「いっしょに読もう!新聞」コンクール表彰式

受賞作と記事について懇談する、内田絢子さん(右)と大岩ゆり記者=横浜市の日本新聞博物館 表彰式後の記念撮影に臨む受賞者と執筆記者。受賞者は前列右から、種市さん、内田さん、永野さん、佐藤さん=同

 日本新聞協会がNIE月間(11月)の主要行事として実施した「いっしょに読もう! 新聞コンクール」の表彰式が11月26日、横浜市の日本新聞博物館で行われた。小・中・高校の各部門の最優秀賞3人と審査員特別賞1人に賞状と記念品が贈られた。表彰式では、受賞者4人が、それぞれが選んだ記事を書いた記者と語り合う懇談もあった。

 高校生部門の最優秀賞となった東京女子学園高校2年、内田絢子さんは、15歳未満で初となる脳死移植について、担当コーディネーターに取材した朝日新聞の記事(4月24日付)を選んだ。父と母からそれぞれ感想を聞き、日本臓器移植ネットワークにも電話してドナーカードの現状や普及への課題を調べ、若い世代にドナーカードを浸透させる方策をまとめて提案するなど、読み込みの深さと社会的考察の広がりが評価された。

 内田さんは、同世代による臓器提供という事実に衝撃をうけ、それまで臓器移植について全く考えたことがなかったことから「調べてみたい」と思ったという。記事を書いた科学医療部の大岩ゆり記者から記事を選んだ理由を尋ねられ、「家族が移植の成功を祈って金色と銀色の折り鶴を折ったこと、家族が医療関係者全員に握手を求めたこと。家族の気持ちが記事から強く伝わってきて感動した」と話した。大岩記者は「折り鶴や握手のエピソードは、取材した私自身もいちばん感動し、伝えたかった部分。同じところに共感して読んでくださっていたなんて、記者冥利につきます」と話し、「ドナーカードをコンビニに設置するのに設置料がかかるなんて私も初めて知りました。すごい取材力ですね」とユーモアをこめてねぎらった。

 小学生部門は節電で星空が見やすくなったという記事(8月10日付読売新聞)について感想を書いた新潟市立女池小4年、佐藤丞(じょう)さん、中学生部門では、仙台市立折立中3年の永野綺咲(きさき)さんが受賞。東日本大震災の在宅被災者への食料配給についての記事(8月4日付河北新報)を、被災者の立場から読み取った。審査員特別賞には、東日本大震災で父と家を失った家族の絆と再出発を描いた記事(9月4日付毎日新聞)を取り上げた岩手県洋野町立種市中学校1年、種市昇悟さんが選ばれた。

 コンクールには45都道府県と海外から2万3298点の応募があった。最優秀賞計3点、審査員特別賞1点のほか、優秀賞30点、奨励賞123点、学校賞10校を選んだ。最優秀賞と審査員特別賞、優秀賞の入選作品は、日本新聞協会のホームページ(http://nie.jp/news/2011/20111101-issyo1.html)で公開している。