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学習のポイント

溶ける糸の仕組みは?

福井県坂井市立三国中学校・月僧秀弥

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 乳酸を鎖のようにして作った溶ける糸も一種のプラスチックです。溶ける糸のように、自然に分解するプラスチックを「生分解性プラスチック」といいます。身近なところでもさまざまな生分解性プラスチックが使われています。

 ●学習のポイント

 (1)溶ける糸は乳酸という物質から作られていることが分かりましたね。手術用にはその他にもいろいろな糸が使われています。その種類はさまざまですが、実は洋服などに使われている糸の種類と似ています。洋服などで使われている糸の種類を調べてみましょう。

 洋服の糸の材料として使われるのは、ポリエステルやナイロン、絹糸などいろいろな種類の糸が使われています。手術用に使われる糸もこれらの糸と同じですが、消毒したり糸の太さを変えたりして、体に影響が出ない工夫がされています。

 絹糸も天然素材の糸ですが、ヒトの体には含まれていない物質で作られている糸です。そのため、ヒトの体に吸収されず、場合によっては糸を使った部分が赤くなり炎症が起こってしまう場合もあるため、吸収糸ではありません。

 (2)プラスチックはどのような物質から作れているのでしょうか。普通のプラスチックは土の中でも分解されません。乳酸以外の物質から作られる分解できるプラスチック(生分解性プラスチック)はどのような物質から作られているのでしょうか。それぞれの原料を調べてみましょう。

 プラスチックは石油からつくれています。石油からつくられるプラスチックは土の中でもほとんど分解することがありません。生分解性プラスチックは、トウモロコシのデンプンや等からつくられています。これらのプラスチックは土の中で分解されます。

 (3)吸収糸や釣り糸の他にも生分解性プラスチックが使われているものがあります。どんなものに生分解性プラスチックが使われているか調べてみましょう。

 生分解性プラスチックが使われるのは、そのプラスチックが土の中や海の中などの自然の中に残ると困る場合です。釣り糸に生分解性プラスチックが使われるようになったのは、海に残された釣り糸が野鳥の足や首に絡んで野鳥が死んでしまうことがあったためです。コンビニエンスストアの買い物袋でも、生分解性プラスチックで作られたものがあります。オモチャのBB弾も土の上に落ちたあと分解されるほうがいいので、生分解性プラスチックです。生分解性プラスチックが使われているかどうかは、製品の成分表などに書かれているのではないかと思います。身近で使われる生分解性プラスチックを探してみましょう。

 (4)溶ける糸はなかなか手に入らず、その溶けやすさを実験することはできませんが、身近なところでも生分解性プラスチックが使われています。コンビニの袋などに使われている「生分解性プラスチック」を土の中に入れ、どれくらいで分解するのか調べてみましょう。

 生分解性プラスチックプラスチックが、分解される時間は、土の中の水分量や含まれる微生物の数などその条件によって変わりますが、数週間から数ヶ月程度かかるようです。土に埋め、毎日観察してもその変化は分かりにくいですが、時々観察すると、その変化の様子が分かるのではないかと思います。

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