地震発生後、なにをやってはいけないか、家族で相談すると記した上で、電気のブレーカーは「切」にしてから避難する、など具体的なアドバイスが記されていました。いつ起きるかわからない災害に備えることの大切さを痛感しました。まずは防災グッズを点検することからはじめましょう。

<参考>
・朝日新聞デジタル 災害「INFO」 「災害時、しのぐ備えは」
 https://www.asahi.com/articles/ASL8X7KGML8XUEHF01P.html

 

(4)災害食づくりを体験しましょう
 防災アドバイザーの岡部梨恵子さんは、2011年の東日本大震災で自宅のライフラインが止まった経験をきっかけに、災害食の備蓄や調理法を勉強し始めたそうです。「ポリ袋料理法(パッククッキング)」は、ポリ袋でお米も炊けて、ポリ袋を器にかぶせて食べれば洗い物をしなくてすむようです。非常食の備蓄とあわせて「ローリングストック」(災害食を日頃から食べて管理する備蓄方法)も考えておきましょう。
 非常時をイメージしながら、災害食を作り、防災・減災について家族で話し合いましょう。災害報道を単なる知らせとして受けとめるのではなく、他人事ではなく自分の事として、想像力を働かせ、五感で読み解きたいと思います。災害の教訓を風化させないためにも。

<参考>
・防災アドバイザー岡部梨恵子さんのサイト
 http://okabekataduke.info/works/
 ※「パッククッキング」の調理例や備蓄の仕方の紹介があります。

・新潟県魚沼市役所健康課「災害時にも役立つ『パッククッキング』のご紹介」
 http://www.shokumachi-uonuma.jp/2017/04/07/2161/

・朝日新聞デジタル 災害「INFO」 「三つの時期に分けた災害食」
 https://www.asahi.com/articles/ASL8X66N1L8XUEHF013.html
 ※災害発生から時系列に合わせた災害食を紹介しています。

 

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 学校などの教育現場で新聞を教材として活用し、児童・生徒たちの学力とモノを考える力の向上を図るための活動です。歴史的にみると、1930年代にアメリカで始まり、世界各国に広がっています。日本では1985年の新聞大会で提唱されました。89年から、一定期間学校に新聞が無料で提供される「NIE実践指定校」制度がスタートし、その後少しずつ規模を拡大して現在にいたります。