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かすむ夏日、都心で煙霧

市川市立塩焼小学校・武藤 和彦

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 その日3月10日(日)、隅田公園の言問橋脇で今から68年前に起きた「東京大空襲」の慰霊祭が開かれていました。

 霊を慰めたい、あの日を忘れないという思いで、わたしは慰霊祭に参列していました。

 すると、眼前に見えていた東京スカイツリーが、強い風に乗ってやってきた茶色い砂煙にかすんでしまったのです。「あ! 黄砂か〜」と思いながら、フェイスタオルで目に入る粉塵を拭き取りながら見つめていました。

 人の思い込みとは恐ろしいものです。ネット検索をしていた近くの若者が「これって砂嵐で、まったく黄砂じゃないって」と話すのを耳にして、初めて黄砂ではないことに気づきました。思い込みは禁物だと改めて痛感した瞬間でした。

 翌日の朝刊で見つけたのがこの写真。間近でみた東京スカイツリーの写真だったこともあり、タイムリーに心に残ったのでした。

 ●学習のポイント

 (1)「煙霧」ってなんだろう。

 首都圏では聞き慣れないことばですね。地面から吹き上げられて大気中に浮かんでいる細塵(さいじん)や煙の粒子、それらのために遠方の風景がはっきり見えなくなる気象現象のことです。場合によっては、鼻炎などを起こすこともあります。健康への害も要チェックです。

 (2)「煙霧」が起きる仕組みはどうなっているのだろう。

 今回は、寒冷前線の通過に前後して強い南寄りと北寄りの風が吹き、地表付近のほこりが巻き上げられた結果、煙霧が起こりました。3月10日の視程は晴天時の視界の10分の1以下でした。悪い条件が重なると起きやすいようです。

 (3)黄砂についても調べてみよう。その予防法も考えてみよう

 黄砂とは、特に中国を中心とした東アジア内陸部の砂漠または乾燥地域の砂塵(さじん)が強風を伴う砂塵嵐などによって上空に巻き上げられ、春を中心に東アジアなどの広範囲に飛散し、地上に降り注ぐ気象現象。この現象で飛来した砂自体をさすこともあります。

 今年は中国で深刻な大気汚染をもたらしている微小粒子状物質、PM2.5の飛来も重なり、例年以上に健康への影響が心配されています。目の細かいマスクを着用したり、天気予報を入念にチエックしたりして、できるだけ体内に取り込まないよう心がけましょう。

 また、天気によっては外出を控えること、出先から帰ってきたら衣類に付着した花粉やほこり等を玄関先で払い落とすことも大事でしょう。風の強い日は窓を開けない、洗濯物は外に干さないなどの自衛策も忘れずに。

 (4)「夏日」とはなんでしょう。「夏日」と似た気象用語を調べ、何が違うのか調べてみましょう。

 この日は汗ばむ気温で、都心では25.3度まで気温が上昇し、観測史上最も早い『夏日』を記録しました。夏日は、日中の最高気温が25度以上の日を指します。

 『真夏日』という言葉もありますね。真夏日とは日中の最高気温が30度以上の日を再ます。『猛暑日』は最高気温が35度以上の日のことです。

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