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 温水洗浄便座の湯、どうつくる? ★学習のポイント★
 工学院大学・武蔵野大学 非常勤講師 髙城英子
 (朝日新聞社発行 2017年4月8日付be掲載)


 日本の水洗トイレの『心地よさ』は世界でもトップクラスと言われています。明治維新と共に日本に入ってきた水洗トイレ。その発展には、日本らしい工夫がありました。今回は日本のトイレの歴史や仕組みについて調べるとともに、加熱・保温の原理から、小学生でもできる単純なシミュレーション実験を計画し、温水洗浄便座の「貯湯式」と「瞬間式」との違いを自分でも実感してみましょう。

 

 ◎学習のポイント◎

(1)日本の「洋風便器」「水洗式」「和風水洗大便器」などの歴史を調べてみよう
 「洋風便器」「水洗式」は『輸入』されましたが、その後は、「和風水洗大便器」を開発し、日本の生活習慣に合わせた工夫も見られました。また、衛生的なトイレの普及には、関東大震災後の震災復興や第2次世界大戦後の戦後復興での、浄化槽や下水道整備なども関係していたようです。トイレの歴史を調べてみるのも面白いでしょう。

<参考>
日本レストルーム工業会 トイレの歴史「トイレ年表」
http://www.sanitary-net.com/history/

 

(2)日本の水洗トイレの形や貯水の方法を調べてみましょう
 日本の生活や風土、環境整備などと関係しながら発展してきた日本のトイレですが、水槽の位置や貯水の方法で、「直接バルブを開栓」するタイプ、「背中にタンク」があるタイプ、「三角型のタンク」のタイプ、便器と一体になった「ワンピース型」タイプ等いろいろあります。トイレの広さや使用頻度にあわせて工夫があるようです。『水の勢い(水のエネルギー)』をどう利用しているか、貯水の仕方とトイレの型について調べてみましょう。

 

(3)温水洗浄便座の「貯湯式」と「瞬間式」との違いを電気湯沸かし器の沸騰実験で調べてみよう
 便利さ、心地よさの裏側では、それを作り出すための費用が必要ですし、エネルギーが消費されています。「ののちゃん」では、「貯湯式」と「瞬間式」の比較では「瞬間式」の方が電気代は安いと紹介されていましたが、本当でしょうか。自分の手で調べることはできないでしょうか。使用される電気エネルギーに着目して、簡単な実験に置き換えて考えてみましょう。温水洗浄便座自体の値段は「貯湯式」の方が安いという話もあります。どちらが得なのでしょうか。
 同じ電気器具を使えば、電気のエネルギーは「電流を流している時間」に比例します。「一度に水を加熱してタンクに貯蔵し、タンク内のお湯が冷めないように電力を使っている貯湯式」と「一度に使えるお湯の量は限られているが、使うたびに加熱する瞬間式」を単純化して、電気の湯沸かし器(電気ポット)を使って、次の様な実験に置き換えてみました。これを基本形として、条件を変えて調べてみると面白いでしょう。

【実験例】
500cm³ の水を沸騰させ、30分毎に3回使う事を考え、沸騰するまでの時間を測定する。
 A:「瞬間式」のように、500cm³ ずつ、30分毎に3回わかす。(a)
 B:「貯湯式」のように、1500cm³ の水を加熱(b)し、1回目は500cm³ をすぐ使い、
   30分後に残った1000cm³ を再加熱(c)して、2回目として500cm³ を使い、
   更に30分後に残った500cm³ を再々加熱(d)して、3回目として使う。

① A・Bではどちらが電流の流れている時間は長いのでしょうか。
  A:(a)×3
  B:(b)+(c)+(d)
② Bで待っている間の保温に工夫はできないでしょうか。

 

(4)条件(水の量や電気湯沸かし器の種類、再加熱の時間など)を変えて実験してみましょう。また、Bタイプの実験で、保温する工夫はないでしょうか

<参考>
日本レストルーム工業会 トイレQ&A「温水洗浄便座の種類」
http://www.sanitary-net.com/faq/answer168
同 トイレでエコ「温水洗浄便座の省エネ」
http://www.sanitary-net.com/saving/ecology.html

 

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