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なぜ雨雲は黒いの?

山口県・中本智子(なかもとともこ)さん(高3)からの質問(朝日新聞社発行 2013年2月16日付be)

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 ●厚(あつ)くて光(ひかり)の通過(つうか)が難(むずか)しいの

 ◇ののちゃん このまえ大雨(おおあめ)が降(ふ)ったとき、雲(くも)が真っ黒だったよ。白いときもあるし、色はなぜ変わるの?

 ◆藤原先生 たしかに晴(は)れの日に空に浮(う)かんでいる雲は、白く見えるわね。これは雲そのものに色がついているわけではないのよ。

 ◇のの どういうこと?

 ◆先生 雲はとても小さな水の粒(つぶ)がたくさん集(あつ)まってできていて、その水の粒が太陽の光をあちこちに反射(はんしゃ)させることで、私たちには白く見えているのよ。雲そのものの色は、あえて言うならば透明(とうめい)かな。

 ◇のの 透明なのに色が変わるの? よけいわからなくなっちゃった。

 ◆先生 太陽の光について説明するわね。私たちに見える光は、紫(むらさき)、藍(あい)、青、緑、黄、橙(だいだい)、赤の大きく7色。モノの色は、そのモノがどの色の光を反射したり吸収(きゅうしゅう)したりするかで、何色に見えるかが決まるの。

 ◇のの 虹の色と同じ7色だ。

 ◆先生 たとえば、リンゴみたいに赤く見えるものは、赤い光を反射しているので赤いの。空が青いのは、空気(くうき)をつくる小さな粒(分子〈ぶんし〉)が、青色の光を周りに散乱させ、その光が目に入るから青色なの。どの色の光も吸収してしまうと黒だし、どの光も反射するなら白く見えるの。

 ◇のの でも雲と同じ水でできている水槽(すいそう)の水は白く見えないよ。

 ◆先生 水槽の水は、ほとんど反射せずに光が通り抜けてしまうからよ。雲を作るごく小さな水の粒には、どの色の光もあちらこちらに反射(散乱〈さんらん〉)させる性質があるのよ。

 ◇のの それなら、黒い雲は光を吸収するから黒いの?

 ◆先生 それは違うの。雲を白く見せているのは、太陽(たいよう)の光だったわね。厚(あつ)い雲や、重(かさ)なっている雲だと、光は通り抜(ぬ)けるまでにたくさんの水の粒に当たって弱くなるの。1枚(まい)の紙(かみ)なら光が透けるけど、重ねると透けなくなるでしょ。

 ◇のの 厚い雲ってどれくらい?

 ◆先生 大雨などを降(ふ)らせる雲は、大きいものだと富士山(ふじさん)三つ分くらいもの厚さがあるの。中には雨になる前の粒がぎっしり詰(つ)まり光の通過(つうか)をじゃまするので黒く見えるの。

 ◇のの でも、夏によく出るとても背の高い入道雲(にゅうどうぐも)は白くみえるよ。

 ◆先生 それは、遠(とお)くのほうで横(よこ)方向から見ているからよ。どの場所から見るかで違(ちが)うの。飛行機(ひこうき)で上から見ても、白く見えるはずよ。遠くからでも、よく見ると下の方は黒っぽく見えているし、雲の真下に行って見上げれば黒く見えるはずよ。

 ◇のの 太陽が出てない夜でも、雲が白く見えることがあるのはなぜ?

 ◆先生 それは月の光が原因ね。ただ、太陽の光よりずっと弱いから厚い雲だと真っ暗(くら)なはず。月の光以外でも、街(まち)にあふれている灯(あか)りが空の低いところにある雲を照(て)らして、白く見えることもあるわよ。

 (取材協力=気象庁大阪管区気象台予報官の西津正明さん、構成=川田俊男)

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