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理想は旅行、現実TV 日本人の遊びはいま 朝日新聞世論調査

4月27日付朝刊18ページ 東特集Y

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 今年は、ファミコンの発売、東京ディズニーランドの開業から、ちょうど30年。この間、大きく変貌(へんぼう)を遂げた日本人の「遊び」は今、どうなっているのか。朝日新聞の世論調査(面接)結果からみてみると――。

 ■「習い事」したい30代女性36%

 調査では、「よくやっている遊び」と「お金や時間に余裕があれば、やってみたい遊び」を、同じ25の選択肢の中からいくつでも選んでもらった。遊びの「現実」と「理想」のギャップを探るためだ。

 「よくやっている遊び」では、「テレビ、ビデオをみる」が46%とトップで、「国内旅行、ドライブ」が38%で続いた。しかし、「やってみたい遊び」では「国内旅行、ドライブ」が53%で1位に。「テレビ、ビデオをみる」は7%に減り、「よくやっている遊び」で7%だった「海外旅行」が44%と2位に躍り出た。

 「テレビ、ビデオをみる」「国内旅行、ドライブ」はともに男女差はなかったが、その他の遊びでは違いが目に付いた。

 「スポーツをする」は男性に限ると3位で33%。特に20代は5割に達した。女性は13%にとどまった。「キャンプ、釣り、海水浴などの屋外レジャー」は女性は5%だが、男性は22%で、30、40代は3割近くに上った。「パチンコ、麻雀(マージャン)、競馬など」は女性は2%で、男性は15%だった。

 逆に「ショッピング」は女性に限ると2位の41%で、20代は7割以上が選んだ。男性は全体で19%だった。「美容、ファッション」も男性はわずか2%だが、女性は19%で、20代は5割を占めた。「映画、演劇、音楽、美術などを鑑賞に行く」も男性は21%だったが、女性は31%で、20代は5割が選んだ。

 一方、「やってみたい遊び」の1位の「国内旅行、ドライブ」は20代の71%が、2位の「海外旅行」は20、30代の6割前後が、選択した。「やってみたい遊び」が「よくやっている遊び」を上回ったのは、他には14%の「習い事」と12%の「スポーツ観戦」だけで、「習い事」は30代女性の36%が、「スポーツ観戦」は20〜50代男性の2割近くが、選んだ。

 ■「交流」求める、群抜く71%

 人は遊びにどんなことを求めているのだろうか。六つの選択肢から二つまで選んでもらったところ、「友人や家族との交流」が71%と断トツ。「健康」の39%。「見聞・知識」22%、「非日常性」20%、「達成感」14%が続き、「暇つぶし」は11%だった。

 「交流」を求める人は、女性は77%で、男性の65%より多い。年代別では、若年層ほど多く、20〜40代では8割前後に達する。一方、「健康」は年代が高くなるほど増え、60代、70歳以上では5割を超える。

 遊びに使うことのできるお金と時間の満足度についても質問した。

 お金に「満足」は「とても」12%、「やや」48%を合わせて60%。「不満」は「やや」27%、「とても」10%を合わせて37%だった。時間は「満足」は計58%、「不満」は計38%。どちらもまずまずの満足度だったが、ライフステージでは差がみられた。

 お金については、何かと物入りな30〜50代で「満足」と「不満」が接近。特に50代では「満足」「不満」がほぼ並ぶ。「満足」の割合が高いのは60代以上で、7割近い。時間も同様で、30、40代は「不満」が「満足」を上回るが、70歳以上になると「満足」は76%まで高まる。

 「よくやっている遊び」との関連でみると、「海外旅行」に行く人と「習い事」をしている人が、ともにお金の面では8割、時間の面では7割が満足しているのが目立つ。

 遊びに使った時間やお金がむだだったと悔やんだことがあるかどうかも聞いた。「ある」と答えた人は「よく」4%、「時々」19%で、計23%。「ない」は「あまり」45%、「全く」32%で、計77%だった。

 20代に限ると、「ある」は42%で、特に男性は5割を超える。「パチンコ、麻雀、競馬など」をよくする人では51%、「テレビゲーム、携帯ゲームなどのコンピューターゲーム」をよくする人は37%が、「ある」と答えた。

 ■一人で映画OK、42%

 非婚化や高齢化が進み、ひとりで暮らす人が増えている。そこで、一人でも抵抗感なくできる遊びを七つの選択肢からいくつでも選んでもらったところ、一人で「遊園地に行く」ことができると答えた人はわずか6%だった。男女差や年代差もなく、みんなが苦手に感じていることがわかった。

 次に少なかったのは「カラオケに行く」の10%。ただし、これは20代だけが22%と突出して多かった。

 「居酒屋で飲食する」も19%と比較的少なかったが、こちらは男女差が大きく、男性は33%だったのに対し、女性は8%。「スポーツ観戦に行く」も全体は23%だったが、男性38%、女性11%。「旅行をする」は全体は33%で、男性42%、女性24%だった。

 逆に「コンサートに行く」は唯一、女性が男性を上回った。全体では23%だが、女性は27%、男性は18%だった。

 「映画館に行く」は全体で42%で、選んだ人が最も多かった。70歳以上が19%だったことを除くと、どの年代もおしなべて多かった。

 一方、「どれもできない」と答えた人は27%。男性の15%に比べて女性は36%と多く、特に70歳以上の女性は55%にも上った。

 ■「折り紙」「けん玉」経験、高齢層より若年層 子どもの頃の遊びは…?

 昔からある10種類の遊びから、子どもの頃によく遊んだことがあるものをいくつでも選んでもらった。「おはじき」「お手玉」「はごいた」は高齢層の方が経験者が多いが、「折り紙」「けん玉」は逆に若年層の方が多かった。

 全体で多い順に並べると、「あやとり」56%、「折り紙」55%、「たこあげ」54%、「こま」46%、「おはじき」45%、「竹馬」41%、「お手玉」40%、「けん玉」32%、「百人一首」26%、「はごいた」25%だった。

 「あやとり」は女性が86%で、ほとんどの年代で8割を超えたが、20代は7割台。男性は20%だが、20代では4割近くに上った。

 「折り紙」も女性が76%。ただし、こちらは30代が91%と多く、60代は70%、70歳以上は65%と少なかった。男性は30%だが、20、30代では5割前後と若年層の方が多かった。

 「たこあげ」は男性82%で、50代は94%だが、30代は67%、20代は6割近くに下がる。女性は30%だが、30、40代は4割以上だった。「こま」は男性74%で、50代以上は8割を超えるが、20、30代は5割前後。女性は22%だが、20、30代では3割近い。

 「おはじき」は女性は71%で、60代以上は9割近いが、30代は5割、20代は3割に減る。男性は14%だった。

 「竹馬」は男性は57%で、女性は27%。男性の70歳以上は76%だが、20〜40代は4割前後で、同年代の女性とほぼ変わらない。「お手玉」は女性65%、男性10%。女性の70歳以上は88%だが、20〜40代は4割台だった。

 「けん玉」は男性は42%で、20〜50代は4〜5割台だが、60代以上は3割台。女性は24%だが、30代は37%と多く、20代と40代も3割前後になる。

 「百人一首」は女性は29%、男性22%。「はごいた」は女性39%で、男性は9%。女性の60代以上は5割を占めるが、20、30代は2割に満たない。

 ■知らない人とネット、20代「抵抗ない」45%

 インターネットの普及はめざましいが、ネットを通じた交流に男女や年代で温度差があるのだろうか。

 ネットを使って知らない人と交流することに抵抗感があるか、4択で聞いたところ、「ない」は「あまり」「全く」ともに12%ずつで、合わせて24%。「ある」は「大いに」44%、「ある程度」24%を合わせて68%。男性の「ない」は31%で、女性の18%より多かった。年代別では「ない」は20代で45%に上る。

 ネットでのやりとりだけで、一度も会ったことのない人でも友達になれると思うか、という質問もした。「友達になれる」は16%で、「そうは思わない」の73%がはるかに多かった。男性は「なれる」が19%で、「女性」は13%。年代別では、20代の42%、30代の27%が「なれる」と答えたが、60代では8%、70歳以上では6%だった。

 <調査方法> 全国の有権者から選挙人名簿で3千人を選び、3月30、31の両日、調査員が個別に面接調査した。有効回答は1531人。回答率は51%。回答者の内訳は男性46%、女性54%。対象者の選び方は層化無作為2段抽出法。18日付朝刊の「選挙とメディア」に関する調査と同時に実施した。

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 この特集は石本登志男、石原幸宗、高橋肇一、竹石涼子が担当しました。

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