現在位置:
朝日新聞社インフォメーション >
NIE 教育に新聞を >
この記事を手がかりに >
記事

化学兵器禁止機関に平和賞 ノーベル賞委、廃棄活動評価

10月12日付朝刊1ページ 1総合

印刷

拡大クリックするとpdfファイルが開きます

 ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2013年のノーベル平和賞を、国際機関「化学兵器禁止機関(OPCW)」(本部オランダ・ハーグ)=キーワード=に授与すると発表した。化学兵器の廃棄や拡散防止への貢献を評価するとともに、内戦下のシリアで進行中の廃棄活動を後押しする狙いがある。

 委員会は、授賞理由を「化学兵器廃棄のために幅広い努力をした」と説明。シリアでの化学兵器使用を例に挙げて、「廃棄に向けた取り組みを強化する必要性が明確に示された」と指摘した。また、「いくつかの国は(国際条約に基づく)12年4月の廃棄期限を守っていない」と述べ、世界の化学兵器の大半を保有する米国とロシアの名を挙げて廃棄を迫った。

 OPCWは1997年発足。シリアで今年8月に起きた化学兵器使用疑惑を調べた国連調査団の中核をなし、その活動が世界的に注目を浴びた。

 米国とロシアが9月、シリアに化学兵器を廃棄させることで合意。国際管理下で廃棄させる国連安全保障理事会決議が全会一致で採択された。これを受けてOPCWは10月1日、国連と合同で査察官をシリアの首都ダマスカスに派遣。現在約60人が化学兵器関連施設の査察や破壊作業の監視に取り組む。14年半ばまでに廃棄を終える計画だ。

 賞金は800万スウェーデンクローナ(約1億2千万円)。授賞式は12月10日にオスロである。

 (オスロ=伊東和貴)

 ◆キーワード

 <化学兵器禁止機関(OPCW)>
 サリンなどの化学兵器の開発・使用などを禁じ、保有分の段階的な全廃を定めた化学兵器禁止条約(1997年発効)に基づき設立。14日に正式締約するシリアを含め、締約国は190カ国。化学兵器の全面禁止や不拡散に向け、締約国に化学兵器の数や貯蔵場所などを申告させ、関連施設の査察や兵器の破壊などを行う。本部オランダ・ハーグ。職員約520人。

バックナンバー

過去記事一覧

NIE 教育に新聞を

 新聞、ニュースを調べ学習や自由研究に役立てるページです。ご感想・お問い合わせなどは、NIE事務局(ファクス03・5540・7469)まで。