はがき新聞で海苔生産者に質問

千葉県市川市立南新浜小3年1組で公開授業をする小林康子先生

 全国でも珍しい市町村レベルでの先生たちの新聞活用研究組織がある千葉県市川市。同市学校新聞部会(川添茂部会長・市立中山小学校校長)の研究授業が1月11日に市立南新浜小学校(平山健次校長)であった。先生をはじめ保護者も多く参観、廊下まで人があふれた。

 テーマは「発見!市川のり作りのなぞとき名たんてい」。昨年9月の授業で市内の市川港で海苔(のり)作りの施設を見学。その体験をもとに生産者への質問を、はがき新聞に仕立てていく地域学習の授業だ。

 はがき新聞は、身の回りの出来事を題字、見出し、本文、イラストなど新聞形式にまとめるもの。短い時間で作り上げることができ、相手を意識して文章を書く練習になるとして、近年普及してきた。多くの活用例は、小さいサイズという利点を生かし、学習のまとめとして作成するにとどまる。しかし、公開授業をした3年1組の担任・小林康子先生は、はがき本来の目的である他者への発信として使った。

 用紙は前もって3段に区切られ、題字のスペースも用意されている。ただサイズが小さくて書きづらいので、小林先生はA4判大に拡大して児童に配布。出来上がったものをもう一度はがきサイズに縮小していた。授業の2週間後には実際に投函した。

 児童は先生と一緒にはがき新聞の体裁を頭に入れ、題字、あいさつの言葉、自己紹介、見出し、質問文の順で書き込んでいく。先生も全体説明のあと、36人のクラスを巡回して一人ひとり丁寧に指導する。児童の一人が面白いアイデアではがき作りに取り組んでいると、すかさず全体に発表する。

 公開授業の後の検討会では、「学級の雰囲気がよい。児童の授業態度から先生との信頼関係の強さがわかる」「特定の相手を意識するはがき新聞の効用性がよくわかった」「普通の新聞と違って作成の手間がかからないので、特別支援学級でも使える」などの声が上がった。(NIE専任コーディネーター 安田景輔)