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湿布を貼るとなんで効く?

東京都・渡辺(わたなべ)ひかるさん(中1)からの質問(朝日新聞社発行 2013年6月1日付be)

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 ●痛みの元が作られにくくなるの

 ◇ののちゃん うちのおばあちゃん、肩(かた)こりでいつも湿布(しっぷ)を貼(は)ってるよ。貼ると痛(いた)みが治(おさ)まるんだって。

 ◆藤原先生 貼り薬(ぐすり)とも呼(よ)ぶけど、湿布には、痛みやはれを抑(おさ)える成分(せいぶん)が含(ふく)まれているの。

 ◇のの 体(からだ)の中(なか)で何(なに)が起(お)きているのか不思議(ふしぎ)だな。

 ◆先生 肩こりやねんざが起きると、患部(かんぶ)で特定(とくてい)の酵素(こうそ)が活発(かっぱつ)に働(はたら)いて、痛みのもとになる「プロスタグランジン」という物質(ぶっしつ)がたくさんつくられるの。この物質ができると、脊髄(せきずい)から脳(のう)に痛みの信号(しんごう)が送(おく)られ「痛い」と感じるのよ。

 ◇のの 湿布を貼るとどうなるの?

 ◆先生 痛みを抑える成分が汗(あせ)の腺(せん)や毛穴(けあな)、皮膚(ひふ)のすきまからしみこんで酵素の働きをじゃまして、プロスタグランジンがつくられにくくなり、痛みの信号が弱(よわ)まるのよ。

 ◇のの たくさん種類(しゅるい)があるけど、湿布はどう選べばいいのかな?

 ◆先生 痛みを抑える成分の違いで「第(だい)1世代(せだい)」と「第2世代」に分(わ)けられるの。第1世代はサリチル酸(さん)という薬品の仲間(なかま)が含まれ、第2世代には、痛みを抑える作用(さよう)がより強いインドメタシンなど、非(ひ)ステロイド成分が使われているのよ。

 ◇のの 痛みが強いときは第2世代の方がいいのかな。

 ◆先生 そうね。非(ひ)ステロイド成分は、以前(いぜん)は飲(の)み薬でしか使えなかったの。貼り薬としては、1988年に病院(びょういん)で出だされる薬として発売(はつばい)され、90年代になって薬局でも買(か)えるようになったの。効くものが、より手に入りやすくなったわけね。

 ◇のの 飲み薬との違いは?

 ◆先生 飲み薬だと、痛みを抑える成分がまず胃(い)に届(とど)くでしょ。胃の粘膜(ねんまく)を刺激(しげき)しておなかの調子(ちょうし)が悪(わる)くなることがあるのよ。貼り薬だとおなかを痛めることはないわね。ただ、皮膚(ひふ)のかぶれなどには注意が必要。

 ◇のの 冷(つめ)たいのと温(あたた)かいのがあるよね。

 ◆先生 貼った時の感じの違いで、「冷感湿布」「温感湿布」と呼ぶの。でもどちらも痛みを抑える成分は同じ。だから、効果も一緒(いっしょ)なの。

 ◇のの え〜、そうだったの?

 ◆先生 使い分けは好みね。冷感のほうにはヒヤッとする「メントール」が含まれているので、ねんざや打撲(だぼく)したときにおすすめ。温感には「トウガラシエキス」が入っていて、長(なが)く続(つづ)く肩こりや腰痛(ようつう)向(む)けね。

 ◇のの やたら転んで打撲が多い私は、冷たい方かな?

 ◆先生 まず効き目が弱(よわ)いものから試してみてね。強(つよ)いものに代(か)えるときは薬剤師(やくざいし)さんに相談(そうだん)して自分に合うものを見つけるといいわ。2週間(しゅうかん)しても良くならないときはお医者(いしゃ)さんにかかりましょう。痛みの原因(げんいん)もいろいろで、内臓(ないぞう)などほかの病気(びょうき)のこともあるからね。

 (取材協力=浅井正治・外用製剤協議会事務局長、佐々木康彦・同幹事、田中丸秀樹・同、構成=小林舞子)

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