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電気は、何が流れてる?

大阪府・吉田篤信(よしだあつのぶ)さん(72)からの質問(朝日新聞社発行 2013年4月27日付be)

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 ●電子(でんし)という粒(つぶ)が流(なが)れているの

 ◇ののちゃん 電気(でんき)が「流(なが)れる」って、よく聞(き)くよね。水(みず)が流れるのは目に見えるけど、電気はいったい何(なに)が流れているの。

 ◆藤原先生 電気の正体(しょうたい)は「電子(でんし)」というとても小さい粒(つぶ)よ。ものを細(こま)かくしていくと原子(げんし)という粒にたどりつくの。原子の中心(ちゅうしん)には原子核(げんしかく)があって、電子はふつう、そのまわりを回(まわ)っているの。重(おも)さもほんのわずか。地球の上にビー玉(だま)が乗っていると想像してみて。その地球(ちきゅう)を重さ1グラムまで小さくした時に、その小さな地球の上に乗る、とても小さなビー玉1個分(こぶん)ぐらいの重さなの。

 ◇のの それで明かりがつくのは?

 ◆先生 銅線(どうせん)でつないだ乾電池(かんでんち)と豆電球(まめでんきゅう)を考えてみましょうか。豆電球で光を出すフィラメントの中には、電子の流れをじゃまするとても小さな障害物(しょうがいぶつ)がたくさんあるの。電子はあちこちにぶつかりながら、1秒(びょう)に1センチくらいのスピードで流れ、そのせいでフィラメントが熱(あつ)くなるの。金(かな)づちで釘(くぎ)をたたくと、釘が熱くなるのと同(おな)じことよ。フィラメントでは、その熱(ねつ)がさらに光(ひかり)に変わるの。

 ◇のの でも電子はちっぽけだよ。

 ◆先生 一つひとつは小(ちい)さくても、ものすごくたくさん流れるのよ。長さ1ミリのフィラメントの中にある電子の数は、高(たか)さと幅(はば)と奥行(おくゆ)きが5キロぐらいもある巨大(きょだい)な箱(はこ)にびっしり詰(つ)めこんだビー玉の数(かず)と同じぐらいにもなるの。数で勝負(しょうぶ)ということね。

 ◇のの 銅線内ではどうなの?

 ◆先生 銅線の中ではたくさんの電子が、フィラメントの場合の千分の一ほどの速さでゆっくり流れているの。銅線の中には電子の流れをじゃまするものは少ないのに、流れが遅いのは、銅線はフィラメントより電子の通(とお)り道(みち)がずっと太(ふと)いからなの。

 ◇のの ええ? 太ければ速(はや)く流れそうな気がするけど……?

 ◆先生 たくさんの自動車(じどうしゃ)が連(つら)なって円(まる)い道路(どうろ)を走(はし)るところを想像(そうぞう)して。道路のほとんどは広(ひろ)いけど、一部分(いちぶぶん)だけが細くなっている。すると、細いところを走るスピードより、広いところの方がどうしても遅くなるでしょ。例えると、銅線は広い道、フィラメントは細い道。フィラメントでつかえた電子が、銅線内で渋滞(じゅうたい)しているようなものね。

 ◇のの ドアノブに触(さわ)ったときに手(て)がビリッとするのは静電気(せいでんき)っていうんだよね。あれも電子の流れなの?

 ◆先生 そうよ。ビリッとするのは、ドアノブから体(からだ)に電子が移動(いどう)してきた合図(あいず)なの。ドアノブでも体でも、電子の数がふつうより多すぎたり少なすぎたりする状態(じょうたい)になることがあるの。たとえば体と着(き)ている服(ふく)がこすれたときに、体から服に電子が飛(と)び移(うつ)るとかね。そうすると体の電子は少し足(た)りなくなるでしょ。そのときにドアノブにさわると、足りない電子がドアノブから体に一気に流れてビリッとするの。

 (取材協力=奈良高専の谷口研二校長、構成=小宮山亮磨)

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