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ゲンは生き続ける 原爆ドーム前の川面に映写

大阪市立昭和中学校・植田 恭子

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 広島原爆の日の8月6日を前に、広島市の原爆ドーム前を流れる元安川の水面には、メッセージが映し出されました。今年は、「はだしのゲン」の主人公、中岡元と作者の中沢啓治さんの姿。そこには平和への願いが込められています。元安川に浮かび上がったはだしのゲンと原作者の中沢さんの記事「ゲンは生き続ける」を手がかりに考えていきましょう。

 (1)「はだしのゲン」が訴えかけるもの

 中学校の学校図書館で多くの生徒に読まれている一冊として「はだしのゲン」を挙げることができます。あなたは読んだことがありますか。英語など約20カ国語に訳されて、世界で読まれています。今年の5月には、ペルシャ語版も出版されました。

 「はだしのゲン」は、なぜこのように世界中の人々に読み継がれているのでしょうか。「はだしのゲン」が訴えかけるものは何でしょうか。中沢さんは何を伝えようとしたのでしょうか。中沢さんは、昨年12月に亡くなりました。生前中沢さんは「ゲンは俺の分身」と言っていたそうです。中沢さんに関する情報を読み、作品に込められた思いを考えましょう。

 また、私たちは「はだしのゲン」から何を学び、何を伝えていかなければならないのか。それぞれに考えてみましょう。

 (2)広島・長崎 68回目の原爆忌

 戦争に批判的な米国の映画監督オリバー・ストーン氏が初めて広島、長崎を訪問。広島平和記念資料館を視察し、原爆記念公園、原爆ドームなどを訪問しました。監督の原爆ドーム訪問記事についても読んでみましょう。「広島についてもっと学ぶことだ。学べば意識は変えられる」と訴えています。

 http://digital.asahi.com/articles/OSK201308050157.html?ref=reca

 広島、長崎に投下された原子爆弾。68年目の夏。「人々の影が一瞬で焼け付き、体は一瞬で吹き飛ばされ」「当時の人はその爆弾が何かわからなかっただろう」とストーン氏は思いをはせています。炎に焼かれ、熱に焼かれて、亡くなっていった多くの人々、その尊い命を思い、歴史的事実を学ぶことから始めましょう。

 (3)8月6日、9日に関する情報

 8月6日、9日の紙面には原爆に関連する情報がたくさん掲載されています。

 社会面だけでなく、声の欄や川柳などにも関係したものが取り上げられています。「原爆」「戦争」「平和」をキーワードにじっくり紙面を読んでみましょう。さまざまな視点から考えるきっかけになるでしょう。

 広島、長崎を訪れた際に、ぜひ訪れたいのは原爆に関する資料館です。オリバー・ストーン監督も「資料館はとても役だった」と語っています。実際に行くことができれば一番いいのですが、それができない場合は、ウェブページも参考になります。

 広島平和記念資料館http://www.pcf.city.hiroshima.jp/
 長崎原爆資料館http://www.city.nagasaki.lg.jp/peace/japanese/abm/

 こうしたページにアクセスして、間接的ではありますが、さまざまな情報に触れ、考えましょう。

 (4)「8・6、8・9」提言

 2013年8月6日の朝日新聞社説は、「広島・長崎と福島/凶暴な原子の力、直視を」という見出しです。書き出しは「核兵器と原発は長年、切り離して扱われることが多かった。それは正しかったのだろうか」という問いかけです。

 広島、長崎に関する情報から、あなたの中に生まれた「なぜ」「どうして」を出発点に、意見文を書きましょう。広島市の元安川の水面には「生きろゲン!!」の言葉が添えられています。これには福島第一原発事故や震災に向き合う被災地への思いも込められています。1945年の夏があり、「今」があるのです。

 自分の言葉で、「今」感じていること、考えていることを書きましょう。声の欄に投稿するなど、社会へ向けて発信することを意識すると、より考えが深まるでしょう。

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