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ロシアに隕石、落下中に爆発

2月16日付朝刊1ページ 1総合

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 ロシア・ウラル地方のチェリャビンスク州付近で15日午前9時20分ごろ(日本時間午後0時20分ごろ)、隕石(いんせき)が飛来して上空で爆発。衝撃波で多数の家屋のガラスや屋根が壊れた。インタファクス通信はロシア内務省の話として、約千人がけがをしたと伝えた。イタル・タス通信はチェリャビンスク市役所の話として、約3千の建物が被害を受けたとしている。

 けが人の大半は、飛び散ったガラス片などによる軽傷者とみられるが、重傷者も数人いる模様だ。

 動画サイト「ユーチューブ」には、落下の瞬間をとらえた映像が多数投稿された。

 車載カメラが記録した動画では、光の点が画面左上に見え始めてから10秒足らずで、尾を引きながら画面中央に達し、爆発。辺り一帯をまぶしく照らした。その後、飛行機雲のような白い軌跡を残して画面右側に消え去った。上空からの爆発音とともにビルの窓ガラスが一斉に割れ、多くの人が避難してくる様子も投稿された。爆発音が3度あったとの情報もある。

 ロシア連邦宇宙庁は同日、物体が隕石だと断定し、低い軌道を秒速30キロで飛来したと発表した。イタル・タス通信によると、ロシア科学アカデミーは「数メートルの大きさで、重さ約10トン、秒速15〜20キロで大気圏に突入した」と推定している。放射線量の異常は確認されていない。

 ロシア軍の広報担当者がイタル・タス通信に語ったところでは、隕石の破片が落下したとみられるチェリャビンスク州チェバルクリ地区で、直径約6メートルの穴を軍が見つけたという。ロシア内務省は、同州内でほかに二つの破片が発見されたとしている。

 同州の学校と幼稚園は全部休校となった。被害はバシコルトスタン共和国やスベルドロフスク州など、ウラル一帯に及んでいる。

 日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、宇宙からの落下物に当たって死亡した人は有史以来、記録にないという。約千人のけが人が出た今回のケースは極めて異例だ。

 チェリャビンスク州一帯はロシアの主要工業地帯の一つで、原子力発電所や使用済み核燃料の関連施設などもある。国営原子力企業ロスアトムの報道担当者は「施設の操業に影響はない」とAFP通信に語った。(モスクワ=副島英樹)


建物被害4715棟、けが1240人に 修復費用は31億円 ロシア隕石

2月18日付夕刊2ページ 2総合

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南ウラル国立大学の建物でも土日のうちに窓ガラスの修復が進められた=16日、副島英樹撮影

 ロシア・ウラル地方で起きた隕石(いんせき)の爆発で最も大きな被害を受けたチェリャビンスク州では、被災した約670すべての教育施設で、18日の学校再開へ向けて窓ガラスの修復が急ピッチで進められた。

 市民生活は平常に戻り始めたが、隕石爆発の被害の数字は膨らみつつある。

 イタル・タス通信によると、ロシア消費者権利保護・福祉監督庁のまとめでは、窓ガラス破損など被害を受けた建物は4715にのぼり、このうち住居は約10万人が暮らす3724に及んだ。緊急事態省のまとめでは、負傷者は1240人(うち子ども299人)に達した。修復費用は10億ルーブル(約31億円)を見込む。

 ノーボスチ通信によると、米国地質調査所は今回の隕石爆発時にマグニチュード4に相当する揺れを観測したとしている。住民からは「地震のようだった」との証言が相次いでいた。

 学校や幼稚園、大学などの教育機関の窓ガラスの復旧作業には緊急事態省職員やボランティアら2万人以上があたったという。民間の被害住居では全体の半数まで修復が進んでいる。


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