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 絵入りかまぼこ、どう作る?★学習のポイント★
  工学院大学非常勤講師・高城英子
 (朝日新聞社発行 2014年12月20日付be)


1 学習のポイント

 かまぼこは魚のすり身から作られます。その主な成分はタンパク質。すり下ろし、他の物と混ぜ合わせることができ、色も変えることができます。そして加熱し、タンパク質が固まると他の物とは混ざらなくなるので、混色や変形せずにきれいな色や形を保ちます。その性質をうまく利用したのが絵入りのかまぼこです。魚のすり身や高温での処理が難しいので、今回は同じタンパク質の鶏卵やゼラチンを使って、液体の様な性質が、温度によって固体の性質に変化する様子を見てみましょう。

 (1)鶏卵は、卵黄も卵白も主な成分の1つがタンパク質で、熱凝固(ねつぎょうこ)と言って、熱していくと固まります。加熱する前に卵黄を包んでいる膜を破ってかき混ぜて焼くと、薄い黄色一色の「卵焼き」になり、かき混ぜないと卵黄と卵白に分かれた「目玉焼き」となり、固まった後では、色が混ざったり、形が変わったりしません。また、卵黄は70℃、卵白は80℃で固まるので、65~68℃程度で30分ほどかけてゆで卵にすると、卵黄だけ固まった「温泉卵」にすることができます。

 (2)ゼラチン(コラーゲン)は動物の皮膚、骨、腱などからとれるタンパク質です。多くのタンパク質同様に、温度によって液体状態になったり、固体状態に固まったりします。一度溶かしたゼラチンに、食紅やコーヒー、果汁などを入れて、液体状態では混色ができ、固まると色が混ざらないことを確かめて見ましょう。ただし、かまぼこのすり身は高温にすると固まり、ゼラチンは20℃以下に冷やすと固まります。また、パイナップルやキウイなどの果汁は、タンパク質分解酵素が含まれているので、一度加熱した果汁を使いましょう。

 (3)かまぼこでも、ゼラチンでも、固まる前に混ぜ合わせると、それぞれの色を混ぜ合わせることができますが、かまぼこは"粘り気"が強いので、それぞれの金具から押し出された「すり身」は簡単には混ざらず、複雑な「絵や字」を保ったまま、蒸し上げることができ、きれいな「飾りかまぼこ」となります。ゼラチンは液体の様に"粘り気"が弱いので、違う色を液体で混ぜるとすぐ混ざってしまいます。「密度」の違いなどを使って、混色せずに固める工夫をしてみましょう。また、少し混ざる性質を利用すると、グラデーションを付けたゼリーを作ることもできます。

 (4)かまぼことゼラチンの熱変化の最大の違いは、ゼラチンは再加熱で液体に戻すことができますが、かまぼこや鶏卵は再び温度を下げても液体状態に戻すことができないことです。一方、もう一つ温度を下げて固める性質を持っている食品に「寒天」があります。ゼラチンと同様にいろいろな食品を混ぜて固め、料理にも使われていますが、テングサやオゴノリといった海藻から作られ、タンパク質ではありません。ゼラチンも寒天も、加熱すると液体状に戻るところは似ていますが、固まる温度など微妙に違う点もあります。比べてみましょう。

<参考>
 野洲化学工業株式会社  http://www.yasukagaku.co.jp/index/gelatin.html
 伊那食品工業株式会社  http://www.kantenpp.co.jp/kanten/

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