朝日新聞社 NIE - 教育に新聞を -朝日新聞社 NIE -教育に新聞を-
朝日新聞社 NIE -教育に新聞を-

 印刷印刷  l  記事  l  学習のポイント  l  ワークシート(PDF) l  ののちゃんのDO科学トップへ  




ののちゃんのDO科学

 ハチミツはなぜ腐(くさ)らないの?
 ★福岡県・大道順子(おおみちじゅんこ)さん(55)からの質問★
 (朝日新聞社発行 2015年2月7日付be)


ハチミツが腐らない理由は?

 ■微生物(びせいぶつ)が増(ふ)えない仕組(しく)みがあるの

 ◇ ののちゃん ◇
 久(ひさ)しぶりにトーストにハチミツをかけようと思(おも)ったら、容器(ようき)のなかで白(しろ)く固(かた)まってできなかったの。腐(くさ)ってしまったのかしら。

 ◆ 藤原先生 ◆
 ハチミツに含(ふく)まれているブドウ糖(とう)が結晶(けっしょう)になってしまっただけよ。容器ごとお湯(ゆ)につけてゆっくり温(あたた)めてあげるともとにもどるわ。それに、ハチミツは基本的(きほんてき)には腐らないって知(し)っていた?

 ◇ のの ◇ 本当(ほんとう)に?

 ◆ 先生 ◆
 食(た)べ物(もの)が腐るのはある種(しゅ)の微生物(びせいぶつ)が増(ふ)えるからだけど、増えるためには水分(すいぶん)が必要(ひつよう)なの。だけどハチミツに含まれている水分はたった約20%で、実(じつ)は乾燥(かんそう)したするめやかんぴょうと同(おな)じくらい。たいていの微生物は増えることができないわ。

 ◇ のの ◇ 液(えき)なのに乾(かわ)いているのね。

 ◆ 先生 ◆
 そうね。ただし大量(たいりょう)の水分が加(くわ)わると話(はなし)は別(べつ)よ。空気中(くうきちゅう)の水分も吸(す)ってしまうから保管(ほかん)するときは、ふたをしておいてね。それに年数(ねんすう)がたつと風味(ふうみ)は落(お)ちていくわ。賞味期限(しょうみきげん)も2年(ねん)くらいが多(おお)いそうよ。早(はや)めにおいしく食(た)べたいわね。

 ◇ のの ◇ そもそも、どうしてそんなに水分が少(すく)ないのかな。

 ◆ 先生 ◆
 それはミツバチの努力(どりょく)のたまもの。原料(げんりょう)の花(はな)のみつは最初(さいしょ)は水分が多いのだけど、いろいろな工夫(くふう)で水分を飛(と)ばして糖分(とうぶん)の濃度(のうど)を80%くらいまで高(たか)めているのよ。そのために巣(す)の中(なか)では羽(は)ばたきして、空気の流(なが)れをつくったりもしている。大切(たいせつ)な冬(ふゆ)の保存食(ほぞんしょく)だから腐らせないために一生懸命(いっしょうけんめい)なのね。

 ◇ のの ◇ すごい手間(てま)!

 ◆ 先生 ◆
 1匹(ぴき)のミツバチが一生かかってつくれるハチミツは小(こ)さじで半分(はんぶん)ほど。感謝(かんしゃ)して食べないといけないわ。ほかにも工夫は隠(かく)されているのよ。ミツバチの唾液(だえき)には、ある種の化学反応(かがくはんのう)を促(うなが)す物質(ぶっしつ)(酵素〈こうそ〉)がいろいろ含まれている。花のみつの糖分を消化吸収(しょうかきゅうしゅう)しやすいブドウ糖や果糖(かとう)に分解(ぶんかい)するほか、グルコン酸(さん)というハチミツを酸性(さんせい)にする物質もつくりだしているの。これも微生物が増えにくい理由(りゆう)の一つね。

 ◇ のの ◇ ミツバチは花のみつを集(あつ)めているだけじゃなかったんだ。

 ◆ 先生 ◆
 それにね、グルコン酸ができるときは、過酸化水素(かさんかすいそ)という消毒薬(しょうどくやく)にも含まれている成分(せいぶん)が少しだけ発生(はっせい)するわ。この反応には水分が必要だから、微生物が少量(しょうりょう)の水分と一緒(いっしょ)に入(はい)り込(こ)んでもその場(ば)で殺菌(さっきん)されてしまうのよ。不安定(ふあんてい)な物質(ぶっしつ)で、すぐになくなるから安心(あんしん)してね。

 ◇ のの ◇ 本当(ほんとう)によくできているわ。

 ◆ 先生 ◆
 大昔(おおむかし)からハチミツは傷薬(きずぐすり)としても使(つか)われていたそうよ。ただし1歳未満(さいみまん)の赤(あか)ちゃんには食べさせないでね。かたい殻(から)にこもることができるボツリヌス菌(きん)が眠(ねむ)っていることがあるの。病気(びょうき)の抵抗力(ていこうりょく)がまだない赤ちゃんの体内(たいない)で目覚(めざ)めて、食中毒(しょくちゅうどく)になることがあるから注意(ちゅうい)して。

  (取材協力=玉川大学ミツバチ科学研究センター・中村純教授、構成=須藤大輔)

        ◇

  NIE教育に新聞を
  www.asahi.com/edu/nie

★ NIEとは ★

 「Newspaper in Education(教育に新聞を)」の頭文字をとった略称のことです。
【→つづきを読む】


★ 新着ニュース(随時更新)★

NIE事務局から


★ 新聞授業実践ワークブック ★
  改訂版を発行 new

新聞授業ガイドブック 改訂版

朝日新聞社ではNIEの実践に向け、授業ですぐに使えるワークシートを盛り込んだ「新聞授業実践ワークブック改訂版」を発行しました。解説編の「新聞授業ガイドブック」とともにご希望の学校に無料で提供しています。【→詳しくはこちら】


★ 新聞出前授業 ★

新聞出前授業


天声人語 書き写しノート


語彙・読解力検定


朝日新聞デジタル



リンク一覧


★ NIEとは ★

 学校などの教育現場で新聞を教材として活用し、児童・生徒たちの学力とモノを考える力の向上を図るための活動です。歴史的にみると、1930年代にアメリカで始まり、世界各国に広がっています。日本では1985年の新聞大会で提唱されました。89年から、一定期間学校に新聞が無料で提供される「NIE実践指定校」制度がスタートし、その後少しずつ規模を拡大して現在にいたります。